山口達也、飲酒運転逮捕を「裏切り」「自分に甘い」と切り捨て…依存症の回復を妨げる報道

wezzy / 2020年9月24日 16時30分

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 元TOKIOの山口達也が酒気帯び運転の容疑で逮捕され、彼へのバッシング報道が相次いでいる。

 9月22日、山口達也は東京都内で大型バイクを運転し、信号待ちをしている車に追突。呼気から基準値を超えるアルコールが検出されたため、道路交通法違反で現行犯逮捕された。

 山口達也は2018年に女子高生に対して強制わいせつを行った容疑で書類送検され、芸能界を引退。そのときも酒に酔っていたとされ、アルコール依存症を疑われた。山口本人は依存症であることを否定したが、TOKIOメンバーが当時開いた会見では松岡昌宏が<正直僕らはアルコール依存症だと思っていました>と発言している。

 前回の騒動から2年、山口達也は再びアルコールで問題を起こしてしまったわけだが、一般人になったにもかかわらずこの追突事故を各ワイドショーは非常に大きい扱いで報じている。山口を強く叱責・糾弾するコメントも多い。

 9月22日放送『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)では、「山口達也逮捕」を速報。宮根誠司が、山口の芸能界復帰の噂について触れながら<なんでまたお酒飲むかな>と呆れた様子で語り、コメンテーターの梅沢富美男も<どうして酒で失敗したのにな>と話した。

 また、加藤浩次は23日放送『スッキリ』(日本テレビ系)で、<飲んだ時点でアルコールが自分の体の中にあるなという時に、乗ってしまっているということね、バイクにね。友達の家が近いのかどうなのかわからないけど、そこの甘さがやっぱりダメだなとボクは思っちゃうね>と山口の“甘さ”を糾弾した。



 酒気帯び運転は違法行為であり、決してしてはならない危険な行動だ。今回は運良く大事にいたらなかったが、人命を失うような大事故に発展していた可能性もある。

 だが一方で、事件やアルコール依存を山口達也の“甘さ”に起因しているかのように報じ、叱責の言葉を投げかけることは、メディアとして軽率すぎるのではないだろうか。

 ワイドショーをはじめとしたこういった報道は、アルコールへの欲求と日々戦いながら依存症の治療を続けている人をさらに追い詰める危険性がある。

 23日放送『とくダネ』(フジテレビ系)では、コメンテーターの古市憲寿氏が、スポーツ紙の「アルコールを断ち切れなかった山口容疑者の意志の弱さ」について書かれた記事を取り上げて、<この記事は本当に見識の浅い記事。アルコール依存というのは意志の強さ、弱さではない>とはっきり指摘した。

 また、乙武洋匡氏は自身のYouTubeチャンネルで山口達也の事件への見方について、次のように語っていた。

<『反省してない』とか『自分に甘い人間なんじゃないか』というのは、ちょっと当てはまらないというか、慎重になるべき言葉なんじゃないかなと思うんですよね>
<アルコール依存症というのも、偏見がまだまだ強いからこそ、治療に行くこともできなかったり、またそういったことを公表することも難しかったりというような状況で、かえって自分自身の状況を悪化させてしまっているという方も少なくないんじゃないかなと思っています>
<こういった報道が“彼を叩く”といった報道に流れるのではなくて、『依存症の可能性のある方は、しっかりと専門機関に相談した方がいいよね』ということが社会の共通認識として広まっていけばいいなと思っています>

 この社会において、“アルコールに関する悩みを抱える人”は、珍しい存在ではないはずだ。酒のCMはあらゆる場所に溢れ、飲酒を誘惑する。このうえアルコール依存への偏見が蔓延り、自己責任だ甘えだとなじられれば、周囲に助けを求めることもできなくなってしまう。

 古市氏は『とくダネ』において、<薬物依存と違ってアルコールは手に入りやすい。個人の力で抜け出すのは難しいし、家族や仲間たちの助けが必要。こんな時こそ山口さんにはTOKIOが必要なんじゃないか>ともコメントしていた。

 様々なメディアが、山口が孤独・孤立からアルコールに再び溺れたなどと報じているが、であればこそ余計に、身近な支えが必要であることは確かだろう。叱責されたくらいで、自分の意思だけで断ち切れるような生易しいものではないのだ。

 今年7月に株式会社TOKIOの設立を明かした際、松岡昌宏は山口合流の可能性について「絶対にないとは言えないです」と話していた。松岡と長瀬智也は、山口を特に「兄貴」と慕っていたという。彼らはやはり今の山口に必要な存在かもしれない。

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