「著者が女性の論文は評価が下がる」Googleも苦戦する、無意識バイアスの実態

ウートピ / 2016年4月1日 15時0分

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経営学者が語る、タスク型ダイバーシティの弊害

『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』著者である早稲田大学ビジネススクール准教授・入山章栄先生に、日本のビジネスの現場と最新の経営学の知見についてお話を伺うインタビュー後編。前編では、定義すら曖昧なまま「グローバル化」「ダイバーシティ」といった言葉が跋扈していると指摘されていた。

後編では、「ダイバーシティと女性活用」について、一歩踏み込んで経営学者の視点からお話いただく。

【前編はこちら】なぜ日本人は必死で英語を覚えるのか? 経営学者が分析する「グローバル」の弊害

「ダイバーシティ」を進める目的が置き去りにされている

――4月から「女性活躍推進法」が施行されますが、「ダイバーシティ」及び女性活用についてはどう思われますか?

入山章栄さん(以下、入山):世間では「明確な数値目標が設定されていて、その数値に合わせて女性を入れることが『ダイバーシティ』だ」と思われている節があって、それは、学術的には違う可能性があると感じています。安倍首相が「管理職全体の30%を女性にするように」としたから、あくまでそれを達成するために女性を入れるという。「ダイバーシティをそもそも何のためにやるのか?」という議論が、置き去りになっている気がするんですね。

――ここでも、「ダイバーシティ」という言葉が先行してしまっている訳ですね。

入山:はい、国や社会全体から見たら、僕は女性の活用は大賛成です。実際、僕がアメリカから帰国した理由の一つは、日本のほうが妻にあう仕事があるからですから。経済全体としても、女性が社会進出すれば労働供給力だって上がりますし、いいことですよね。

ただ、それと「女性を入れれば会社が儲かるか」は全く別の話。平たく言ってしまえば、会社が「女性を入れれば儲かる」と感じたら増やせばいいですし、そうでなければ控えればいいんです。女性だって戦力として入りたい訳ですから。

なのに、「女性が入れば会社の業績はよくなります!」という短絡的な因果関係が、世間のイメージとして醸成されている気がするんです。

「ダイバーシティ」にはタスク型とデモグラフィー型がある

入山:経営学では、「ダイバーシティ」にはタスク型とデモグラフィー型の2種類があることがわかっています。タスク型とは、その人の持っている経験や知見・価値観に応じたダイバーシティのことです。一方、デモグラフィー型は、性別や国籍など、見た目に応じたダイバーシティ。数値目標に従って、単純に女性をごっそり入社させることは、デモグラフィー型の「ダイバーシティ」に該当します。

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