男同士の関係は「パワハラ×同性愛」で成り立っている 差別がなくならない理由を社会構造から解き明かす

ウートピ / 2015年9月16日 18時0分

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差別がおきる理由を社会構造から考える

>>【前編はこちら】日本企業はマツコ・デラックス的な人を排除してきた 女性装の東大教授が語る、真の多様性

自身のなかから“自分自身でないもののフリ”を除いていった結果、トランスジェンダーである自分に気づき、男装をやめて「女性装」をはじめたという経済学者の安冨歩さん。優秀なはずの人たちが嬉々として集団暴走し、バブルを起こした……当時、銀行員として時代の狂気の渦中にいた安冨さんは、研究の結果、その理由を「自分でないものになっていたから」とします。それによって生じるストレスが、暴力や犯罪、差別につながり、やがてはバブルや戦争、環境破壊につながっていくといいます。

女性装をするうちに気づいたことを『ありのままの私』(ぴあ)に著した安冨さんへのインタビュー、後編は、日本の社会において女性が排除されつづける理由からはじまります。

男性社会の構造は江戸時代から続くもの

安冨歩さん(以下、安冨):前編では、かつて日本の企業は“無縁の人”を置くことで機能していた、という話がしましたが、もうひとつ大きな特色があります。本書ではホモセクシャルを『日本人は昔からやっている』と紹介しましたし、それは日本社会の重要な特質です。しかし江戸時代の男性関係は、同時にパワハラの側面が強いものでした。つまり、お殿様と小姓、番頭と丁稚といったように、上下関係のなかで男性同士の性的関係が結ばれることが多かった。このパワハラの側面が、日本の企業に脈々と受け継がれているのです。

上下関係と恋愛がセットになっているので、上司と部下はプラトニックであっても、恋愛関係のようなもので結ばれています。会社帰りにはみんなで飲みにいって、休みの日はみんなでゴルフにいって、社員旅行で海外に買春にいく……なんてことが、私の銀行員時代は当たり前のように行われていました。私は、「なんでこんなオッサンと毎日飲みにいかなきゃいけないんだ!?」って思っていましたが。

男性に合わせるより女性は新しい社会を築けばいい

——それが日本企業だとすると、女性はまったく入り込めませんね。

安冨:そんなネチャネチャした男同士の“パワハラ×同性愛的関係”のなかに、入りたいですか?

——絶対にいやです……。

安冨:男同士の、性的な香りを残しつつ暴力的な集団を築くことでしか、できないことがあるんですよ。工場の機械を何年も狂ったように正確に動かしつづけるとか、バブルに向かって全力で暴走していくとか。そこに女性が入ってきたら、統御が効かないんですよ。でも、こっちに染まってくれるような女性なら入れてやってもいい、というのが、いま「すべての女性が輝く社会」として進められていることですね。それならいっそ、女性を完全に排除したほうがいいと私は考えています。それで女性は女性で別に会社を作るんです。例えば「Panasonic(男)」「Panasonic(女)」みたいに完全に分社化したほうが、ずっと対等ですよね。社内で差別されることもないですし。

性差別発言が生まれる社会構造の根深さ

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