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保育園に落ちた…そのとき、どうする? 都内の保育園事情

Woman.excite / 2016年4月15日 21時0分

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泣いている女の子

少子化が国の大きな課題にもかかわらず、なぜか解消されない保育園の待機児童問題。つい最近でもブログが引き金となり、あらためて待機児童問題がクローズアップされています。


(c) kazoka303030 - Fotolia.com



では実際、保育園の数はどのように推移しているのでしょうか。

ここでは、待機児童が多いといわれている東京23区の保育園事情について調べたことと、もし保育園に入れなかったときの対策方法をまとめてみました。

■じつは、保育施設自体は増えている?
まずは全国の保育施設の推移からみてみます。

平成27年9月に厚生労働省が発表した「保育所等関連状況取りまとめ(平成27年4月1日)」によると、25年で24,038ヶ所、26年は24,425ヶ所と微増、27年には28,738ヶ所と、ここ3年をさかのぼると、保育施設自体はじつは増えてはいます。

とくに、27年では前年から4,300件以上の急増。

これは、27年4月に施行された「子ども・子育て支援新制度」により、認定こども園、特定地域型保育事業(小規模保育)がカウントされているためです。

こども園とは、幼稚園と保育園両方の機能をあわせ持つ施設のこと。

特定地域型保育(小規模保育)は、3歳未満の子を対象に少人数(6~19人まで)の保育をする施設のことで、それぞれ一定の条件をクリアした施設が国の「認可事業」として位置づけられます。

つまり、公立の保育所以外の、国や市区町村の認可を受けた保育施設が大きく増えた、ということになります。

子どもの預け先が増えているなら待機児童数は減るはずですが、27年の全国の待機児童数は23,167人。

前年の21,371人から増えています。保育施設の増設と、出産後も働きたい女性の数とのつりあいは結局とれていないのが現状のようです。



■東京都内では待機児童ゼロの区もあるけれど…
さて、人口が密集している東京都はどうなっているのでしょう。

東京都福祉保険局が27年7月に発表した「都内の保育サービスの状況について」では、都内の保育所等利用待機児童数は7,814人で、前年から減少とのデータが公表されています。

さらに、区市町村別でみてみると、千代田区の待機児童はなんと0人。港区では30人、杉並区では42人と、思ったより少ない印象を受けます。

一方で、待機児童数が最も多かったのが世田谷区の1,182人。区によって非常に大きな開きがあると受け取れますが、どんな状況の子を待機児童数とカウントするかは、自治体によって違いがあるようです。

公表されたデータが、かならずしも実情と一致しているとは言い切れないかもしれません。

個人的には、筆者が暮らす杉並区では、確かにここ数年で保育施設が増えた印象はあります。

また、港区にお住まいの方からは、港区では民間も含めて保育施設が増えたため、保育園への入園が比較的スムーズだった、との話も聞きました。

実際に港区の「区立・私立保育園の空き状況」をチェックすると、4月1日の時点で、0歳、1歳児でも数名ではありますが空きが確認できました。(※28年4月1日時点でのデータです。現在は状況が変わっている可能性があります)

公立の認可保育所に限るとどの区でも倍率は高そうですが、民間の認可保育施設も増えてはいますので、預け先の選択肢自体は広がっていることも理解しておけるとよいかもしれません。



■認可保育園に入れなかった…。そのとき、どうする?
もうすぐ育休が明けるのに、公立認可保育所には入れなかった…。そんな事態に直面した経験を持つ先輩ママの多くは、いったん無認可の保育施設に入れて、公立認可保育所の空きを待つ、という方法で乗り切っています。

公立認可保育所への入園がとりわけ難しいのが、0~2歳児まで。

以降は、公立でも定員が増えるため比較的入りやすくなりますし、それまでのあいだ無認可の保育施設を利用していた実績は、公立保育園に入るためのポイントとして加算されます。

また、前述のとおり市区町村の認可を受けた「こども園」や「小規模保育」施設に加え、家庭的保育(保育者の家などで行われる、0~3歳未満の子を対象とし、3人または5人以下の保育を市区町村の認可のもと行う事業のこと)も浸透しつつあります。

そのほかでは、社員以外でも利用できる企業内託児所や、ベビーシッターなどを利用する手もないわけではありません。

7年ほど前に、育児のプロへの取材で「長い育児のなかで、保育園探しに翻弄(ほんろう)されるのは妊娠中を含めても2~3年くらい。この間だけと割り切って、費用はかかっても何とか預け先を確保して、キャリアを途切れさせないことが長い目で見ると大切です」と聞きました。

そのときは、保育園が少ないせいで、働きたいママに費用面でも、精神面でもしわよせがくるなんてやっぱりおかしい! ともやもやしたのですが、そこから7年たってもほとんど状況は変わっていない(保育施設は増えても待機児童は減っていない)ということは、それだけ劇的な改革は難しい、ということでもあると思います。

であれば、気持ちを切り替えて、解決方法を見つけていくのが現実的なように思えます。

いま、まさに保活中の方、4月から入園できなかった方は、気持ちが落ち着かなかったり、憤りだってあるかもしれません。

でも、それも期間限定だと考えて、お住まいの自治体に何度も相談したり、ご自身でも保育施設を探したりしながら、何とか道を切り開いていけることを願っています。

参考資料
「保育所等関連状況取りまとめ(平成27年4月1日)」厚生労働省プレスリリース
「都内の保育サービスの状況について」東京都福祉保健局プレスリリース
 
 
(コミヤ カホル)

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