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車は? ペットは? 別れたらどうなる? 法律婚と事実婚の違い【後編】

ウートピ / 2021年9月13日 20時0分

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家族やカップルのかたちはさまざま。選択的夫婦別姓導入に関する議論もあり、事実婚にも注目が集まっています。

婚姻届を提出するいわゆる「法律婚」と「事実婚」の違いは? それぞれのメリットとデメリットは?

そこで、銀座さいとう法律事務所(東京都中央区)の齋藤健博(さいとう・たけひろ)弁護士にお話を伺いました。前後編。

事実婚のパートナーの車は私のもの?

——前回は法律婚と事実婚の違いについて伺いました。パートナーと離婚ではなく死別というパターンも考えられると思うのですが、事実婚のパートナーに相続権はあるのでしょうか?

齋藤健博さん(以下、齋藤):遺言状があったとしても、実際のところは事実婚のパートナーに相続権はありません。本来、遺言とは「相続権がある人間たちで、財産をこのように分けてくれ」という性質のもの。そのため、事実婚のパートナーに財産を分けるということは、「本当は相続人ではないのに、お金がもらえる」という関係になってしまいます。法律婚であれば、配偶者は正式な相続人になりますが、事実婚だと、遺言状があったとしても「正式な相続人ではない」という前提があるので、トラブルになりやすいんです。

——そもそも事実婚のパートナーは「相続人」にカウントされてないのですね。

齋藤:そうです。また、税金のお話をすると、通常の相続であれば「本人が望んでいないのに、勝手に相続されてしまう」という性質を持っているので、相続税は低く設定されています。しかし、事実婚のパートナーが財産を相続した場合、「正式な相続人ではない」ので、贈与扱いになってしまいます。贈与は、「一方的にもらえる」という性質になるので、相続税よりも贈与税のほうが高く設定されているんです。遺言がある場合の贈与を、“遺贈”と呼びますが、「本当はもらえないものをもらった」「いらなければ破棄すればいい」という立場に立ってしまうので、税務署も税金をかけやすいんです。

——結構、人間の感情や事情をベースに設定されているのですね。所有している自動車や不動産はいかがでしょうか? 例えば事実婚のパートナーが所有している車は自動的に私のものになりますか?

齋藤:自動的にはならないですね。自動車や不動産も贈与対象となるので、贈与税を払う必要があります。ちなみに、社会システムのお話をすると、ロシアなど社会主義国家では、亡くなった人の私的財産は国有財産になってしまいます。一方、日本は資本主義国家のはずなのですが、私的財産が国有財産に近いんですよ。そのため、自動車や不動産などの所有物はいちいち登記をしなければなりません。資本主義国家なのに、私的財産を登記で把握されているわけです。ポリシーのお話をすると、「国に財産や戸籍を把握されたくない」という考えを持っている方は、戸籍を入れずに事実婚を選ぶことも、一つの手だと思います。

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