草木染めを野菜で作ろう! 身近な材料で子どもと楽しむ方法【昔ながらが”今”楽しい!レトロアートレシピ Vol.17】
Woman.excite / 2018年11月13日 15時0分
こんにちは! そんたんママです。
寒くなってくると、温かな色が恋しくなってきますね。
渋くてやさしい自然の色と言えば、草木染め!
今回は、秋にピッタリな、うつくしいアメ色の草木染めをやってみたいと思います。
■使うのは玉ねぎの皮!
植物であればなんでも草木染めの材料になりますが、おうちで簡単に集められる材料と言えば、やはり玉ねぎの皮!
失敗が少なくきれいに色が出るので、お料理の時、捨てずに袋に入れてとっておきましょう。
もう時期終わりですが、巨峰の皮なども捨てずにジッパーつき袋に入れて冷凍庫で集めておけば、草木染めの材料になります。
■染められる布はこんな布
染められるのは、絹、毛、綿、麻、などの天然繊維のもの。
新しく買ったハンカチでも、ちょっと汚れてしまった白シャツや靴下でもなんでもOK!
白いハンカチは、通販などで1枚200円くらいから手に入ります。
100円均一ではガーゼハンカチも売られていますし、布屋さんに行けばさらしが売っているので、自分でカットして使っても。
今回は、比較的安価な綿のハンカチを染めたいと思います。
■下処理をしよう
よく染まるようにちょっとひと手間! 下処理をします。
草木染めは、布のタンパク質に反応して色がつきます。
絹や毛など動物由来のものは、タンパク質がすでに含まれているのでそのままでOK。
綿や麻など植物由来のものは、呉汁(一晩水につけた大豆をミキサーにかけてこし出した液)につけてタンパク質を補います。
呉汁を作るのは大変なので、市販の無調整豆乳を使っちゃいましょう。
■下処理 1 汚れを落とす
タンパク質を補う前に、まず布についた汚れやのりを落とします。
お鍋にお湯をわかしたら布を入れ、10分煮ます。
ぬるま湯に中性洗剤を入れてつけ置きでもOK。
水ですすいで脱水し、余裕があればいったん乾かします。
時間がなければ次の工程へ。
■下処理 2 タンパク質を補う
無調整豆乳と水が1対1になるように薄めた液に、布を浸します。
まんべんなく豆乳がしみこむように、ときどき動かしながら20分間つけ置きします。
しぼって広げて乾かせば、下処理は完了!
乾燥するとパリパリになって、ほんのり大豆の香りがします。
とりあえずここまでやっておけば、後日、子どもとサッと染められますよ。
■いよいよ染め! 材料をそろえよう
準備するのは、下処理をしたハンカチ4枚(40g)、玉ねぎの皮(40g)、焼ミョウバン(2g)。
お鍋(ステンレス製かホーロー)、菜箸とボウル(複数あると便利)、ざる、キッチンペーパー、輪ゴムやひも、スーパーボールなど丸いもの、です。
ほぼ台所にある道具でできます!
焼ミョウバンは色の定着に使います。
ナスなどの漬物の色を鮮やかにする添加物で、スーパーのお漬物コーナーで売られています。
1Lにつき2g程度必要。
玉ねぎの皮など乾燥した素材は布の重さの半分~同量。
ブドウの皮など生の素材は同量~3倍程度の量が必要だそうです。
■模様をつけよう
せっかくなので模様をつけましょう!
輪ゴムやひもで布をしばると、そこだけ白く残って模様がつきます。
一番簡単なのは、ビー玉やスーパーボールをくるんで輪ゴムでしばり、てるてる坊主にする方法。
これなら子どももできそう。
真ん中をつまんで少し下をしばり、ひもを交差するようにしばり上げたり、
三角や四角に折りたたんでしばったりしても。
さて、どんな模様が出るかな?
■染液を作ろう
玉ねぎの皮を軽く洗って鍋に入れ、ひたひたになるくらい水を入れたら、沸騰させないようにじっくり30分煮ます。
こんな感じで、お湯が深いアメ色に!
色が出たらキッチンペーパーを敷いたざるに流し込み、こして再び鍋に戻します。
これで染液のできあがり。
ちなみにカツオだしのように、たまねぎの皮も1番だし2番だしをとることができます。
一度煮た皮を再び同じ要領で煮出せば、2番液のできあがり。
微妙に違う色に仕上がるのでそれぞれ染めたり、液が足りなければ2つを合わせてもOK。
■染液で布を煮よう
しばった布を水でぬらして軽くしぼり、お鍋の染液に入れ、20分煮込みます。
同時進行で、焼ミョウバンをとかすためのお湯を用意しておきます。
■ミョウバン液につけよう
布を煮ている間に、焼ミョウバン2gを1Lのぬるま湯で溶かして、ミョウバン液(媒染液)をつくっておきます。
染めた後に媒染液につけることで、色が定着します。
煮終わった布を水で洗って軽くしぼったら、ミョウバン液に20分つけます。
まんべんなく液が行きわたるように、時々液の中でゆすりましょう。
■水で洗おう
ミョウバン液につけ終わったら水洗いします。
ここで色が薄ければ、再び「染液で煮る」→「水で洗う」→「ミョウバン液につける」→「水で洗う」をくり返しましょう。
今回は、1度できれいに染まりました。
輪ゴムを外すと、パッと模様が浮かびあがりました!
■乾かして、完成!
脱水して乾かして、アイロンをかければ…
玉ねぎ染めのハンカチの完成です!
ちなみに下2つが1番液、上2つが2番液で染めたものです。
2番液の方が黄色っぽく染まりました。個人的にはこちらが好き。
ほかにも、子どもが拾ったどんぐりを殺虫するついでにどんぐり染めや、巨峰の皮染めもやってみました。
それぞれ違った色に染まるので楽しい!
いかがでしたか。
工程が多いものの、一度染めるとクセになって、いろいろな素材を試したくなってきます。
自然物で染めあがった時の、なんともいえないうれしい気持ち。
息子も最初は「なにやってるの…?」といぶかしげでしたが、輪ゴムを取って模様が浮きでた瞬間「おひさまみたい!」と驚き、一緒につくった玉ねぎTシャツを喜んで着てくれています。
植物からこんなやさしい色ができるんだということを、子どもはもちろん大人も体感できるので、ぜひこの秋親子でやってみてはいかがでしょうか。
(やまだ そのこ)
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