『SUITS/スーツ』織田裕二を苦しめる「主役以外はダメ」という“呪縛”  鈴木保奈美との“禁断の共演”でも…

wezzy / 2018年12月11日 19時5分

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「月9」枠としては織田裕二10年ぶりの主演作となる『SUITS/スーツ』。全米で大ヒットした海外ドラマをリメイクすることでも話題となったが、それ以上に耳目を集めたのが「織田裕二と鈴木保奈美が『東京ラブストーリー』以来、27年ぶりの共演」という点だ。『SUITS/スーツ』の初回スタート直前には、この不朽の名作『東京ラブストーリー』が14年ぶりにフジテレビで再放送され、これまた話題となった。某テレビ局関係者はこう語る。

「かつての栄光も今は昔、人気番組は低視聴率で打ち切り、新番組を立ち上げても長く続かないのが今のフジテレビ。なので、そんなフジテレビにとって、『東京ラブストーリー』はまさに最盛期の思い出深いコンテンツです。再放送は夕方だったこともありさほど視聴率は取れませんでしたが、『SUITS/スーツ』の視聴率につながるような主婦層の獲得に成功。また、スマホもLINEもない時代にすれ違いまくるカンチとリカの姿に、女子高生たちが『逆に新しい!』『不便な時代に恋をしたかった!』などとネット上で相当盛り上がってました。結果的に、『SUITS/スーツ』の初回は視聴率14.2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ。以下同)と、上々のすべりだしだったのですが……」

 初回こそロケットスタートとなったものの、第4話で視聴率8.9%と一桁台に急落。以降、低空飛行が続いている。『東京ラブストーリー』以来、ずっと共演がなかった織田裕二と鈴木保奈美。実社会でもずっとすれ違ってきたカンチとリカによる27年ぶりの共演は、当時『東京ラブストーリー』にハマった世代にとってはある意味で“禁断の共演”ともいえる。フジテレビが満を持して切った“禁断の共演”というカードは、なぜ視聴者には受け入れられなかったのだろうか?

「その“禁断の共演”という触れ込みがすべったということなんでしょうね。織田裕二は『踊る大捜査線』シリーズなどでフジテレビと蜜月の時を過ごし、俳優としても成功を収めた。一方、鈴木保奈美は石橋貴明の妻として家庭に入った。最近では俳優として成功作がない織田と、子育てを終えて芸能界に復帰した鈴木。この2人が『東京ラブストーリー』以来の共演と強調するわりには、『SUITS/スーツ』ではまったくカンチとリカのテイストがない。鈴木は弁護士事務所の代表で、織田はその部下的役割。まったくラブストーリーに発展する気配がないんですよ。あそこまで“禁断の共演”感を強調されると、視聴者は『東京ラブストーリー』感をどうしても期待してしまうはず。だからこそ、視聴者も1話だけ見て離れていったんでしょうね。どうせなら、同じクールでオンエア中の『黄昏流星群』をこの2人でやるべきだったかも(笑)」

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“主役”以外も考える時期に来た織田裕二という役者

 一方、「もはや織田裕二のドラマで数字は取れない」と分析するのは某テレビ局のプロデューサーだ。

「十分実績を積み上げてきた織田さんですが、すでに50歳。海外ドラマのリメイクとはいえ、『月9』で主役を張るには無理があります。『踊る大捜査線』シリーズ以降の織田さんは、次なる代表作を模索し、外交官・黒田康作の活躍を描いた映画『アマルフィ 女神の報酬』こそ興行収入36.5億とヒットしたものの、ドラマ化された黒田康作シリーズとしては尻すぼみ。『IQ246~華麗なる事件簿~』(TBS系)では『相棒』の杉下右京をかなり意識したキャラ設定に批判が集中、数字的にも大コケでした。

 最近では、視聴率に縛られないWOWOWで主演をやってましたが、決して代表作とはいえない仕上がりです。そもそも、40歳を過ぎても主演にこだわりすぎると、やがて仕事がなくなるのが日本のドラマ業界。長らくドラマや映画の主役を張り続け、企画や脚本にも口を出すことで有名な織田さんですが、そろそろ主役以外の役を受け入れる時期が来ているのかもしれません。悪役とかヒロインの父親役とか、織田さんならいくらでも新境地を開拓できると思います」

 思えば、『東京ラブストーリー』の大ヒットで「月9」という呼び名が生まれ、以降「月9」は、ヒットドラマになることをなかば“義務化”されてしまった。そんなエポックメイクな作品で世に出た織田裕二が、まさに今、「月9」においてその役目を終えようとしているのかもしれない。

(文/藤原三星)

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