夫の愚痴は「カッコ悪いオレ」の吐露だった。妻が返す正解の言葉は?
Woman.excite / 2017年5月14日 22時0分
新年度や新学期が始まって2ヶ月。そろそろ新しい環境にも慣れてきたところではないでしょうか。しかし「5月病」という言葉があるように、人によっては変化に適応できずヤル気を失ってしまったり、不安になってしまったりする時期でもあります。
そんなとき、自分の思いを吐き出せる場所があるととても気が軽くなります。そこで、「家族の愚痴」を効果的に聞いてあげるために、次のことに気をつけてみましょう。
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■家族の気持ちの逃げ場となる愚痴
家庭においては、妻・母が家族の精神的な要の役割を担っていることが多いので、家族からの愚痴聞き役にママになっていることが多くあるかもしれません。
しかし、愚痴というのは正直、あまり楽しい話ではありません。だから聞いているうちにだんだん自分がイラついてきたり、聞くのがつらくなってしまったりするときも。
だかといって、「愚痴ばかり言わないで!」なんて言ってしまったら、家族の気持ちの逃げ場がなくなってしまい、事態をよけい悪化させることもあります。
■銀座ホステスさんから学んだ一言
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一般的な話として、男性は解決脳、女性は共感脳を持っているといわれています。だから、男性と話すときには結論や解決策を明確にしたほうが伝わりやすいとか。
そうであるならば、夫が愚痴を言ったとき、「そんな弱気なこと言っていないで○○してみたら」「それは仕方ないから諦めるしかないんじゃない」など、より具体的な対応を提示したほうがいいと考えてしまうかもしれません。夫が悩んでいるなら、「自分も何か役に立ちたい」と妻なら思いますものね。
でもちょっと待ってください! 夫が妻に対して愚痴を言う場合は、妻に解決策を明示してもらいたくて話して場合ばかりではありません。家族であるからこそ、外では出せない自分の弱い面やダメな面を安心して吐き出しつつ、話すことで自分の考えを整理していることが多いのです。
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だから、夫の愚痴は(「それって違うのでは」「情けないなぁ」などと思ったとしても)まずはひたすら聞き、話し終わったら最後に「それは大変だったね」など、気持ちに共感する言葉をかけてあげましょう。
余談ですが、私が以前会社に勤めていたころ、上司の接待に同行して銀座のクラブに行ったことがあります。外で戦い続けなくてはいけない男性にとっては「カッコ悪い自分」をさらけ出せる場が必要なんですね。一流のホステスさんたちも、こうした共感する言葉をかけていました。
それを見ていた私は「だからわざわざ高いお金を払ってでも、こういったお店に来たいんだな」と納得。家庭でも、できたらもっといいですよね。
■「学校行くのがイヤ」は「行きたくない」とイコールではない
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家族に愚痴を話すということは、外では見せることのできない不安(自分にできるかな、自分はダメな人間かも、など)を心に抱えていることが多いものです。
たとえば子供が「学校行くのやだな」と言ったとしても、必ずしもそれが「学校が嫌い、学校をやめたい」ということとイコールなのではありません。話すことによって安心したい、学校へ向かう気持ちをあと押ししてほしいという気持ちの裏返しなんてこともよくあります。
子どもの話をよく聞いてあげて、最後は「大丈夫」「なんとかなるよ」「心配しないで」「いつも味方だからね」といった、安心させる言葉をかけてあげましょう。この声掛けは、同じ話を何度もしてくる高齢者の方にも効果的です。
■相手の愚痴に共感してしまったら…
女性は共感性が高い人が多く、相手の話を自分の経験などに照らし合わせて、相手のつらさを感じ取ることが上手です。しかし、それゆえに、あたかもその問題を抱えているのが自分であるかのように苦しく感じ、愚痴を聞いているうちに自分も落ち込んでしまうことがよくあります。
それが続くと、精神衛生上よくないし、相手の愚痴を聞いてあげる気持ちがなくなってしまいます。
人の話を聞くということは、自分自身の内部と向き合うことでもあり、相手の愚痴を通じて自分の抱えている問題に気づくこともあります。でもそれは、とりあえず脇において相手が話す内容に集中しましょう。
もし愚痴を聞いているうちにだんだんつらい気持ちになってきたら「これは私の問題ではなくて相手の問題。私にできること、求められていることは話を聞くことで一緒に悩むことではない」と心の中で自分に言い聞かせることをおすすめします。
■愚痴聞きは家族の精神的な支え
人は他人の人生を生きることはできません。よって、どんな悩みも最終的にはその当人にしか解決できません。しかし、人はもともと建設的に生きたいという本能的な欲求を持っており、その気持ちを引き出すために、「他人に愚痴を聞いてもらう」ことは有効な手段となります。
愚痴を聞いてあげるということは言いかえれば「私はあなたを応援しています」という立場の表現です。あなたが家族を精神的に支えてあげることにより、家族は新たな環境にチャレンジしていく勇気を持てます。どうぞ家族の良きサポーターとなってあげてくださいね。
(佐藤栄子)
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