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夫婦の満足度が急降下「夫をどう呼んでいますか?」【人間関係に悩まない“うまい呼び方” 第3回】

Woman.excite / 2018年6月12日 15時0分

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ⓒMonet-stock.adobe.com


あなたは夫のことをどう呼んでいますか? きっとパパ・ママと呼び合う夫婦が多いはず。子どもがいないシーンではお互いを名前で呼んでいる、という夫婦はどれだけいるでしょうか。付き合っていた頃、お互いをどう呼んでいたか思い出せますか…?

「人の呼び方が、人間関係においてとても重要ではないか?」、つまり「呼び方によって、相手との関係が決まるのでは?」ということを分析したのが、作家・心理カウンセラーの五百田達成さん。

・「人との距離感がわからない…」○○を変えるだけで人間関係も変化【人間関係に悩まない“うまい呼び方” 第1回】

・「子どもの名前、どう呼んでる?」親の呼び方が“子どもの心”を育てる【人間関係に悩まない“うまい呼び方” 第2回】

・ママ友つき合い「トラブルに発展しない」上手な呼び方【人間関係に悩まない“うまい呼び方” 第4回】

連載3回目は、夫の“うまい呼び方”についてお話をうかがいました。


五百田達成さん プロフィール


作家・心理カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店→博報堂を経て独立。鋭い視点から「コミュニケーション」「人間関係」を分析し、そこから導き出す実践的なアドバイスは高い評価を受けている。「コミュニケーションのプロ」としてメディア出演多数。著書にベストセラーとなった『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』(新潮文庫)など。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
著書:『あの人との距離が意外と縮まる うまい呼び方』
HP:五百田達成オフィシャルサイト



■『サザエさん』は、あぁ見えて意外と“デキる女”!?

――さまざまな夫の呼び方があると思います。呼び方が夫婦関係を表している典型的な例はありますか?

五百田達成さん(以下、五百田さん):日本を代表する家族といえば、ご長寿アニメの『サザエさん』。今となっては時代設定が昭和なのか平成なのかかなりあやふやですが、サザエさんのヘアスタイルが当時の流行を表しているとすれば昭和20年代の設定になります。その時代に、夫婦でお互いのことを名前で呼び合っていたのはステキですよね。

夫を「マスオさん」と呼ぶことで、お婿さん状態の夫のことをリスペクトし立てていますし、妻を「サザエ」と呼ぶことで、夫婦の鮮度もキープされている。両親や年の離れた弟妹、そして幼いわが子と3世代で暮らしながらも、どこか新婚ムードがただようのは2人が名前で呼び合うから、かもしれません。

――確かにあの夫婦は名前で呼び合いますね。やはり、男性も名前で呼ばれるとうれしいのでしょうか?

五百田さん:子どもが生まれると“夫は大きな長男になる”という話はよく聞きますよね。まさにその通りで、子どもが生まれた途端に妻は母となり、子ども中心の世界になってしまう。夫は蚊帳の外に置いてけぼりで、その結果「俺のメシ、まだ?」という子どもっぽい発言をしてしまうわけです。

大人なのに子どもな分、妻からみるとタチが悪い。前回の子どもの呼び方でもご紹介した通り、子どもが生まれた瞬間から、上の子と同じフラストレーションを夫も感じるのです。

よって、上の子に対する子どもの呼び方同様、時には名前で呼びかけることが効果的。子どもが寝静まった夜の間だけでも、名前や付き合っていた当時の呼び名で声をかけてみましょう。照れたり驚いたりしながらも、まんざらではないはずです。

■タイプ別・夫の“うまい呼び方”とは?

――夫の“うまい呼び方”をタイプ別に教えていただけますか?

五百田さん:甘えん坊な夫や家事育児に無関心な夫の場合は、「◯◯さん、これお願いします」と“さん付け”+敬語で、男を立たせる方向に誘導してあげるのがおすすめ。普段、パパ・◯◯くんなどと呼んでいる夫婦なら、より有効です。名前に“さん付け”で呼ばれると、家庭にいながらも仕事モードにスイッチが入り、しゃっきりしてくれる可能性大です。

――亭主関白夫やデキすぎる夫の場合はいかがでしょう?

五百田さん:この手のタイプをもっと家事育児に参加させたい時には、名前呼びやパパ呼びから「お父さん」に格上げし、より家長度合いを強調してみましょう。「お父さんなんだから、これくらいできますよね?」という具合に、夫の威厳を刺激してみてください。

――最近は、年上妻と年下夫という夫婦も珍しくないですよね。そんな年の差夫婦の“うまい呼び方”はいかがでしょうか?

五百田さん:うまい呼び方とは、相手との距離を近づけたり遠ざけたりするコミュニケーション方法なので、年の差夫婦の場合は、ふたりの距離を近づける呼び方がいいですね。年上妻は年下夫を◯◯さんと呼び、年下夫は年上妻を◯◯ちゃんと呼ぶ。そう呼び合うだけで、離れた年齢をギュッと近づける効果が生まれます。

注意したいのは、年下夫の親の前での呼び方。間違っても、夫を呼び捨てにしないよう注意してくださいね(笑)。



■シーン別・夫の“うまい呼び方”とは?


ⓒmilatas-stock.adobe.com


――夫婦のさまざまなシーン別に“うまい呼び方”を教えてください。まずは、意外と困るのが、夫がいない場面での夫を呼び方。コツはありますか?

五百田さん:例えば、ママ友数名と会話をするシーンを想像してみましょう。夫とのできごとを話したい時、「うちの夫」「うちの旦那」「うちのパパ」「うちの◯◯くん」「うちの相方」など、さまざまな呼び方がありますよね。

こんな時はどのように呼ぶのが正解なのか、確かに迷ってしまいます。特に、ママ友との会話は、輪を乱さないことが最優先。周りがどう呼ぶかを確認し、自分も合わせていくのが正解です。ママ友たちが、「うちのパパがさ〜」と言えば、自分も「パパ」で合わせる。「うちの旦那がさ〜」と言えば、自分も「旦那」で合わせる。その場にいない人(第三者)を呼ぶ“第三者呼び”の場合は、これが最善でしょう。

――夫に気分良く家事育児を手伝ってもらいたいシーンでは、どう呼びかけるのがよいでしょう?

五百田さん:普段パパと呼んでいる夫婦が多いと仮定して、下記の2パターンで頼みごとをしたら、夫はどちらの呼びかけに良い反応を示すと思いますか?

A:「パパ、車出してもらえる?」

B:「◯◯くん、車出してほしいんだけどなぁ」


Aの役割呼びで言われると、「俺は雑用係か!?」という夫の心の声が聞こえてきそうです。反面、Bの名前にくん付けで言われると、デート気分がよみがえるトーンに聞こえるから不思議。普段、パパ・お父さんと呼んでいる人は、お願いごとのタイミングだけ、名前に“くん”や“さん付け”で呼びかけてみましょう。

――夫婦の距離が遠いな…と感じた時の夫の“うまい呼び方”があれば教えてください!

五百田さん:1回目でもご紹介した通り、心理学の世界では「パパ・ママと呼び合う夫婦は満足度が低い」という調査結果があります。子どもがいない空間でも、終日、パパ・ママと役割呼びされることに、少なからず違和感や不満があるからです。

そして、それが夫婦の距離を遠ざけてしまう一因に。そんな時は、子どもが寝静まった夜の数時間だけでも、お互いの名前や昔の呼び名で呼びかけてみませんか? ただ呼び方を切り替えるだけで、お互いの役割から解放されリラックスできますよ。

「今さら、名前でなんて呼べない…」という人は、結婚記念日や誕生日だけでも名前で呼んでみてはいかがでしょう? きっと距離が近づくのを感じるはずです。

「それでもやっぱり恥ずかしい…」という人は、ママ友が遊びに来た時などに、夫がいる前で名前呼びしてみるのも手です。ママ友から「家事の分担はどうしてるの?」と聞かれたら、「◯◯くんは料理が得意だから、週末の食事は◯◯くんが作ってくれるよ」と返してみる。本人の前で、第三者呼びを名前呼びにする作戦、これ結構効きます。ぜひお試しを!

■夫の“うまい呼び方”これさえ覚えておけば大丈夫!

――いろいろな呼び方を教えてもらいましたが、忙しいママたちに究極のコツを教えていただけますか?

五百田さん:夫婦はお互いを映す鏡。ママがパパから「おい!」「おまえ!」と呼ばれるのがイヤなように、パパもママから「ねえ!」「ちょっと!」と呼ばれるのはイヤなはず。

女性は、名前で呼ばれると女性ホルモンが活性化します。それと同じで、男性だってパパ・お父さんではなく、時には名前で呼ばれたいのです。自分が呼ばれたらうれしい呼び方で、パパを呼んであげてください。

また、男性に変化を求めても時間がかかるので、ここは女性が率先して「脱・役割呼び」を始めてみましょう。きっと夫婦の距離が近づき、リフレッシュできるはずです。


五百田さんが考える夫の“うまい呼び方”がわかったところで、次回は「ママ友の呼び方」についても、具体的なメソッドをご紹介いただきます。


参考図書:
「あの人との距離が意外と縮まる うまい呼び方」(サンマーク出版)


「あの人のことをどう呼ぶかで、距離感は変わる」。コミュニケーション・人間心理の専門家として数々のメディアに出演し、ベストセラーをたくさん世に送り出す「対人関係のスペシャリスト」である著者が、コミュニケーションについてのさまざまな理論や方法論を分析した結果たどり着いたのが、「『話の内容』や『伝え方』以上に、『どう呼ばれるか』で人の心は決まる」という境地。巻頭にはスペシャル対談として、2016年に日本一を成し遂げた北海道日本ハムファイターズ・栗山英樹監督との「呼び方」対談を収録。


取材・文/山田裕子
(ライターチーム123)

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