「SNSおじさん道中記」だった燃え殻さんの小説とテアトル新宿が似合う『伴走者』

ウートピ / 2018年8月4日 21時1分

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NHK職員時代に開設した広報局ツイッターが人気を博し、小説を発表することになった浅生鴨(あそう・かも)さんと、テレビの美術制作の仕事をしながら日報代わりに始めたツイッターが話題になり、去年、初の小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)を発表した燃え殻(もえがら)さん。

ともにテレビ業界に所属し、SNSで人生が変わったという共通点を持っています。

このほど、マラソンやスキーなど視覚障害者のスポーツ競技で、選手の目の代わりを務める“伴走者”に焦点を当てた浅生さんのスポーツ小説『伴走者』(講談社)の発売を記念したトークショー「ボクたちの人生はSNSで変わった」が「青山ブックセンター 本店」(東京都渋谷区)で開催され、浅生さんと燃え殻さんが対談をしました。

トークショーの内容をウートピ編集部が再構成・編集して前後編にわたってお届けします。

【前編】SNSで人生は変わったんですか?

ハンカチ落としみたいに小説を書く機会がやってきた

浅生:燃え殻さんの『ボクたちはみんな大人になれなかった』。この本を研究してきたんですけれど、まずはカバーに印刷されたタイトルが箔押しなんですよ。

そして多分、カバーに使われている紙はヴァンヌーボじゃないかなと。キラッとしていて、すごくいい紙ですが、 高いです。僕は広告の仕事もしているんですが、ポスターの紙に「ヴァンヌーボを使いたい」って言うと、「ダメ」って言われるんですよ。

燃え殻:いい紙にしてくださいって言いました。箔押しは「しますか? しませんか?」って言われたので、「します」って。

浅生:箔押しはコストがかかるんですよ。

燃え殻:そう。でも、「人生で誰もが一冊は小説が書ける」って言うじゃないですか。それがハンカチ落としみたいに僕に回ってきたと思ったんです。人生で1回、小説が書けるといったら、何を書くか? って僕なりに真剣に考えて。そのときに、全部、後悔しないようにしたいなと思ったんです。

こうやったらクサいだろうな、これ言い過ぎかな? とも思ったけれど、でも、それも全部やろうと思って。箔押しをやろうって思ったのもそれです。

だから、人生で一冊しか本を出せないとしたら、紙もよくしたくないですか? 「箔押しもしてもいいですよ」って言われたら、しますよね(笑)。そういうことです。

「ボク」をカタカナで書いた理由

浅生:表紙をめくって、目次の前にあるタイトルは小さいんです。「ボクたちはみんな大人になれなかった」って。ところが目次はめっちゃデカいんですよ。このデザインがすごいなと思ったんです。で、この次のタイトルはデカいんですよ。これは装丁部が決めたんですか?

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