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【医師監修】産後太り「やせない原因は脳⁉」体重・体形が戻らないママへ【やせにくいママのための「脳科学ダイエット」ってなに? 第1回】

Woman.excite / 2018年11月17日 21時0分

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©LoloStock- stock.adobe.com


「脳」をもとにして考えられ、その斬新なダイエット法が数々のメディアで紹介されている「脳科学ダイエット」。

先端脳科学研究に携わり、脳科学に関する本を多数手がけている久賀谷亮先生が提唱するこのダイエット法、実は産後太りにお悩みのママにもおすすめできるといいます。

今回は、『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』(主婦の友社)を出版された久賀谷先生に、脳科学ダイエットとはどんなものなのか、なぜママにおすすめできるのか。その理由についてお話をうかがいました。


お話をうかがったのは…

医師/医学博士
久賀谷 亮 先生

イェール大学医学部精神神経科出身。アメリカ神経精神医学会認定医。日本で臨床及び精神薬理、イェール大学で先端脳科学研究に携わる。その後、臨床医として精神医療の現場に従事。2010年、ロサンゼルスで「TransHope Medical」を開業。マインドフルネス認知療法、TMS磁気治療をとりいれた診療を行っている。



■「太りにくい脳」をつくる脳科学ダイエットとは?

――久賀谷先生、本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、先生は脳科学の研究をされていますよね。先生が書かれた『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』のなかの「脳科学ダイエット」とは一体どのようなものなのでしょうか?

久賀谷亮先生(以下、久賀谷先生):このダイエット法は極端にいえば「食べ方改革」なんですね。焦点をおいているのは「食べ方」であって、「食べるもの」ではありません。

――食べ方改革…!

久賀谷先生:ダイエットに悩んでいる人は感情にまかせてドカ食いしたり、おなかも空いていないのに食べてしまったりして、食べるものがどういうものなのか知らずに食べていることが多いのではないでしょうか。

――私も経験がありますが、食べることで気分を紛らわせたいと、どんどん口に入れてしまう…。食べるもの自体には注意を向けていないことが多いですね。

久賀谷先生:そうですよね。脳科学ダイエットの基本はそこにあります。今までなに気なくしていた「なにか」に「注意を向ける」ということなんです。なにかに注意を向けることを脳科学では「マインドフルネス」と呼びます。

――マインドフルネス…。初めて聞いた言葉です。注意を向ける…とは?

久賀谷先生:例えば、目の前に緑の葉をつけた木が生えているとします。目をひかれて見ますよね。注意が向くことで「清々しいな」とか「きれいな緑色をしているな」という思いがわくこともある。これがマインドフルネスです。シンプルに、なにかに注意を向けることなんですね。


――なんだかものすごく簡単で、それでいて奥が深そうな…。このマインドフルネスとダイエットがどう結びつくのでしょうか?

久賀谷先生:注意を向けることで得られるメリットのひとつは「普段なに気なくやっていることがいかに多いか」に気づけることです。そして「食べること」はその最たるものではないでしょうか。

考えごとをしながら数分で食事を終える、おなかが空いてないのに食べる。なにを食べているのか、たいして意識もせずに食べる。マインドフルネスを意識すると、そうした食べ方を変えていくことができるのです。

■リバウンドしない「ついつい食べてしまう」を防ぐ食習慣

――食べ方が変わると、体も変わっていくということでしょうか?

久賀谷先生:そうですね。マインドフルネスをダイエットに応用して食事をする場合、「自分の体の呼吸と感覚を意識する」「食べものをじっと見たり、かいだりして体の反応を確かめる」「なぜ食べたいのかに思いをめぐらす」といった行動があります。

そのどれもが好奇心を持って「今あるなにか」に注意を向けていることになるんですね。これは食事の仕方だけではなく、食欲を感じたときにも応用ができます。食欲という衝動があることに気づく、受け入れる、調査する、記述する。注意を向けることで欲求を管理することができるようになるのです。

――なるほど。注意を向けると「食べたい!」という欲求とも向き合えるようになるんですね。

久賀谷先生:依存と習慣による「ついつい食べてしまう」という行為は継続的な働きかけで変えていくことができるんです。それに有効なのがマインドフルネスなんですね。

「今あるなにか」に注意を向ければ、我慢しなくとも「太りにくい脳」へと変化していくことができる。マインドフルネスはダイエットに有効であるという科学的な根拠もありますし、新たな習慣になるから脳が覚えて、内面の本質から変わる。

だから、形だけの制限で本質が変わっていないから起こるであろうリバウンドもしにくいと思うんです。






■「マインドフル・ダイエット」忙しいママに最適な理由


――マインドフル・ダイエットは科学的に見ても集中力アップ、感情調整力アップ、免疫機能アップといった効果があるようなので、ぜひとも試してみたいです。…でも子育てに仕事に忙しいママでも、できるものなのでしょうか?

久賀谷先生:お母さんは毎日忙しいですよね。でもマインドフル・ダイエットは時間がなくてもできます。

例えば、運動をしてやせようと思った場合は、2~30分などある程度まとまった時間が必要になりますよね。でもマインドフル・ダイエットの基本は「注意を向けること」です。だから子育てしながらの生活でも、やりやすいと思います。

――本当ですか! 注意を向けるだけでいいのであれば自宅でも会社でもできそうですよね。場所に左右されないのはうれしいです。

久賀谷先生:お子さんを持つお母さんは、毎日やることがいっぱいですよね。余裕がなくなって怒りっぽくなったり、感情的になったりすることもあるでしょう。マインドフルネスは食習慣を変えるだけではなく、自分自身の状態にも注意が向けられるので、ネガティブな感情ともうまく付き合えるようになると思います。

――科学的にみてマインドフルネスは「感情調整力があがる」というのがそれですね。アンガーマネジメントにもなりそうな。

久賀谷先生:アメリカではマインドフルをつけるのがブームになっているのですが、マインドフル・ペアレンティングといって親子関係を良好に築くために有効な方法としても活用されているんです。

――一緒になにかに注意を向けてみることで、親子関係に良い変化を生み出せるんですね。

久賀谷先生:そうですね。マインドフルネスには本当にさまざまな効果があるといわれているんです。なかには、10歳くらいの子どもに半年間マインドフルネスを行わせた結果、算数の成績が上がったとのデータもあります。

――それはすごい! マインドフルネスのコツをつかめるようになったら、今度はわが子にもやり方を教えてあげたり、一緒にやってみるともっとたくさんの効果を感じられそうですね。


マインドフル・ダイエットの基本は「なにかに注意を向ける」こと。そうすることで自分の状態、自分の身に起きていることをじっくりと味わうことができるようになります。

次回は「食べたくて仕方ない!」という欲求はどこからくるのか? 脳科学ダイエットから見る「食欲との付き合い方」についてお話を聞いていきます。

参考図書:
『無理なくやせる“脳科学ダイエット”』(主婦の友社)
著者 久賀谷亮/1,598円(税込)


やせにくい脳から太りにくい脳へ。最先端の脳科学を応用した脳から変えるダイエット法をまとめた一冊。巷にあふれるダイエット法は「~してはいけない」「~しなければならない」などの制限や命令がつきもの。けれど科学的研究で効果があると明らかになった脳科学ダイエットなら、そのしがらみから解放されます。人の食行動を変えるマインドフルネスとは何か?ダイエットシェアハウスで共同生活をする5人のストーリー仕立てで教えてくれるので仕組みが分かりやすい! ダイエットとは心と脳を満たすこと。本質的なことを教えてくれるダイエット本です。




(すだ あゆみ)

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