【医師監修】赤ちゃんが発熱! 病院行く目安とおうちケア【子どもの「病気・けが」教えて!ドクター 第1回】

Woman.excite / 2020年3月16日 14時0分

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出典:『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』


子どもの体温がいつもより高いと、「熱が出たかも!」と心配になってしまいますよね。ただ、何度以上あると危険なのか、どんな状態だと病院に行かなければいけないのかなど、判断基準がわからないという人も多いのでは?

とくに、子どもの発熱は、小さな身体で熱を出してぐったりしているとき、また高熱にも関わらず元気いっぱいなときなど、症状もさまざまです。さらに入園、入学シーズンでは発熱を繰り返すという話もよく聞かれ、親にとっても毎日が闘いとなります。

そこで今回は、子どもが熱を出したときの対処法や受診の目安について、「佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム」が上梓された書籍 『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』からご紹介します。


●「教えて!ドクタープロジェクトチーム」とは?

長野県佐久医師会・佐久市による、子どもの病気、ホームケア、地域の子育て支援情報などを発信するプロジェクトチーム。地域の子育て力向上事業としてだけでなく、SNS発信により「医師による確実な情報」を、リアルタイムで全国に発信している。
公式HP:教えて!ドクタープロジェクトチーム


■熱が出るのは病原体と闘っている証拠




出典:『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』


一般的に、子どもに関しては37.5度以上が発熱だと言われていますが、しょっちゅう発熱するという子も多いでしょう。

親としては子どもが発熱すると心配になってしまいますが、そもそも熱が出るのは、 小さな体が病原体と闘っている証拠。特に、まだ体温を調節する機能が未熟な幼児期には、39度以上の発熱は珍しいことではありません。



■発熱したときの対処方法

発熱の原因の大半は風邪などの感染症で、熱が出ているのは体が病原体と戦っている証拠。慌てて熱を下げる必要はありません。

ただ、熱が出て苦しそうな場合は、次のような対処法で、快適に過ごせるように こまめに温度調節してあげましょう。

▼熱で苦しそうなときの対処法



●汗を拭く
●薄着にする
●ぬれタオルで冷やす

また、体を冷やす場合は次の場所を中心に冷やしてあげるのが効果的です。


出典:『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』


ただ、もし手足が冷たくなっていたら、冷やさず保温をすることも大切です。

▼熱が出たときのおうちでできるケア



●体温をこまめに測って、熱の経過を確認する
●こまめに水分補給する
※授乳中は母乳やミルクで大丈夫です。あえて飲んだことのないイオン飲料を慌てて与える必要はありません。
※離乳食以降の子は経口補水液や乳幼児用のイオン飲料、お茶や湯冷ましなどで水分補給を行ってください。

おうちでできるケアの基本は、 こまめな温度調節と水分補給。その都度、子どもの様子をこまめにみて、温度調節してあげましょう。

■こんなときはすぐ受診!

では、発熱したらどんなタイミングで受診すべきなのでしょうか。病院に連れて行く目安については、次の項目を基準にするとよさそうです。

▼受診の目安:すぐに受診した方がよいとき



●生後3ヶ月までの赤ちゃん
●ぐったりしていて顔色が悪い
●呼びかけてもぼんやりしている(眠ってばかりいる)
●何度もおう吐する
●水分がとれず、半日以上尿が出ない
●初めてけいれんした

発熱したとき、上記のような場合にはすぐに受診してください。

発熱は、風邪、肺炎、胃腸炎など、さまざまな病気の症状の一部として現れます。発熱以外にほかの症状がないか観察が必要です。

▼受診の目安:診療時間内に受診すればよいとき



●元気でも発熱が3~4日以上続いている

比較的元気で水分が取れていれば、熱が出ていても慌てず夜間や緊急に受診する必要はありません。ただ何日も熱が続く場合には、受診が必要です。


■【赤ちゃん、子どもの発熱】教えてドクターQ&A

最後に、「教えて!ドクタープロジェクト」に発熱にまつわる心配事について、教えてもらいました!

――保育園、幼稚園の入園当初はよく熱が出ると聞きますが、これは理由がありますか? 対応方法はあるのでしょうか?

たしかに保育園に入園すると熱を出すケースは多いです。保育園には多くのお子さんがいて、なかには 軽い感染症にかかっている子もいます。

症状は目立たなくても、ウイルスなどを鼻水や唾液などを介して周りに広めていることもあり、その場合、本人や触ったおもちゃなどを介して接触し感染することになります。

――では、保育園や幼稚園への入園は遅らせた方がいいのでしょうか?

あるスウェーデンの研究(*)では、子どもは生まれてから3歳までに、 約14回の感染症にかかると報告されています。
その研究では、病気のかかりやすさとして、次のことが挙げられています。
●保育園の環境(子どもの人数や面積)
●小さい年齢での入園
●上に兄弟がいること
など

ただ、そういった 子どもを取り囲む環境だけでは、かかった感染症全体の たった8%しか説明がつかなかったとも報告しています。

つまり子どもの感染症は、周りの環境以上に、感染症へのかかりやすさ(抵抗力など)など、 子ども自身の体の要因の影響が大きい可能性があるということです。

したがって対応方法としては、保育園や幼稚園の入園を遅らせることよりも、本人が病気にかかりにくいように 予防接種をしっかり打っておくこと、たっぷり睡眠を取って睡眠不足を防ぎ、 規則正しい生活を送ることが大切だと考えています。

――保育園に行くと熱が出ることが多いのですが、なぜでしょうか?

一般的な体のしくみとして、 熱は午後から夜にかけて上がり、朝はいったん下がることも多いです。「保育園に行ったら熱が出た」ケースでは、実際には前日の夜から風邪気味だったり本調子ではなかった可能性があります。

――なにか親が前もってとれる対策はありますか?

朝送り出した後に発熱で呼び出しがあり、仕事を早退するパターンはなかなかしんどいですよね。 前日の夜に発熱した場合は、朝いったん下がっていても午後から再び高くなる可能性を考えて、 朝の体温にかかわらずお休みするというルールを決めておいた方が気持ちも楽かと思います。

今回は発熱のケアについて、「教えて!ドクタープロジェクト」に話を聞きました。次回は便秘への対処法について教えていただきます。

※本連載で紹介する情報は、2020年2月25日時点のものです。
※保育所等における新型コロナウイルス感染症の対応については、各自治体などの情報をご確認ください。


*Vissing NH, Chawes BL, Rasmussen MA, et al. Epidemiology and Risk Factors of Infection in Early Childhood. Pediatrics. 2018;141(6):e20170933 10.1542/peds.2017-0933

『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』


(佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム/KADOKAWA ¥1,430)
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(高村由佳)

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