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家計簿より優先する「買い物リスト」って? (イギリス式月収20万円で愉しく暮らす特集-2)

Woman.excite / 2015年8月12日 4時15分

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平均月収およそ24万円、イギリス人の暮らし方とは の続きです。

「イギリス人のライフスタイルには、お金に左右されない生き方のヒントがいっぱいです」と言うのは、100回を超える渡英経験のある作家の井形慶子さん。まずは、イギリス人のお金との付き合い方を教えてもらいましょう。日本の私たちと比べて、何が違っているのでしょうか?


© suna - Fotolia.com


家計簿より優先する「買い物リスト」
イギリスでは買い物に行く前に、ほとんどの人が買い物リストを作ってから出かける。私たちも買い物リストを作るが、それは買い忘れしないためのメモ的要素が強い。

ところが、イギリス人は、買うべきアイテムの横にそれぞれの金額の目安を書いていく。それは同時に、自分が考える商品の限度額でもある。イギリスの人にとって、複数の店を下見して一番安いところで買い物をする「バーゲンハンティング」は、こんな買い物リストと売られている商品の値段を見比べながら少しでも安いものを探す楽しい時間だ。

「こんなふうに、まず自分の限度額を決めて予算を綿密に組み立てることで、買い物の質や量は確実に豊かになります」と、井形さん。
予算を立てる大切さは、会社経営者でもある井形さんが会社の経理を通じて学んだお金を管理するポイントとも重なる。

「すでに支払った経費を見直すより、これから先、何にお金をかけるのかじっくり考える方が大切だという発想です。」(井形さん談)

優先順位にのっとって、予算立てをしていく
予算の立て方は、井形さんが20代でイギリスを貧乏旅行した時の「ある事件」から原型を学んだ。それはこんな事件だ。

井型さんは日本に帰る3日前に、残金が20ポンドしかないことに気づき、真っ青になった! 事情を聞いたB&B(ベッド&ブレックファスト:朝食付きの安価な宿泊施設)の年輩の女主人のアドバイスは、こんなふうに的確だった。

「日本に帰るまでの3日間のトラベルバジェット(旅の予算)を書きだしてみなさい。それの優先順位を決めて予算内おさめ、あとはその通りに動けばいいのよ」と。

予算の優先順位は、次の3つの順に組み立てた。



<予算の優先順位>

絶対に必要
欲しい
もしお金が余れば


教えられた通り、空港までの電車賃を最優先に、電話代、食事代など「絶対に必要」な項目を並べ、その横に目安数字を書き込んだ。「明日は1食抜かそう」「5ポンドは緊急時の電話代にとっておこう」。こんなふうにあらゆる状況を考え、何度も、何度も練り直した。

具体的な根拠が見つかれば、お金の不安は払拭される
「最後にトラベルバジェットが完成した時、『残金が20ポンドしかない!』というパニックは消えていました。つまり、どんなにわずかなお金でも、それで充分過ごせるのだという具体的な根拠が見つかれば、お金の不安は払拭されるのです。そればかりか、限られたお金で量や質を底上げして、さらに有効に使う方法が見つけようという意欲も沸いてきます。」(井形さん談)

家計簿より、予算立て。つまり、使ったお金を見直すよりも、これから先、何にお金をかけるのかじっくり考える方にエネルギーの重点を置く。この考え方を徹底していけば、家計も変わっていくことだろう。

次回は、井形さんがイギリスに通いながら見聞きした「わずかな収入でも幸せに生きるための住まいのアイデア」を紹介します!

◇イギリス式 月収20万円で愉しく暮らす
(著者:井形慶子/講談社+α文庫) 定価:本体650円(税別)



(ライター:楢戸ひかる)
(楢戸ひかる)

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