大型ハリケーンHelene接近 アメリカ・フロリダ州は警戒強める

ウェザーニュース

カリブ海からメキシコ湾に進んだトロピカル・ストームがハリケーンHelene（ヘレン）となりました。今後もさらに発達を続け、大型ハリケーンであることから進路に当たるアメリカ・フロリダ州では警戒を強めています。

非常に大きな雲の渦

ハリケーンHereneは日本時間の26日(木)6時の時点で中心気圧が978hPa、中心付近の最大風速が40m/sと解析されています。衛星画像をみると、台風の雲の渦が非常に大きく、最も外側の雲はすでにフロリダ半島にかかり始めているほどです。

ウェザーニューズで世界の熱帯低気圧を監視しているグローバルストームセンターによると、風速18m/s以上のエリア（日本の台風の強風域に相当）は最も広い所で中心から500km以上まで広がっており、大型ハリケーンと言えます。

フロリダ州では4m超の高潮のおそれ

メキシコ湾東部は海面水温が30℃以上と高く、風の環境も発達に適しています。

今後も発達を続け、ピーク時には中心付近の最大風速が55〜60m/sに達する見通しです。ハリケーンの強さのランクでは5段階の真ん中にあたるカテゴリー3まで発達する可能性が高く、カテゴリー4まで強まる可能性もあります。

進路に当たるフロリダ州ではハリケーンに関するあらゆる事象に警戒の必要があり、特に高潮は最大で4〜5mの潮位上昇が懸念される状況です。また、大型ハリケーンであることで、広範囲での暴風被害に見舞われるおそれがあります。

すでに多くの地域に避難命令が出されており、被害の拡大が心配されます。