乳腺炎のことがまるわかり! 乳腺炎の原因と予防法
Woman.excite / 2015年9月26日 5時15分
乳腺炎は、産後のママの約25%で起こるといわれています。
乳腺炎は、母乳が停滞・詰まってしまったうっ滞乳腺炎と、細菌感染による化膿性乳腺炎に分けられます。
© pathdoc - Fotolia.com
細菌感染症による、化膿性乳腺炎の場合
細菌感染による乳腺炎は、乳頭が傷ついたこと(授乳開始後まもなくは、赤ちゃんに吸われることで、乳頭が切れることが多々あります)などがきっかけとなり、ブドウ球菌、連鎖球菌といった皮膚に住み着いている菌たちによって炎症が起こります。
・おっぱいが熱を持つ
・赤みを帯びる
・しこりができる
・押さえると痛い
・発熱、悪寒
・頭痛、関節痛などの全身症状
・白い母乳ではなく、黄色っぽい母乳が出る
などの症状が出ます。この場合、授乳はできず、抗生物質での治療が第1選択となります。迷わず病院へ行きましょう!
母乳が停滞・詰まってしまった、うっ滞乳腺炎の場合
母乳が停滞・詰まった乳腺炎では、胸の張りやしこり、多少の痛みを感じますが、感染をしているわけではないので乳房の赤み、熱感はありません。
しかし、母乳の停滞が続くと細菌感染を起こし、結果的に化膿性乳腺炎になることもあります。停滞・詰まった場合は乳房マッサージ、授乳、搾乳を行い、停滞・詰まりを早急に改善しなくてはいけません。
そもそもなぜ、乳腺は停滞し、詰まるのか
乳腺が詰まる原因は、血液やリンパ液などによる乳管の圧迫、乳汁の凝固、赤ちゃんの吸い方が上手ではない、乳頭亀裂によりオキシトシンが分泌されにくいことなどが考えられます。
つまり、血行不良やおっぱいの質が悪い、おっぱいがしっかり飲まれず残っている、ホルモン異常といった感じでしょうか。
そこで、第1に「血行を良くする」、第2に「おっぱいの質を良くする」、第3に「おっぱいを乳腺に残さない」、これらを徹底していただくことで停滞・詰まりの乳腺炎を回避しやすくします。
乳腺炎予防のステップ(1)血行を良くする
おっぱいは鎖骨、わきの下、胸骨、肋骨などの血管から血液が注がれ、作られます。
そこでまずは、胸周りの血管の流れを良くすることが大切です。肩こりや肩甲骨が動かない状態では、血行不良が起こりやすくなります。マッサージやストレッチが効果的ですね。
もしすでに停滞や詰まりがあったら、しこりをマッサージして小さく砕き、赤ちゃんに飲んでもらうか、搾乳をしましょう。
乳腺炎予防のステップ(2)おっぱいの質を良くする
おっぱいの質には、食事が大いに影響してきます。ただし、賛否両論があり、一概に「これは良くて、これはダメというものもない」ということを覚えていてください。
それを踏まえた上で、食べたほうが良いものとして挙げられるのは
・白米
・うどん
・そば
・納豆
・鶏肉
・白身魚
・根菜類 など。
避けたほうが良い食べ物としては、
・もち米
・パスタ
・ラーメン
・菓子パン
・乳製品
・牛肉
・マヨネーズ
・お菓子
などがあります。
要は水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなどをバランスよく食べることが重要です。産後は忙しく、なかなかこだわった食事を作るのも大変ですが、おにぎりだけ、菓子パンだけなどという食事だけは絶対に避けなくてはいけません。
東洋医学では、タンポポの根っこ(ダンディディライオン)、はと麦、ラズベリーリーフが母乳の出を良くするといわれています。これらはお茶としてよく飲まれており、カフェインも入っていないので、試してみてはいかがでしょうか? そのほか、古来より葛根湯が母乳の出を良くするといわれ、使われています。
乳腺炎予防のステップ(3)おっぱいを乳腺に残さない
「おっぱいを乳腺に残さない」という点については、赤ちゃんが生まれてみないとわからないことがたぶんにあります。赤ちゃんが上手に飲めるかどうかはそれぞれですし、母乳が出すぎて赤ちゃんが飲みきれないことや、逆に乳管が細くて出にくいなど、乳腺に残りやすい状況はそれぞれにありますが、どれも実際に授乳を始めてみないことにはわかりません。
そこで、妊娠中から乳頭マッサージをするのは対策のひとつとして有効です。あとは搾乳することでしょうか?
日本では搾乳文化はあまりありませんが、欧米では搾乳機は出産グッズのマストアイテムとなっています。もちろん、赤ちゃんがよく飲み、残さないのが理想ではありますが、うまくいかない場合は利用してみましょう。
そして、飲ませる時には、乳管にあるおっぱいをご自身の手で誘導し、乳首まで運ぶことも忘れないでください。
乳腺が停滞・詰まってしまったら、ステップ(1)と(3)を試し、滞っている塊を取り除きましょう。そして予防を含め、ステップ(2)を心がけましょう。
この3つを駆使して、痛い乳腺炎の予防をしましょう。
(鈴木元<天使のたまご総院長>)
(鈴木元)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
パンダの子育てって面白い 10頭を出産した良浜の物語がコミックに
OVO [オーヴォ] / 2024年4月22日 16時0分
-
大阪大学、TOPPANホールディングス、糧食研究会と明治、乳汁様物質をつくる乳腺組織を体外で作製
PR TIMES / 2024年4月19日 17時15分
-
大阪大学、TOPPANホールディングス、糧食研究会と明治、 乳汁様物質をつくる乳腺組織を体外で作製
共同通信PRワイヤー / 2024年4月19日 14時0分
-
「気分悪いから母乳飲んだ」コートニー・カーダシアン独特の健康法にネット驚愕 「試す価値ある」と興味示す声も
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月19日 11時20分
-
授乳でまったく赤ちゃんの体重が増えなかったのに…突然現れた「助産師さん」がすごすぎた【あり子のワーママ奮闘記 Vol.45】
Woman.excite / 2024年3月29日 9時0分
ランキング
-
1納豆のタレやワサビなどの余った小袋調味料は、どう処分すればいい? 正しい捨て方と活用法
オールアバウト / 2024年4月23日 20時15分
-
2家のネット回線が遅いです。中継機かメッシュWi-Fiの導入を検討しているのですが、どちらがいいですか?
オールアバウト / 2024年4月23日 21時25分
-
3流行りの調理法も実はNG? 炊飯器が壊れやすくなる使い方5選【家電のプロが解説】
オールアバウト / 2024年4月23日 21時15分
-
4ゲームプログラミング入門書、横浜の15歳が完成 「ないなら自分で書く」制作経験盛り込んだ380ページ
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年4月22日 11時30分
-
5Wi-Fiルーターの寿命ってどれくらい? 買い替えを検討するべきサインはありますか?【専門家が解説】
オールアバウト / 2024年4月22日 21時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください