りゅうちぇるタトゥーで顕在化したタトゥーへの強い偏見、恐怖感もあるのでは

wezzy / 2018年8月25日 19時45分

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 8月21日、タレントのりゅうちぇる(22)が自身のインスタグラムに投稿したタトゥー写真がきっかけとなり、現在ネットや芸能界を巻き込んで、タトゥーについての大論争が巻き起こっている。

 8月21日、りゅうちぇるはインスタグラムに、両肩に刻まれたタトゥーの写真を公開した。タトゥーは妻・ぺこ(23)の本名と、今年7月に誕生した愛息子の名前をデザインしたもので、<TETSUKOとLINKだよん>とコメントも添えている。すると、この投稿に「りゅうちぇるがタトゥー入れてるのイメージダウンだな」「タトゥーを入れた父親なんて、子どもがかわいそう」「もっとしっかりしたパパだと思ってたのに」など批判のコメントが殺到し、炎上が勃発したのだ。

 これを受けて、りゅうちぇるは再びインスタグラムを更新。<いろんな意見を、ありがとうございます。言いたいこと、きちんと書くね!! >と前置きした上で、<それなりに予想はしてたけど、こんなにも偏見されるのかと思いました。こんなに偏見のある社会 どうなんだろう 仕方ないよね。ではなく、僕は変えていきたい>(原文ママ)と反論。さらに続けて<この体で、僕は大切な家族の笑顔を守るのです。なので、この体に、大切な家族の名前を刻みました。隠すつもりもありません。でも意地でも出したいわけでもありません。自然に生きていきたいです。偏見が無くなりますように>と、決意を表明してみせた。

 この騒動がきっかけとなり、現在ネットにはさまざまな意見が噴出している。りゅうちぇるを叩く意見も依然として見られる一方で、「この若さでこれだけ考えて、覚悟するとか本当に尊敬する」「りゅうちぇるの覚悟、ほんとうにかっこよすぎる」と、りゅうちぇるを擁護する声も多く見られる。さらに、「りゅうちぇる のインスタ見てタトゥーの件こんなに叩かれてたのかってびっくりした」「日本人の個性や少数派を受け入れない過剰敏感アレルギー体質変えた方がいい」と、タトゥーをめぐる日本の現状そのものを問題視することにも発展しているのだ。

 騒動は芸能界にも波及している。タレントの眞鍋かをり(38)は22日にツイッターを更新し、<なんでタトゥーで賛否両論…?それぞれの価値観なのに、他人のタトゥーにどうこう言う意味がわからない>と意見を述べた。さらに<自分は絶対タトゥー入れないし、親が『かをり』って入れると言い出したら阻止するけど、それは私の価値観であって人に押し付けるのはおこがましい>と批判。

 ロンドンブーツ1号2号の田村敦(44)もインスタグラムで<人を見かけで判断するなと教わりますよね? タトゥーも同じだと思います>とつづり、<りゅうちぇるの件をきっかけにもう一度タトゥーについて考えてみてはいかがでしょうか?>と問題提起につなげている。

 他方で、タトゥー反対派の理由には「いっしょに温泉とかプール行けなくて子どもがかわいそう」「将来どうこうなるかわからんけどさ…かなり日本では生きにくいよね」という意見が見られる。たしかに、現在の日本はタトゥーや刺青に対する制限が至るところで見られるし、銭湯などの公共施設では「入場お断り」を掲げている場所もいまだ多い。何より今回はっきりわかったように、タトゥーに対する偏見は間違いなく強い。



 しかし一方で、近年は日本でも若者を中心にファッション感覚でタトゥーを入れる人も増加しており、ラッシュガードなどでタトゥーを隠せば入場可能とするなど柔軟な対応を見せる施設も増えている。さらにタトゥー文化の浸透している外国人観光客の増加にともない、2016年には観光庁が規制の緩和を促す動きもみられる。2020年の東京五輪を見越しても施設側の対策が急がれるが、今回のりゅうちぇるへの反応を見るに、そもそも日本にはタトゥーへの精神的な偏見が根強いことの方が問題かもしれない。

 脳科学者の茂木健一郎(55)は今回の騒動について、<いわれなき差別は撤廃するべきだ。インバウンドのお客さんも増えている今、放置すれば日本の国際的恥である>と主張し、タトゥーが入った人の公共施設の利用を制限することについては、<これは、(おそらくは偏見と無知に基づく)自分の感性を、パブリックな場の運用のルールにせよ、と主張していると解釈できる>と明確に批判している。

 いまだに渦中のりゅうちぇるのインスタグラムについては賛否が寄せられているが、しかに茂木健一郎のいうとおり、論理的にタトゥーを批判することは難しいのではないか。ただ、やくざと刺青の歴史もあり、「タトゥーをいれている人は、悪いことをしそうで怖い」「暴力的なイメージがある」といったタトゥーへの恐怖感が偏見につながっている人もいるだろう。それを「時代遅れだ」の一言で変えることは容易ではなく、やや乱暴でもある。ともあれ、りゅうちぇるの騒動で議論が深まり、タトゥーに対する偏見の目が少しずつでも変わっていくことが望まれる。

(ボンゾ)

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