【原ゆみこのマドリッド】タイトル争い前の最終リハ、どっちを選ぼう…

超ワールドサッカー / 2018年8月6日 12時0分

写真:

▽「何も同じ日にプレーしなくたっていいのに」そんな風に私が愚痴っていたのは日曜日、この先、手軽に見に行けそうな親善試合の日程をチェックしていた時のことでした。いやあ、8月第3の週末から始まる今季のリーガは前代未聞のマドリッド勢1部5チーム体制とあって、これからも似たような悩みが発生する可能性は大いにあるんですけどね。折しも11日の土曜はアトレティコのインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏の親善大会)の3試合目、インテル戦がワンダ・メトロポリターノで午後8時(日本時間翌午前3時)から開催。おかげで泣く泣く、同じ時間にホームのファンへ新チームの紹介を兼ねて、レガネスがブタルケにラージョを迎えるビジャ・デ・レガネス杯を諦めることに。

▽それがいつの間にやら、レアル・マドリーまでが土曜の午後9時(日本時間翌午前4時)から、サンティアゴ・ベルナベウ杯でミランと対戦って、うーん、すでに残り1000枚を切ったと聞くものの、10ユーロ(約1300円)という格安値段からチケットがあるため、丁度、マドリッド訪問の時期と重なるファンにはお勧めの試合なんですけどね。ユベントスから移籍したばかりの懐かしいイグアインの古巣再訪というのも魅力的ではありますが、ワンダでもインテルに行ってしまったばかりのベルサイコが見られるかもしれないし、最近の移籍市場の噂を鑑みると、同じクロアチの先輩、モドリッチなんて、どちらの試合に出るかすら、わからなかったりする?

▽え、レガネスに関してはシュダッド・デポルティバ・レガネスでの2部のマドリッド勢、アルコルコン(1-1)とラージョ・マハダオダ(3-0)との練習試合をスタンドで観戦。この水曜、唯一の海外遠征、ピレウス(ギリシャ)でのオリンピアコス戦ではスコアレスドローと健闘していたし、土曜には再び、2部のサラゴサ相手に差を見せつけて、エセキエル・ムニョス、そしてカンテラーノのオヘダとカリージョ(サザンプトンから移籍)が2発ずつ、5-2の勝利とペジェグリーノ新監督の下、着々と力をつけてきているため、あまり心配することはないんじゃないかって?

▽そうですね。レンタルでプレーした4シーズン前、いい印象を残したカクタ(河北華夏から移籍)や、昨季はレガネスにいたティト(2年前、6年間いたラージョからグラナダに移籍)が復帰と、3年ぶりのリーガ1部で戦う準備を進めているラージョにしても、水曜にはRMカスティージャ(2部BのマドリーBチーム)と親善試合。メトロ8号線フェリア・デ・マドリッド駅から歩いて30分、ベルデベバス(バラハス空港の近く)のレアル・マドリー練習場に隣接したエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノまで、私も汗だくになって行って、モンティアル、トレホ、そしてハビ・ゲラのゴールで0-3と、ミチェル監督のチームが快勝するところを見ることができましたしね。

▽もちろん、このソラーリ監督率いるカスティージャは主力をトップチームのアメリカ遠征に駆り出されていたため、カテゴリー差以上に不利だったのは否めませんが、猛暑の中、駆けつけたラージョファンたちの熱い応援は決して途切れず。エスタディオ・バジェカス(ラージョのホーム)に行けば、今季も独特の雰囲気を味わえる予感をさせてくれたのは大きな収穫だったかと。おまけにリーガ開幕戦の相手は折しもヨーロッパリーグ予選3回戦ジャルギリス(リトアニア)との2試合を終え、いよいよグループリーグ参加に向けて、正念場となるプレーオフに頭が行っているはずのセビージャとなれば、嬉しい白星発進ができるかもしれない?

▽一方、レガネスのお隣さん、ヘタフェは水曜のグラナダ(2部)の前半で柴崎岳選手が負傷交代。その詳細情報もないまま、第2次キャンプ地のカンポアモール(アリカンテ)からポルトに移動しての金曜、ボアビスタ戦でもスコアレスドローをリピートしてしまったんですが、同日には昨季はレギュラーを務め、モロッコ代表でW杯にも参加したファジルがフランスのカーンに移籍してしまうというショックなニュースも。まあ、もう新顔が9人もいるヘタフェですから、今後はさくさくと人減らしもしていかないといけないんですが、せめてリーガ開幕戦、マドリーとのミニダービーまでは柴崎選手にいてもらえると、夏休みを利用してマドリッドに観戦に来るファンも気合が入りますよね。

▽え、それよりクリスチアーノ・ロナウドのユベントス移籍に続き、いえ、アメリカツアーに帯同中のペレス会長など、即座に「La unica posibilidad de que salga Modric es pagando 750 millones de euros/ラ・ウニカ・ポシビリダッド・デ・ケ・サルガ・モドリッチ・エス・パガンドー・セテシエントス・ミジョネス・デ・エウロス(モドリッチが退団する唯一の可能性は契約破棄金額の7億5000万ユーロ/約970億円を払うことだ)」と拒否姿勢を見せていたんですけどね。後輩のコバチッチにしてもマンチェスター・ユナイテッドのオファーは断ったものの、移籍希望は変わっていないのに対し、すでに契約秒読みに入っていると言われていたGKクルトワ(チェルシー)すら、到着していないマドリーは何をしているのかって?

▽いやあ、先週の火曜にはマイアミでインターナショナル・チャンピオンズカップの初戦、マンチェスター・ユナイテッド戦に挑んだ彼らはアレックス・サンチェスとアンデル・エレラのゴールでリードされ、テオのアシストでベンゼマが1点を返しただけに留まったため、2-1で敗戦。その後、セルヒオ・ラモスも加わったチームは金曜にワシントンに移動し、こちらで行ったユベントス戦では、うーん、ロナウドがトリノでプレシーズン練習を続けているため、一緒に来ていなかったのも良かったんでしょうかね。

▽前半12分にはカンセロのクロスをカットしようとしたカルバハルがオウンゴールを入れてしまい、この日も先制点を許したものの、39分にはベイルがエリア外からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決め、ロナウドが抜けた後、攻撃陣の主役を張るのは自分だとアピールをしてくれたから、助かったの何のって。後半は交代出場した若手が発奮、ええ、今季は籍をフベニル(RMカスティージャの下のチーム)に置くことになった18歳のビニシウス(フラメンゴから移籍)のアシストを受け、22歳のアセンシオが再開2分で勝ち越しゴールを挙げると、11分にもエリア内からのシュートで3点目をゲット。そのまま、3-1で終了し、マドリーはこの夏、そしてロペテギ新監督にとっても1つ目の勝利を祝うことができましたっけ。

▽そんな彼らはアメリカで残すところあと1試合、日曜にはニューヨークに移動して、火曜深夜26時(日本時間水曜午前9時)からのローマ戦に備えることになりますが、実はここ近日、バルデベバスの方でも動きがなきにしろあらず。ええ、先週金曜にはカセミロ、翌日にはマルセロとW杯ブラジル勢が練習を始め、日曜にはコバチッチも戻って来ましたっけ。マドリーファンが一番心配しているモドリッチについては、ロペテギ監督も「W杯の後に話して、合流は8日。それで15日に間に合うかどうか見ることになる」と言っていたように、まだマドリッドにはいないようなんですけどね。結果は天と地の差とはいえ、同じW杯決勝組のバランもその日からトレーニングですが、移籍云々はともかく、まだこのグループの選手たちはサンティアゴ・ベルナベウ杯ではプレーしないかもしれません。

▽そしてその15日、UEFAスーパーカップでマドリーダービーを繰り広げることになる相手、アトレティコの方はというと、いえ、先週は私も木曜の午前中にマハダオンダ(マドリッド近郊)までシンガポール遠征から帰って来たチームを偵察に行ったんですけどね。遅れてプレシーズンを始めたコケ、サウール、ゴディン、ヒメネス、フィリペ・ルイスらも途中から姿を現したんですが、グラウンド内にテントを張って作った特設ジムにこもってしまったため、状態はよくわからず。その間、シメオネ監督はロドリゴ(ビジャレアルから移籍)、トマス、フアンフラン、コレア、ガメイロら以外、主流はカンテラーノ(アトレティコBの選手)の本隊に延々と守備特訓を課していましたが、いやあ、何せ、今の時期、マドリッドは気温40度という猛暑に突入してしまいましたからね。

▽同日、午後6時30分から、全員参加の攻撃練習は普段、体を鍛えている訳でもない自分が見学などしたら、熱中症まっしぐらという確信があったため、冷房のある近所のカフェで涼むことにしたんですが、勤勉なアトレティコの選手たちは翌朝8時にもセッションを行い、その足でブルニコ(イタリア)に向かうことに。いえ、ジエゴ・コスタや新加入のアリアス(PSVから移籍)も含む、まだフィジカルのできていない南米組やリハビリ中のサビッチ、ビトロ、トマス、ビエットらはお留守番なんですけどね。月曜からはいよいよ、栄えあるW杯王者、先週まではアメリカで趣味のNBAチーム訪問をしていたグリーズマン(https://twitter.com/AntoGriezmann/status/1025467193004355591)と、父親になったばかりのリュカも加わるものの、この常軌を逸した暑さが続く限り、あまりグラウンドでハードな練習はできないかもしれません。

▽そして日曜、キャンプ組はドイツでシュツットガルトと親善試合。ガメイロが前日のセッションで早退したため、いよいよレマル(モナコから移籍)、ジェルソン・マルティンス(同スポルティングCP)の新人アタッカー2人に加え、コケ、サウールも初先発したんですが、いやあ、やっぱりグリーズマンとジエゴ・コスタがいないアトレティコという感じでしたかねえ。押し気味に進めていた19分、コレアから最高のラストパスをもらったレマルがシュートをゴールポストに当ててしまったり、36分にもフアンフランがエリア内右奥から折り返したボールをコケはスルー、予想していなかったサウールも逃してしまい、最後はカンテラーノのオラベが天高く撃ち上げているとなれば、点がなかなか取れないのも仕方ない?

▽0-0のまま、ピッチにロドリゴ、コレア以外、トップチームのフィールドプレーヤーがいなくなった後半、10分にはモンテーロがディダビを2度も倒してペナルティを献上すると、シュツットガルトはそのディダビのPKで先制。それでも2分後にはホアキン・ムニョスがエリア前から放ったシュートが決まり、なかなか後輩たちもやるじゃないかと思わせたんですが、まさか25分には再び、アイトールがペナルティを犯してくれるとは!この試合のゴールはアーセナル戦で腕を痛めたオブラクでなく、その試合のPK戦でヒーローとなったアダン(ベティスから移籍)が守っていたため、今度は止めてくれるかもしれないと期待したところ…シュッツガルトのトミーがキックをバーに当ててくれたため、最後は1-1で引き分けることができましたっけ。

▽いやまあ、まだ半分アトレティコBのチームですからね。この日はレマルとジェルソンが前評判通りのプレーをしてくれたため、「Este equipo ilusiona, pero debemos trabajar/エステ・エキポ・イルシオナ、ペロ・デベモス・トラバハール(このチームは期待ができるけど、ボクらはもっと練習しないといけない)」(コケ)といった通りなんですけどね。大黒柱のFWがいなくてもそろそろ、他のトップチームの選手たちにもゴールを入れてほしいというのは私の偽らざる本音だったかと。

▽ちなみに試合後、ブルニコに戻ったアトレティコは水曜午後8時(日本時間翌午前3時)から、サルディーニャ島(イタリア)でカリアリと親善試合をして帰国の予定。ガメイロが回復すれば、今度はシメオネ監督もCFを使えることになりますが、ドルトムントから移籍金3400万ユーロ(約44億円)のオファーがあったため、ほぼまとまっていたバレンシア行きがなかなか決まらず、当人も集中できていないなんて噂もありますからね。とりあえず、ジエゴ・コスタも準備が整い、グリーズマン以外はかなり完全形に近いチームが見られそうな土曜のインテル戦まで、今季のアトレティコの得点力を判断するのはお預けにした方がいいかと。こちらも15~60ユーロ(約2000~8000円)とかなりお手頃な値段でチケットが売っているため、現地観戦したいファンにはお勧めですよ。


【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング