1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. グルメ

江戸のパワースポットの名をいだく甘酒で夏バテ知らず!

Woman.excite / 2015年8月5日 12時0分

写真

『江戸な日用品』(平凡社刊) 撮影/喜多剛士

酒粕でつくる冬の飲み物という印象が強い甘酒。しかし本来は、米と米麹に水をあわせて発酵させた飲み物であり、江戸時代の書物「守貞謾稿(もりさだまんこう)」には、「京都や大坂では夏の夜だけ、江戸では年中売っている」と記されているように、もともとは厳しい暑さを乗り切るための夏の飲み物でした。

『江戸な日用品』(平凡社刊) 撮影/喜多剛士


発酵食品である甘酒は、タンパク質分解酵素やでんぷん質分解酵素などの100種類以上の酵素が含まれ、ブドウ糖がたっぷりと含まれるので「飲む点滴」ともいわれています。また麹に含まれるコウジ酸が肌にいいともされて「飲む化粧水」という人もいるほど。さらにほぼアルコール成分は入っていなので、子どもから老人まで安心して飲めるのがうれしいですね。

明神甘酒¥380(税込)『江戸な日用品』(平凡社刊)撮影/喜多剛士

明神甘酒¥380(税込)
『江戸な日用品』(平凡社刊)撮影/喜多剛士


さて江戸の鎮守神、神田明神の大鳥居下に店を構える「天野屋」。幕末の弘化3(1846)年の創業以来、甘酒を作り続けています。「材料や作り方は、ほぼ昔のままですよ」とご店主・天野亀太郎氏。

蒸した米に種麹を加えて丸2日間ほど発酵させ、でき上がった麹に蒸した米と水を加えて寝かせること十数時間。おおよそ5日間かけて天野屋の“明神甘酒”は完成します。柔らかな口当たりとサラリと優しい甘味で、多くの人に愛されてきた明神甘酒。

味の秘訣を尋ねると「甘酒は麹が命。天野屋の麹は、店の地下6メートルにある室(むろ)で発酵をさせます。温度や湿度が年中一定の室で発酵させていること、また室にいる家つき酵母のおかげもあって、この味が生まれるんですよ」と教えてくれました。


夏のスペシャル滋養甘味、
大正生まれの氷甘酒をお試しあれ
甘酒、味噌、納豆などを製造販売する天野屋は、甘味処も切り盛りしています。ご店主が趣味で集めたランプや古時計、また珍しい列車模型などが飾られていて、まるでアンティークショップのような店内。夏の時期には、店に吊るされた多くの江戸風鈴があちこちで涼しげな音を鳴らしています。


レトロな雰囲気漂う天野屋には、今の季節にこそ食べて欲しい甘味があります。それはガラス鉢に注いだ甘酒に、ふわふわなカキ氷をのせた氷甘酒。灼熱の炎天下、干上がったカラダをひんやりじんわり癒してくれる、まさに滋養甘味。もちろん天野屋には氷甘酒のほかにも、イチゴやレモン、また宇治抹茶やミルク小豆など、定番カキ氷が数多く揃っています。

氷甘酒 ¥500(税込)

氷甘酒 ¥500(税込)


そして完全に暑さにバテてしまった時は、熱い甘酒で体調を整えるのもいいですね。自家製の久方味噌がそえられた甘酒をいただいていると、カラダがホッとするのがわかります。

甘酒 ¥400(税込)「江戸な日用品」(平凡社)/撮影・喜多剛士

甘酒 ¥400(税込)
「江戸な日用品」(平凡社)/撮影・喜多剛士



砂糖代わりにヨーグルトや煮物に
まろやかな甘味がでるのでおすすめ
明神甘酒の楽しみ方をお聞きしたところ、「凍らせてシャーベット状にしても氷甘酒みたいでおいしいですし、砂糖代わりにヨーグルトに入れても、煮物に加えてもまろやかな甘味になっておいしいですよ」とご店主。砂糖代わりに使うアイデアは、なかなか魅力的かも。またヨーグルト×甘酒は、発酵×発酵でさらに栄養価がアップするかもしれませんね。

江戸の鎮守神を名にいただく“明神甘酒”で、今年は夏バテ知らずで過ごしたいものです。


取材協力/
天野屋(あまのや)
東京都千代田区外神田2-18-15 
TEL: 03-3251-7911 
営業時間: 10時~18時(月曜~土曜、祝祭日は~17時)
休日: 日曜日(4月~12月第1週)、海の日、8月10日~17日(夏期休業日) 
http://www.amanoya.jp
(森有貴子)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください