【医師監修】生理が終わらない原因は? 病院へ行くタイミングは?

Woman.excite / 2019年11月27日 19時0分

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生理期間中は、体調がすぐれなかったり制限が多いこともあり、できれば早く終わってほしいと感じる人もいることでしょう。

それなのにいつもより生理が長引くなんて、面倒ですし不安にもなりますよね。生理がだらだらと続くのはいったいなぜでしょう?

いつも通りに生理が終わらない原因や対処法についてご紹介します。


【監修】
成城松村クリニック院長 松村圭子先生


婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。

著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。


■生理が終わらない! 正常な生理期間はどのくらい?
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正常な生理とは


体のことですから個人差はありますが、一般的に正常な生理とは以下の状態を指します。


生理(月経)期間:3~7日
生理(月経)周期:生理が始まった日から次に生理が始まる前日まで25~38日
生理(月経)血量:20~140g


卵巣が正常に機能していれば、生理は約1カ月周期で繰り返されます。しかし、これはあくまで目安。体質によって生理期間や周期は違います。自分にとっての正常な状態の生理について知っておくことが必要です。

生理期間や周期は記録しておけますが、経血の量を測るのはむずかしいですよね。最近注目されつつある「生理(月経)カップ」や「経血カップ」と呼ばれる新しい生理用品を使ってみると、自分の経血の量を確認することができます。気になる人は試してみる価値がありそうです。

参考サイト:日本産婦人科医会「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」
参考書籍:『卵巣の病気 月経の不調から卵巣がんまで』(講談社)著者 上坊敏子



少量の出血なら大丈夫?


通常の生理のように2~3日目に出血が増えることもなく、茶色のおりものが出る程度で生理が終われば不快感が少なくて楽だと考える人もいることでしょう。しかし、これは体からの黄色信号かもしれません。

正常な生理(月経)血量は20~140gが目安とされており、これよりも経血の量が少ない状態を「過少月経」といいます。生理2~3日目のような出血量の増加がなく、茶色のおりものが出る程度だったり、ナプキンを取り替えずにすんでしまうほどなら過少月経の疑いが。

経血の量が少ないのは、排卵していない可能性があります。無排卵の主な原因にはストレスが挙げられます。極端に出血量が減った場合は、放っておかないで基礎体温をチェックして排卵しているかどうかを確認しましょう。

参考サイト:日本産婦人科医会「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」



生理が終わらないと貧血になる?


一般的な生理期間より短い2日以内だと「過短月経」、8日以上なら「過長月経」といわれます。過長月経になると、それだけ経血の量が増え、貧血状態を招くことに。

貧血になっても症状がない人もいますが、めまいがしたり、疲れやすくなることもあります。たとえ経血の量が少なくても、生理期間が長い場合は気をつけましょう。





■生理が終わらない主な原因5つ
生理期間の長さは人それぞれ。子宮の位置が前後に傾いている人は血液が出にくいため、生理がなかなか終わらずに長引くことも。このように毎回同じような生理日数なら、生理が長引く原因は体質にありそう。

しかし、いつもの生理日数よりも伸びてだらだらと続くようなら注意したほうがいいかもしれません。
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原因1: ホルモンバランスが乱れている


ホルモンバランスが乱れると女性の体にはさまざまな影響が現れます。生理周期が狂ったり、生理が終わらないのもそのひとつです。

女性ホルモンの分泌を促す脳の視床下部は、精神的な影響を受けやすい部分。ホルモンバランスが乱れる主な原因はストレスにあります。疲れがたまっていたり、睡眠不足が続いているなら要注意です。心や体をしっかりと休め、食生活にも気を配りましょう。

原因2: ピルの影響


避妊だけではなく、生理痛の改善や生理(月経)血量の減少などのメリットもある低用量ピル。便利な一方で、はき気や頭痛、不正出血などの副作用もあります。ピルを服用している人で生理が終わらない場合、ひょっとするとそれはピルによる副作用の不正出血かもしれません。

低用量ピルによるマイナートラブルは、飲み続けることで自然となくなるそう。しばらく様子を見てみましょう。

参考サイト:日本産科婦人科学会「HUMAN+」



原因3: 生理不順


先に挙げた正常な生理に当てはまらないものを生理不順や月経不順といいます。なかでも生理が長引く原因として考えられるのが、生理のような出血はあるのに排卵していない 「無排卵月経」または 「無排卵性周期症」といわれるものです。

これは卵巣の機能が未熟である 思春期や、機能が低下しつつある 更年期に起こることが多くあります。しかし、それ以外では気がつかないうちに不妊症の原因になっていることも。きちんと排卵しているかどうかは、 基礎体温を測ることで確かめられます。

参考サイト:日本女性心身医学会「月経不順」



原因4:病気の可能性も


いつもより極端に生理が長引いているのなら、それは月経ではなく 不正出血かもしれません。不正出血には2種類あり、 機能性出血という何らかの病気が原因ではない子宮内膜からの出血と、病気が原因で出血する 器質性出血があります。器質性出血の場合、子宮頸がんや子宮体がん、子宮頸管ポリープ、子宮筋腫などの可能性が! さらにひどい生理痛(不正出血の場合、生理ではないので正確には腹痛)を感じたり貧血になったりする場合は、婦人科を受診しましょう。

原因5:更年期によるもの


閉経平均年齢である50.5歳前後の10年間は女性の体にはさまざまなことが起こります。この時期がいわゆる更年期です。まずは40代になると、女性ホルモンの量が減少。これが原因で生理(月経)血量に変化があったり、生理周期が短くなったかと思えば反対に長くなることも…。

「プレ更年期」や「ゆらぎ世代」といって、早い人なら30代後半から不調を感じる人もいます。女性ならいずれは誰にでも起こることですが、生理が長引くほかに更年期症状があるときは婦人科を受診しましょう。女性ホルモンの補充や漢方薬による治療を受けることができます。

参考サイト:厚生労働省 ヘルスケアラボ「不正出血」



■生理が終わらないときの対処法
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生理の状態や生理周期を確認する


正常な状態を知っているからこそ、体に異常があったときに気がつけるもの。毎月の生理期間をなんとなく過ごすのではなく、少し気に留めておきましょう。生理開始日や終了日を手帳にメモしておくといいですよ。

婦人科を受診するときにはたいてい生理(月経)周期や最終生理日を聞かれるので、記録しておくと安心。また、スマホアプリなら記録するだけでなく、排卵日や生理開始日を予測してくれるものもあるので便利です。

長く続くときは病院へ


仕事のストレスやダイエットなどが原因でホルモンバランスが崩れてしまうことはよくあること。それにともなって、生理にトラブルが起きることもまたよくある話です。しかし、生理が毎回長引くときにはホルモンバランス以外に理由があるかもしれません。子宮や卵巣、甲状腺などの病気が潜んでいる可能性もあります。

生理が終わらないほか、生理が3カ月以上来ない場合や経血の量が多すぎるときには病院で相談しましょう。

参考書籍:『卵巣の病気 月経の不調から卵巣がんまで』(講談社)著者 上坊敏子



■まとめ

生理が長引くと不快なだけではなく、出血の量も増えるため貧血になる心配があることがわかりました。このほかにも、病気が潜んでいる場合もあります。いつもと何かが違うと感じたら、産婦人科を受診しましょう。

女性の人生において産婦人科にお世話になる機会は多いものです。風邪をひいたときに内科にかかるように、気軽に行けるお医者さんを探しておくといいかもしれませんね。

参考資料:
日本産婦人科医会
日本産科婦人科学会
日本女性心身医学会
厚生労働省 ヘルスケアラボ
・『卵巣の病気 月経の不調から卵巣がんまで』(講談社)著者 上坊敏子





(河野能子)

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