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子どもがうまく寝るために「添い寝と別寝、どっちがいいの?」【ママがラクになる“赤ちゃんの寝かしつけ” 第3回】

Woman.excite / 2018年8月2日 21時0分

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©polkadot- stock.adobe.com


子育て中のママを悩ませる毎晩の寝かしつけ。夜中に何度も泣きぐずったり、早朝起きをしたり…。子どもの睡眠トラブルの多くには原因があることを、前回までのインタビューで睡眠コンサルタント・愛波文さんに教えていただきました。

今回は、愛波さんが著書を出版するきっかけとなったニューヨークの子育て事情をお聞きします。日本とアメリカ、ママたちの意識やライフスタイルに違いはあるのでしょうか?


お話をうかがったのは…


愛波 文(あいば あや)さん

子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IMPI日本代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IMPI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談、日本人向けに子どもの睡眠教育プログラムを提供。IMPIと提携し、オンラインで妊婦と子どもの睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に『ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社)がある。
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■子どもの眠り「添い寝か、親と別々か…どっちがいいの?」

――日本では添い寝をしているママが多いですが、アメリカではいかがでしょう? 幼い頃から子どもは自分の部屋で寝ているイメージがありますが。

愛波さん:やはり夫婦と子どもは別々に寝るのが一般的ですね。親子が別々に寝るメリットは、夫婦間のプライベートスペースが保たれることです。親の気配で子どもを起こしてしまう心配もありません。

デメリットとしては、授乳や泣いた時に、親がその都度子どものところに行かなくてはいけないことでしょうか。ただ、赤ちゃんのうちは別の寝床でも、同じ部屋で寝ることが多いです。アメリカの小児科学会でも1歳までは「親子同室、寝床は別」をすすめているのですが、これは乳幼児突然死症候群のリスクを考慮してのこと。同室なら、赤ちゃんに何か異変が起きてもすぐ対応できますからね。

一方、添い寝の場合は、ママの隣で寝ているので安心して眠れる、子どもの要求にすぐ対応できる、授乳が簡単にできる、などのメリットがあります。ただ、窒息やベッドから落ちてしまうなどの危険性もありますから、安全面に注意を払う必要がありますし、添い寝や添い乳をしている場合、夜中に頻繁に起きてしまう確率が上がりますので、親が睡眠不足になるデメリットも否めません。

――それぞれにメリット・デメリットがあるのですね。アメリカでは別室が支持されているのはどんな理由からでしょう?
 
愛波さん:前述のとおり、安全面のこともあると思いますが、何よりアメリカのママたちは、母親であると同時に、一人の女性としての意識がすごく高いんです。つまり、四六時中子どもの面倒を見るのではなく、育児と仕事、それにプライベートの時間を分けて考えているため、自然と親子別室が当たり前になるのだと思います。

そのため、2週間くらいかけて子どもがひとりで寝られるように、ねんねトレーニングをする親が多いですね。ねんねトレーニング中に子どもが泣いてしまうこともありますが、睡眠の土台が整っていれば自信を持ち続けることができます。一貫性をもって続けることで、「大好きだよ、おやすみ」と言うだけで子どもは1人で朝までぐっすり寝てくれるようになるんですよ。

そうやって、アメリカのママたちは、子どもを寝かしつけた後、プライベートの時間を楽しみます。ベビーシッターに子どもをみてもらい、夫婦で映画を観に行ったり、パパにお願いして自分一人でヨガに行ったり。自分の時間がきちんと毎日あり、心が満たされているから、育児疲れになることも少ないのでしょうね。

■「子どもの眠りってなに?」マタニティ時期から予習

――日本だと、家族や子どもを残して自分だけが楽しむなんて、なんだか負い目を感じてしまいそうですが、そんなネガティブな意識はないのですか?

愛波さん:ありませんね(笑)。育児に関しては「ママがハッピーなら家族もハッピー」という考えなので、自分を犠牲にしてまで育児をするなんて発想はあまりないような気がします。

できないものはできないときっぱり割り切り、その分、民間のサービスを利用するなどしてフォローをします。日本ではサービスにお金を払うことに対して抵抗を感じる方が多いようですが、アメリカでは普通のことです。

私がサンフランシスコでワンオペ育児をしていた頃、地域のコミュニティセンターのママたちがみんな輝いて見えたと以前言いましたが、あれは間違っていなかったんですね。心の余裕が表情に出ていたんです。

――自分の時間を確保してリフレッッシュするためにも、子どもの寝かしつけはとても重要なんですね。

愛波さん:そうだと思います。だから、アメリカのママたちはみんな、寝かしつけの知識を出産前にある程度身につけておきますし、子どもの睡眠に関する本も、日本とは比べものにならないくらい出版されています。おかげさまで、私もママ友から紹介してもらった一冊を機に、子どもの睡眠トラブルを改善することができました!
 
 

■「ママがハッピーなら家族もハッピー」人やサービスに頼るのもアリ


©one- stock.adobe.com


――ちなみに、アメリカのママたちも働いている方は多いのでしょうか?

愛波さん:もちろん! 私の周りのママたちもバリバリ働いていますよ。みなさん向上心が高く、話しているとすごく刺激になります。育児と仕事、それにプライベートの時間の使い方がうまくて。生活にバランスが取れていて、私も見習うことが多いです。

――まずはママの幸せを優先。すると寝かしつけもスムーズになり、結果として家族みんながハッピーになる。理想的な考え方ですね。

愛波さん:本当にそう思います。日本のママたちも、まずは肩の力を抜いて、時には人の力も借りながら育児を楽しんでみてください。そうすれば寝かしつけも以前よりスムーズになり、結果としてママもラクになるはずです。

日本とアメリカ、それぞれに育児のスタイルや考え方があると思いますが、共通して言えるのが、ママ(保育者)の幸せがとても大事。これだけは断言できます。


以前、アメリカ映画を観た時に、子どもを寝かしつけてから夫婦でデートにでかけるワンシーンがありましたが、あれは間違っていなかったのですね。日本では子どもをベビーシッターに預けて夫婦で外出する光景はあまり見かけませんが、子どもができたとたん夫婦仲が悪くなった…なんて悲惨な話もあるくらいですから、アメリカの育児スタイルを参考にしてみるのも一案かもしれません。

参考図書:
『ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社)
愛波 文著/西野精治監修 1,200円(税別)



これまで経験値でしか語られてこなかった赤ちゃんの睡眠対策。日本人で初めて子どもの睡眠コンサルタント国際認定資格を取得した著者と睡眠研究のエキスパート西野精治先生が、科学的エビデンスに基づいて日本人の生活スタイルに合わせた解決方法を紹介。夜泣き、寝ぐずり、早朝起きなど、ママやパパを悩ませる赤ちゃんたちの睡眠トラブルを解決します。


取材・文/長谷部美佐
(ライターチーム123)

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