AKB48全盛期メンバーの卒業後は「女優成功、歌手失敗」の法則?

wezzy / 2019年5月6日 10時5分

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 NGT48の暴行事件における運営会社AKS側の不可解な対応は、波紋を広げるばかりだ。平成後期にあたる2010年代、一世を風靡したAKBグループ。しかしブレイクスルーした当時のメンバーはほぼ卒業、大量に増えた若手の知名度は上がらず、秋元康総合プロデューサーの関心は乃木坂46・欅坂46・日向坂46といった坂道グループへ。総選挙三連覇を果たしたHKT48の指原莉乃も卒業し、いよいよ正念場と言えるだろう。

 AKB48がシングルを発売すれば常にチャート1位を獲得するが、2005年の結成時に比べAKBグループの規模自体が拡大した。メンバー個々人に対して熱心なファンはいるだろうが、前述したようにAKBグループに所属するメンバーたちの一般的な知名度は必ずしも高いとはいえない。

 世間にその名前がどれだけ知られているか、という点でいえば、現AKBグループメンバではなく初代「神7」をはじめとする、AKBグループのブレイク過渡期の中心メンバーたちのほうが圧倒的に有利だろう。彼女たちはそれぞれ、芸能界に自分なりの居場所を築くこともできた。

前田敦子は愛される女優

 2005年、AKB48結成時のオープニングメンバーオーディションに合格した初期メンバーで「不動のセンター」と呼ばれた。2012年卒業。AKB時代から度々ドラマや映画に出演していた前田は、女優業を中心に活動。主演もあれば助演もある。

 酷評された作品もあるが、本人としては地道に真摯に芝居に取り組んできたようで、ここ数年で、“アイドル女優”ではない、ひとりの“役者”としての前田敦子が浸透しつつある。すでにアイドルからの脱却に成功したケースと言えるだろう。

 昨年は、『素敵なダイナマイトスキャンダル』『のみとり侍』『食べる女』と、3本の出演映画が公開。大作よりも通好みの作品を撮る演出家に愛される女優かもしれない。私生活では、昨年7月に俳優の勝地涼と結婚、今年3月には第一子の出産を発表した。

大島優子も愛される女優

 子役出身の大島優子は、2006年にAKB48に加入。AKB時代も多くのドラマや映画に出演しており、2014年の卒業後の活動も女優業が中心だ。2014年公開の映画『紙の月』では、第38回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。大島の場合、元子役だと知られていることもあり、AKB時代にしろ卒業後にしろ、前田に比べれば“アイドル女優”のレッテルを貼られずに済んだ。

 しかし2017年、AKB選抜総選挙の舞台で結婚宣言をした須藤凛々花(当時NMB48)について、大島がInstagramの動画で“Fuck”と書かれた帽子を被り、「結婚発表、何考えてんのかしら?」「この帽子が、私のすべての言葉」と語ったことは、下品だとしてバッシングを浴び、大島のイメージを大きくダウンさせた。大島はその後、アメリカに1年間の語学留学をしているが、これを「逃亡」だと中傷する声もあった。

 昨年留学から戻った大島は、今年1月から2月にかけては舞台『罪と罰』に出演。10月にスタートするNHK連続テレビ小説『スカーレット』への出演も決まっている。『私が恋愛できない理由』(2010年/フジテレビ系)や『東京タラレバ娘』(2017年/日本テレビ系)に代表されるように、大島は準主役的な立場で程よい存在感を示してきた。『スカーレット』でも期待したい。

篠田麻里子は玄米セレブ婚、豪邸在住

 2005年のオープニングメンバーオーディションでは不合格となるも、AKB48劇場内のカフェで働いていた2006年に秋元康氏に誘われ、AKB48に加入。姉御キャラで愛称は「まりこ様」、女性からの支持が高かった。2013年に卒業。ファッションの仕事に意欲を示していた篠田は、卒業後は歌手活動を一切していない。

 2008年から2018年にかけては『MORE』(集英社)の専属モデルを務めていた。2012年にはプロデューサー兼デザイナーとしてファッションブランド「ricori」を立ち上げるも、売れ行きは不調で、2014年に全店舗が閉店。また、ドラマ、映画、舞台などにも出演しているものの、残念ながら女優としての評価は高くない。

 芸能界ではパッとしないが、今年2月の結婚発表は非常に祝福された。篠田が直筆で、昨年10月に出会った男性と交際期間0日で婚約し、玄米を食べて育ったなど共通点が多いことなどを綴っていたことから、「0日婚」「玄米婚」と呼ばれた。最近、AKB卒業メンバーが篠田の新婚宅を訪問してすき焼きを食べたとSNSにUPしたが、ファンの間では「この写真だけでセレブの住む豪邸だとわかる」と話題に。確かに天井が高かった。

渡辺麻友は朝ドラ『なつぞら』に

 2006年の第3期オーディションに合格し、AKB48に加入した渡辺麻友は、当時12歳の中学1年生だった。愛称は「まゆゆ」。「総選挙で1位になりたい」「センターになりたい」と公言していた渡辺は、2012年頃からセンターポジションを務めるようになり、また、2014年の選抜総選挙で初めて1位を獲得。2017年、卒業(「神7」では最後に卒業)。

 ファンにとって理想のアイドルを演じることにこだわっていた渡辺は、最後の最後まで「王道のアイドル」を貫いた。卒業後は、女優業を中心に活動しているものの、出演作の視聴率や評価は良いとは言い難い。まだ、前田や大島のようにアイドル女優の枠を出ておらず、女優としては発展途上だ。

 4月からスタートした連続テレビ小説『なつぞら』(NHK)では、広瀬すず演じる主人公と同じ会社で働くアニメーター・三村茜役で登場が予定されている。

高橋みなみの歌手活動は頓挫

 2005年のオープニングメンバーオーディションで合格した1期生の高橋みなみは、AKB48の「エース」「リーダー」的存在として活躍。2012年から2015年にかけてはAKBグループの総監督を務め、2015年には著書『リーダー論』(講談社)を上梓。元々中森明菜に憧れを抱いていた高橋は、2016年の卒業後はソロアーティストとして活動していく意向を示していた。

 しかしAKB時代を含め実際に高橋がソロでリリースした楽曲は、シングル2枚、アルバム1枚、限定配信1曲。2017年のシングル『孤独は傷つかない』を最後に、新曲のリリースは途絶えている。全く歌手活動をしていないわけではなく、昨年も単独ライブやツアーを開催しているのだが、チケットの売上が芳しくないという話もあり、パッとしない。

 とはいえ抜群の知名度を持つ高橋、テレビ番組やイベントへのオファーは多いようで、「アーティスト」よりも「タレント」が板についてきている。AKB時代に培ったリーダー力が政治家に向いている、と言われたこともあったが、今のところ政治家転身の話は聞こえてこない。もし仮に周囲が進めたとしても、政界進出は慎重になってほしい。

板野友美の歌手活動も鳴かず飛ばず

 板野友美も2005年のオープニングメンバーオーディションで合格した1期生。AKB48は黒髪のメンバーが多かったが、板野は茶髪でギャル系の印象があった。安室奈美恵に憧れているという板野は2013年の卒業後、ソロでの歌手活動をメインにしているが、鳴かず飛ばずだ。

 板野がソロデビューしたのはAKBに在籍中の2011年で、シングル「Dear J」は初週16万枚以上を売り上げ、オリコン初登場2位。同年リリースの2枚目のシングル「ふいに」は初登場1位。幸先は悪くなかった。板野自身も手応えを感じていたことだろう。しかし、いざ卒業してみると、ソロCDの売上は徐々に落ちていき、2016年リリースの8作目シングル「HIDE & SEEK」以降はベストテン入りを逃している。

 今年2月にリリースした11枚目のシングル「すき。ということ」に至っては初登場29位と惨敗。「すき。ということ」のリリースに際しては、YouTubeでMVが公開され、そちらはそこそこ話題になった。板野が恋人役の男性と甘い日常生活を送り、最後は濃厚なキスシーンやベッドシーンなど大胆な演出がなされたMVの視聴回数は100万回を超えたのだ。

 しかし肝心のCDは初週売上わずか2906枚だった。CD特典に「ハイタッチ会参加券」を付けるなど、セールス方法も未だにAKB時代を踏襲しているようだが、それでも売れ行きは芳しくない。

小嶋陽菜は「女の子の教祖」に?

 小嶋陽菜も2005年のオープニングメンバーオーディションで合格した1期生で、2017年の卒業まで、12年間AKB48に在籍していた。AKB時代の2010年から『MAQUIA』(集英社)で専属モデルを務めている小嶋は、卒業後はほぼファッションモデル1本で活動している。

 現在は『sweet』(宝島社)や『美人百花』(角川春樹事務所)にレギュラーで登場し、20代女性読者の人気を見事に獲得している。小嶋の公式Instagramアカウントのフォロワー数は約239万人と「神7」でもダントツに多い。もちろんそれは小嶋がファッションモデルを主戦場とし、更新頻度も高いゆえでもあるが、卒業からわずか2年ほどで「元AKB」「元アイドル」の肩書を取っ払うことに成功しているのはさすがである。

 小嶋のInstagramはいわゆる“女子”ウケで埋め尽くされており、同年代女性の求める世界観を見事に作り上げたといっていい。昨年、自身がプロデュースを手がけるファッションブランド「Her lip to(ハーリップトゥ)」も立ち上げている。人気芸能人であってもブランドを立ち上げて成功する率は高くないものだが、“女子”のニーズを敏感に捉えている小嶋はうまくやるかもしれない。

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