私が言葉にしたかったのは、まさにこんな日常だった…! 涙腺崩壊の育児絵日記「子供ができて知ったこと」
Woman.excite / 2019年9月6日 12時0分
『子供ができて知ったこと』むぴー著(扶桑社)
育児の悲喜こもごもを遊び心あふれるタッチで描き、多くのママたちから共感を集めるコミックライターのむぴーさん。
ウーマンエキサイトの連載『あさひが丘の人々』でも、育児や自分自身の生き方に悩むママの心を絶妙な心理描写で描き、人気を博しています。
そんなむぴーさんが、自身のTwitterで公開している「#むぴーの絵日記」に多数の書き下ろしを加えた書籍『子供ができて知ったこと』(扶桑社)を発売しました。
本書は、何気ない育児の風景をはじめ、夫婦の育児分担や他者との比較で悩む母親の心情など、子育て中のママ・パパなら共感せずにはいられないエピソードが盛りだくさん。
ありふれた日常における幸せの所在を再発見しながら「親になるってなんだろう?」と、あらためて考えさせられる一冊です。
■母親たちの日常に言葉を持たせるむぴーさんの子育て絵日記
慌ただしい毎日のなかで、育児を通して感じる喜びや苦しみの感情は、いつの間にか自分のなかを通り過ぎ、その出来事一つ一つに言葉を持たせることは難しいものです。
日々、喜怒哀楽のはざまを行ったりきたりしながらも、楽しい、つらい、うれしい、苦しいと感じる気持ちの本質に気付かないまま過ぎ去っていくことがほとんどなのかもしれません。
しかし、むぴーさんの絵日記を読むと、ストンと腹落ちするように自分自身の想いに気付くのです。
「私」が言葉にしたかったことは、まさにこんな日常だったんだ…と。
『子供ができて知ったこと』より
『子供ができて知ったこと』より
余韻たっぷりに描かれるその瞬間を、いつかの「私」もきっと味わっていたはずだと。
『子供ができて知ったこと』より
言葉にできず過ぎ去ってしまった感情を拾い集めて言葉を与えることで、「楽しかった」「悲しかった」「うれしかった」だけでは言い尽くせない想いがあふれだす…。
そして、どれだけつらくて泣いた育児の一コマさえも、一つ一つ大切な思い出となって、自分のなかで不思議と輝き始めるのです。
■私は良い母親? 誰かと比べて焦って悩んだ日々の先に見たもの
本書では息子さんの言葉の遅れに悩む、むぴーさん自身の姿も描かれています。
母親として育て方に問題があるのではないかと自分を責めてみたり、周りと比べて引け目を感じてしまったり、胸に押し寄せる不安と闘いながら、息子さんの成長といかに向き合うかを模索する日々を過ごします。
『子供ができて知ったこと』より
『子供ができて知ったこと』より
自分なりに成長する息子さんの姿を受け止め、このままゆっくり待とうと前向きな気持ちになることもあれば、ちょっとしたことで悲しい気持ちになって落ち込んだり、相反する気持ちのはざまで悩み、苦しむむぴーさん。
しかし、その後ようやく言葉を話せるようになった息子さんに、当時の気持ちを聞いたむぴーさんは、自身が大切なことを見落としていたことに気づくのです。
『子供ができて知ったこと』より
母親として息子の言葉の遅れを悲しいと思っていたように、息子も小さな頭のなかで彼なりにいろんな想いを抱えていたということ。
『子供ができて知ったこと』より
わが子を愛しているからこそ、育児の不安はときに親の心に影をさし、大切な存在であるはずのわが子のことを恥じたり、傷つけたり、そんな親自身の弱さを突きつけられる瞬間もたびたび訪れます。
しかし悩み、傷つき、やるせない想いを抱えているのは、子どもだって同じなのです。
子育てに対する責任を全うしたいと思う気持ちの裏に、親としてのエゴはないだろうか?
「私はよい母親?」と周りの評価を気にする前に、子ども自身の喜びや幸福に目を向けられているだろうか?
本書と通じて、親としてのあり方を自問しながらも、ままならない育児のなかで、自分の弱さから目をそらしたくなったり、泣きたくなるほど落ち込んだり、そんなみじめな自分をありのままに認めてあげたいと心から思うのです。
■泣きたくなる日々も味わい尽くしながら…子供ができてもっと知ったこと
“子育ては難しい”
本書の中でむぴーさんがそう語るように、親が感じる育児の重みと責任は果てしない。
正解が何かさえわからない育児を担うなかで、取り返しのつかない失敗をしたらどうしよう…と、心のどこかで不安を抱えながら、それでも自分なりの育児をするしかないのが現実。
不安になったり、悲しくなったり親の苦労は尽きないけれど、喜びや幸せをかみしめる宝物のような時間も確かに存在するのです。
本当に心からあなたに会えてよかった…と。
『子供ができて知ったこと』より
『子供ができて知ったこと』より
それなのに、現実に目を向けると、親としての自分に自信が持てず、ただただ苦しくなる…。
「子どもに怒ってばかりの自分がいや」
「私はダメな母親なんじゃないか」
育児という無理難題に挑むなかで、心が折れそうになるけれど、それでも親になった自分も愛したいし、それ以上に家族も愛し続けたい。
だからこそ、本書を広げて、あの頃の自分をまるで指でなぞるように追体験することで、未来への希望を胸に留めておきたいのです。
■むぴーさんからのスペシャルメッセージ!
現在ウーマンエキサイトでも連載中のむぴーさんよりスペシャルメッセージをいただきました!
ただ、どんな家庭でもあるような、当たり前で、本当に些細で、すぐ忘れてしまうような、そんなほんのちょっとした日常の一コマをたくさん詰めました。
この本を読んだ人が、家族アルバムのように自分の経験を思い出してもらえたら良いなぁと思いながら作りました。ぜひ読んでいただけると嬉しいです!
『子供ができて知ったこと』
むぴー著(扶桑社)1,200円(税抜)
Twitterで17万いいねを記録した「子供ができて知ったこと」を収録!いま、いちばんあったかくてほっこりする大人気の子育てイラストエッセイ「#むぴーの絵日記」が、新規描き下ろしたっぷりで、ついに書籍化!遊び心のあるタッチで子供たちとの宝物のような日常をほのぼの描いたイラストエッセイ。
●むぴーさんのTwitter:@mupyyyyy
●むぴーさんのInstagram:@mupyyy
●むぴーさんのブログ:むぴーのお家
●ウーマンエキサイトの連載:あさひが丘の人々
(倉沢れい)
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