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「学童」ってどんなとこ? 新1年生ママすべての「?」に答えます!

Woman.excite / 2018年2月10日 6時0分

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ⓒchihana-stock.adobe.com


新1年生にとって、小学校よりもひと足早く、4月1日からスタートする学童クラブや学童保育所(以下学童)での生活。保育園以上に情報が少ないため、「毎日何をして過ごすの?」「おやつは何を食べているの?」「夏休みなどの長期休みの時期はどうしたらいいの?」など、気を揉んでいるママも多いと思います。

現在、保育園年長クラスの息子を持つ筆者も、そのひとり。そこで、学童にまつわる悩みや不安・素朴な疑問を、全国71カ所の学童クラブを運営する日本保育サービスのスーパーバイザー、阿部農さんに聞いてみました。


■学校帰りに学童へ「一般的な半日スケジュール」

働く親を持つ子どもを対象にした学童には、大きく分けて公設公営(自治体が設立・運営)、公設民営(自治体が設立・民間が運営)、民設民営(民間が設立・運営)の3種類があります。そのうち、公設公営と公設民営の学童では通常、学校がある日は以下のようなスケジュールが一般的です。

【学童での一般的なスケジュール】

13時半頃以降 学校が終わり次第、子ども達が登所。連絡帳を提出して預かりスタート。宿題、読書など室内で静かに過ごす。
15時半頃   おやつの時間
16時頃    校庭、公園施設内などで自由遊び
17時頃    帰りの会1回目。順次下校し、残った生徒は室内で過ごす
18時頃 帰りの会2回目
18時〜19時頃 預かり終了


加えて、毎月の誕生日会やハロウィン、クリスマスなど、季節ごとのイベントも随時開催されています。自由遊びの時間には、けん玉やコマ、竹馬など、昔ながらの遊びを体験できる機会も。


「学童は、学校で頑張った子どもたちが、ゆっくり過ごす場所。予定をがっちり組むのではなく、子どもたちの様子を見ながら臨機応変に過ごし方を考えています」と阿部さんは話します。親としては宿題をすませておいて欲しいものですが、指導員は子どもたちに声かけはしますが、強制力はないため子どものやる気次第。「友だちと遊ぶ方が楽しいから」と、後回しにしてしまう子どもも多いようです。

なお、17時以降が室内遊びとなっているのは、「外が暗くなる時間ですし、子どもが疲れてきていることもあり、ケガが増える」という理由があるそうです。

夏休みや冬休みなど、長期休み中の預かり時間は8時〜19時が一般的。スケジュールは、午前中に勉強の時間、読書の時間がある場合もありますが、ほとんどの場合、通常日と同じように自由遊びがメインとなります。


働くママにとって頭が痛いのは、毎日お弁当を持たせる必要があること。

「業者に弁当を発注している自治体もありますが、子どもたちにはあまり評判が良くないんです。口に合わずに残してしまったり、逆に足りなくて力が出なかったり、といった声をよく耳にします。お弁当の時間は、子どもたちが家庭を思い出す大切な時間。友だちと中身を見せあいながら、うれしそうに食べていますよ」と阿部さん。

毎日のお弁当作りは大変ですが、時短レシピなどを活用して乗り切るしかなさそうです。
 
 

■保育園と学童クラブ、どういったところが違うの?


筆者は世田谷区内の学童施設を見学しましたが、その感想は「保育園に似ている!」。室内で人形遊びをしたり、園庭ではしゃぎまわったりと、それぞれが好きなことをして過ごしている子どもたちは、のびのびと楽しそうに見えました。

実際、学童は「子どもたちの生活の場」という点で保育園と共通しています。大きく違うのは、子ども1人当たりの指導員の数が少なく、面積も狭いこと。学童に通わせている先輩ママからも、「日によっては“芋洗い状態”になる」という話を聞いたこともあり、少々不安を感じていました。

「都内の場合、定員70人の施設なら放課後児童支援員教員免許などの資格を持った常勤職員が3名(施設長やリーダーを含む)、アルバイトが2〜4名。特別な支援が必要なお子さんがいる場合はプラス1〜3人という体制が標準です。正直、人手が足りないと感じており、あと2名ほど指導員が必要だと感じます。ただ、指導員を志す人には熱意がある人が多いので、積極的に取り組んでくれています」と阿部さん。

子どもにべったりくっつくのではなく、子ども同士の関係を「見守る」のが指導員の仕事です。例えば、みんなと一緒に遊べない子どもがいたら、指導員が輪に入れるよう促しつつ、そっとその場を離れる、といった対応を心がけているそうです。

もうひとつ気になるのが、おやつの中身。筆者の息子が通う保育園では、毎日おいしそうな手作りおやつが出されていましたが、「学童ではほとんどが市販品です。でも、近所のパン屋とお肉屋さんから取り寄せてコロッケパンを作ったり、フルーツを提供したりと、子どもの健康を考えたものを出しています」


残念ですが、人手不足を考えるとやむをえないのかもしれません。ただ、最近は週に数回手作りおやつの日を設けたり、子どもたちにクッキング体験をさせたりと、食育に力を入れる施設も増えてきているようです。

■学童生活スタートで「やるといいこと、やってはいけないこと」


親や先生に守られていた保育園とはガラッと変わり、新しい環境に飛びこんでいく子どもたち。学童での毎日を元気に楽しく過ごせるよう、親としでできることはあるのでしょうか。

阿部さんは「子どもの性格にもよりますが、もし可能なら初日には親が送り迎えをして欲しい。慣れるのに時間がかかるタイプなら、初日は半日だけ、2日目は午後まで、というように少しずつ預かり時間をのばしていくのがおすすめです」と話します。

施設側でも、お兄さんやお姉さんがお世話係として面倒を見てくれたり、名前を覚えるためにゲームをしたりと、受け入れ準備を整えてくれています。4月1日から入学式にかけて少しずつ慣らしていくと、無理なく通うことができそうですね。


逆に避けたいのは、小学校と学童を同じ日にスタートさせること。「新しいことが一度に2つ始まるのは、小さな子どもにとってストレス。疲れて体調を崩すことも多いんです」。また、困った時やトイレに行きたい時には、すぐに先生に言うように、子どもに言い聞かせておくことも大切です。

ほとんどの学童では連絡帳のやりとりがあるので、気になることはその都度伝えてOK。直接指導員にたずねたり、子どもがいない午前中に電話で相談したりするのもいいでしょう。指導員とのコミュニケーションをしっかり取りつつ、成長していく子どもを見守っていきたいですね。

・日本保育サービス

取材・文/渡辺裕希子
 
 
(まちとこ出版社)

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