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授乳中はOK? やっぱりNG? 女性の身体とカフェインの関係

Woman.excite / 2015年9月25日 5時15分

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カフェインは、多くの妊婦さんや授乳中の女性に敬遠されがちな成分です。なぜこんなにもカフェインは敵視されるのか…。そこで今回は、カフェインについて、わかる範囲でご紹介しましょう。

中にはエビデンス(医学的根拠)のないものも含まれることがありますが、ご了承ください。


© dloboda - Fotolia.com


カフェインは何に入っている?
カフェインは、

・コーヒー
・紅茶
・コーラ
・煎茶
・ウーロン茶
・ココア
・栄養ドリンク
・カカオ豆(チョコレートの原料)

などに含まれています。

「カフェインを気にしているので、コーヒーは飲まない」けど、「チョコレートは食べている」「栄養ドリンクを飲んでいる」という人は、本当にカフェインを気にしているかどうか微妙といえるかもしれませんね。

カフェインの働き
カフェインのおもな働きとして有名なのが、「覚醒作用」です。学生時代、テスト勉強の時にかなり役立ったという方も多いのではないでしょうか?

それ以外にもカフェインには、

・利尿作用
・血管拡張作用
・基礎代謝促進(交感神経刺激)
・胃酸分泌促進作用
・血圧上昇作用
・鉄とカルシウムの吸収を阻害する作用
・疲労への関わり(原因でもあり、回復薬でもある)
・ドーパミンが増加し、やる気や行動力がアップする

といった働きのあることがわかっています。
さらに、心血管系・呼吸器系の病気になりにくいということもわかってきました。

まだまだ解明されていない部分も多くありますが、カフェインの作用は多岐に渡ることがおわかりいだだけるでしょう。


カフェインの摂り方を間違えると…
さて、前述のようにさまざまな働きのあるカフェインですが、摂り方を間違えると悪い方向に進んでしまうこともあります。

たとえば、カフェインばかり摂取していると、こんなことが考えられます。

・夜に飲むと眠れなくなり、不眠症となる
・トイレが近くなる
・体が興奮しっぱなしの状態になるので内臓が疲れ、かえって代謝が悪くなる
・感覚を遮断する働きで神経が鈍くなり、疲労を感じにくくなる
・空腹時にカフェインを摂ると胃が痛くなる
・血圧を上昇させるため、血圧の高い人には負担となる
・幸せホルモンであるセロトニンを減少させ、心身ともに疲労する
・ストレスホルモンであるアドレナリン、コルチゾールが増加し、ストレス環境下と同じ状況になる

そのほか、鉄とカルシウムの吸収を阻害するため、妊娠中や子どもなど、鉄とカルシウムが必要な人にとっては避けたほうがよい成分といえます。では、授乳中の人にはどんな影響があるのでしょうか?

妊娠中と授乳中のママとカフェイン
私も職業柄よく相談される、妊娠中と授乳中のカフェイン摂取については、以下のような影響があると考えられています。

<母体への影響>
・身体を冷やす(ただし、賛否両論あり)
・胃液分泌が促進され、胃腸が荒れる

<母体+胎児や赤ちゃんへの影響>
・睡眠障害、貧血、カルシウム不足、血行不良(血管収縮)が起こる恐れがある

これは大変なことですね。特にカルシウムは骨の形成に欠かせませんし、赤ちゃんの睡眠障害は夜泣きに繋がる可能性もあります。

とはいえ、報告されているのは悪影響ばかりではありません。
妊娠中に関しては、胎児自体がカフェインの分解が上手にできないので飲みすぎると自然流産、低出生体重、発育障害、早産につながるとも言われている反面、コーヒーの香りがリラックス効果をもたらす、ストレスのある妊婦さんが飲むことで抗ストレスホルモンのコルチゾールが減少したという報告もあります。

また、イギリス・コーヒー科学情報センターの調査では、コーヒー好きの母親の子どもに流産、早産、未熟児、奇形児が多かったという報告はなく、コーヒー好きの母親の母乳にはカフェインも含まれていますが、それが乳児の発育に悪影響を及ぼすのではないという報告もあります。


妊娠を考えている人は、カフェインのアドレナリン分泌効果に要注意
カフェインには、抗ストレスホルモンであるアドレナリンの分泌を増加させて、子宮から胎盤への血管を収縮させる働きがあります。その結果、胎児に酸素がいかなくなり、血圧上昇作用で排卵・着床障害、血液凝固作用で着床障害・不育症の原因になるといわれています。

しかし、一方でアドレナリンは、怒り、心配事、恐怖などのマイナス感情でも分泌され、ストレスに負けまいと危険から身を守るため、血圧上昇、血管収縮をし、その場を乗り切ろうとする作用もあります。つまり、アドレナリン自体は、身体に対して良くも悪くも働くため、一概には悪者となるわけではありません。

ただ、妊娠したい人にとっては、アドレナリンを分泌されない環境を作る必要があるというわけです。

代表的なカフェイン飲料、コーヒーには、女性にうれしい働きも
なお、「アンチ・カフェイン」の際、一番の標的になるコーヒーですが、前のページで紹介したようなカフェインの作用のほかに、

・血糖値の上昇を緩やかにする
・便通が良くなる
・覚醒作用で目を覚ます
・リラックス効果
・集中力アップ
・女性ホルモンが増えることによる美肌作用
・ポリフェノールによる抗酸化作用
・ダイエット効果
・子宮がんになりにくくする

といった、女性にとってうれしい働きもあります。

まとめ
カフェインは摂取後、体内で半減するのに6時間、効果がなくなるのにおおよそ8時間~12時間程度かかります。時間と量に注意して摂取すれば、カフェインに対してそこまで神経質になる必要はないかもしれません。

なお、一般的にはコーヒー3杯程度であれば、そこまでリスクがないといわれています。


(鈴木元<天使のたまご総院長>)
(鈴木元)

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