吉本興業が「振り込め詐欺集団」をイベントスポンサーにしていたことは確かなのか? 岡本社長会見で是非話してほしいこと

wezzy / 2019年7月23日 6時5分

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 雨上がり決死隊の宮迫博之とロンドンブーツ1号2号の田村亮が、7月20日に都内某所で開いた謝罪会見。反社会的勢力への“闇営業”問題で、宮迫博之は吉本興業から7月19日付でマネジメント契約を解消された。田村亮もこの会見中に、契約解除をスポーツ紙が報じた。

 およそ2時間半にも渡った会見は、非常に濃い内容であった。

 特に、吉本興業の岡本昭彦社長に「謝罪会見を開きたい」と哀願する田村に対して、岡本社長が「お前らテープ回してないやろな」「亮、ええよ、お前辞めて1人で会見したらええわ、やってもええけどそんなら全員連帯責任でクビにするからな。それでもええんなら記者会見やれ」と、“脅迫”したという宮迫の暴露は、大きな衝撃を与えた。

 吉本興業への不信感を募らせた宮迫と田村は、単独で弁護士に相談。すると吉本側は「悲しい。ファミリーなのに」と嘆き、意思疎通がさらに難しくなったという。田村は「ファミリーだというのなら、(会社の上層部が親で)自分は子供。親なら、子供が過ちに気づいて謝罪することを止めないで欲しかった」と号泣した。

 また、カラテカの入江慎也から闇営業への参加を持ち掛けられた時、報酬として50万円、100万円が支払われることに違和感を覚えた田村が「そんな大金払えるところは(営業先として)大丈夫か」と聞いたところ、入江は「僕がやる、吉本の会社を通したイベントに付いてくれているスポンサーなんで、そこは安心です」と説得されたという。この話が事実であれば、吉本は反社会勢力がスポンサーに付いたイベントを開催していたことになる。

 さらに、謝罪会見を求める田村は「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本が株主やから大丈夫やから」と言われたそうで、「何が大丈夫なのか全くわからなかった」と困惑を吐露。問題を隠蔽せず正直に謝罪したい田村と、なんとかして隠蔽したい会社側のズレが明らかになったと言っていいだろう。

 とはいえ、まだ芸人側の主張しか明らかになっていないため、これらの発言が事実かどうかは定かでない。吉本側は22日に岡本社長の記者会見を予定している。ただ、「吉本興業の株主」であるテレビ局をはじめとしたマスコミ各社の記者は、会見で鋭い質問ができるのだろうか。

 少なくとも宮迫と田村の会見において、岡本社長のパワハラ発言や吉本と反社会勢力とのつながりについて深掘りしようとする記者はほぼ皆無だった。

的はずれな質問を繰り返す記者たち

 この記者会見では、質疑応答の時間が非常に長く設けられたが、質問内容のほとんどが「宮迫・田村と反社会勢力との繋がり」や「今後の進退」、「なぜ嘘をついたか」といった2人個人に関するもので、吉本上層部によるパワハラの詳細を問うことはなかった。

 もちろん2人の謝罪会見であるわけだが、会見を進めていくうちに様々な“爆弾”が次々と投下されているにもかかわらず、そこには一切触れず、似たような質問を繰り返す記者たちに、薄ら寒さを覚えた。

 2人を泣かせて引きのある顔を作らせたいのか、「先輩芸人や相方、家族への思い」に関する質問も多かった。先輩芸人や相方への気持ちを語ることもアリだろうが、家族まで巻き込む質問をするのはいかがなものか。仲間内の絆を見せるのもいいが、この会見で彼らが言いたかったことの本質は決してそこではないはずだ。

「今の気持ちを色で表すと?」という愚問

 某インターネット動画サイトの記者からは「2人は感情的になってるかもしれませんが、どんな形であれ吉本さんとまた将来的に良い関係になって、仕事を続けてもらいたいという思いがあるのですが、その点についてはいかがですか?」という質問が投げかけられた。

 まず、吉本から不誠実な対応を繰り返されたという話を直接聞いていながら、両者の関係性の回復を願うことをこの場で口にするのは不思議であった。そもそも会見の場面で、2人は感情的になっているようには見えなかった。勢いでこのような会見を開いたわけではなく、覚悟を決めて冷静に臨んだと考えられる。

 極めつきは『アッコにお任せ!』(TBS系)の記者が、宮迫が過去に不倫疑惑を追求され「オフホワイトです」と弁明したことを持ち出し、「今の気持ちを色で表すと?」と聞いたことだった。宮迫は困惑した表情を見せつつ、「謝罪をしたいという思いの会見なので、話が違いますのですいません」と答えたが、さすがにこの質問にはネット上でも批判が噴出。翌21日放送の同番組で、和田アキ子が謝罪に至っている。

岡本社長には忖度なしの質問を!

 稚拙な質問が飛び交ったため、Twitter上には記者の質問に対する不満が多く寄せられた。ジャーナリストの津田大介氏は、「聞きたいことはそういうことじゃないし、時間の無駄なので、お涙頂戴質問するマスコミ全員この場から去ってほしい。」と厳しい言葉をツイートしていた。

 また、司会者が会見の冒頭で「時間の都合上、まずは1社1問で」とアナウンスしたが、どの記者もルールを無視して何問も質問していた。ルールを無視してまで質問しているにもかかわらず、聞くべきこと、彼らや視聴者が聞いてほしいことは避けて質問している記者たちの姿には違和感しかない。

 22日、岡本社長の記者会見が開かれる。今回の記者会見で出た様々な問題を明らかにするべく、忖度なしの質問をぶつけてほしい。

 特に「テレビ局は株主だから大丈夫」という言葉の意味するところ。そして吉本興業自体、問題の振り込め詐欺集団と関わりがあった(振り込め詐欺集団と見抜けず、付き合いを持っていた)のではないか、というところは重要だ。

 実際、入江は2014年5月31日に東京・新木場のクラブで「AH!YEAH!OH!YEAH!2014〜出会いいっぱい〜」というイベントを開催。ここに振り込め詐欺集団のフロント企業であるエステサロン経営会社がスポンサーとして絡んでいた。このイベントには「闇(直)営業」ではなく、吉本を通じて多くの芸人が登場していた。だからこそ、その会社の忘年会だと言われて田村が「それなら吉本を通じて仕事をしたこともある会社だから、大丈夫だろう」と判断した。この点について、吉本側はどう説明するのだろうか。

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