「僕には“変”って褒め言葉なんです」養う/養われるじゃない家族のカタチ

ウートピ / 2018年12月13日 20時45分

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「僕には“変”って褒め言葉なんです」養う/養われるじゃない家族のカタチ

夫がバリバリ稼いで妻は「家事育児に支障がない程度に」なんて働き方は、いつまで続くのでしょうか? チームとなって“家族運営”をする中で、それぞれが注力したい方向に向いてもいいはず——。

銀座線田原町駅から徒歩2分の場所に佇む新刊書店「Readin’ Writin’ BOOKSTORE(リーディン ライティン ブックストア)」の店主、落合博さんは、新聞社に務めていた55歳のときに長男が誕生。将来を考えて、58歳で退職しました。そして、約1カ月後、主収入を稼ぐ“一家の大黒柱”の役割を看護師のパートナーに替わってもらい、書店を開業します。

「世間の同調圧力に翻弄されない、人とは違う生き方に魅力を感じる」と話す落合さん。夢を追うのではなく、現実を見据えてしなやかに生きる方法を聞きました。

定年間近の58歳で独立 妻は「反対」

——以前は毎日新聞で論説委員を務めていた落合さん。60歳で定年を迎えたとしても、再雇用で65歳まで働けたはず。なぜ、退職に踏み切ったのでしょうか?

落合博さん(以下、落合):もし65歳まで働き続けて退職するとき息子はまだ9歳。とてもじゃないけど、即隠居生活というわけにはいきません。働き続けることは僕にとって自然なことでした。

では、65歳まで新聞社で働き続ける選択をするとどうなるか。60歳で再雇用制度を利用したとしても、給与はこれまでより下がるだろうし、経験のない他部署への異動も避けられなかったと思います。つまり、60歳で同じ新聞社で再スタートしても、65歳で再々スタートしないといけない。

65歳からどんな仕事ができるだろうかと考えても、30年近く記者として働いてきた僕には何の資格もない。小遣い稼ぎにアルバイトするくらいしかできないのかなと思ったんです。

そこで、たとえ収入が減っても、長く続けられる新しい仕事を見つけようと思ったのが書店を開業するきっかけになりました。幸いなことに、体は元気。周囲の目を気にせず、自分なりにプライドを持って働きたいという意欲もあったので。

——パートナーには反対されませんでしたか? 夫の転職や独立によって収入が減る場合、妻が転職を阻止する“嫁ブロック”があると世間では言われていますが……。

落合:妻は反対でしたよ(笑)。でも、既成事実を積み重ねて説得したら応援してくれるようになったんです。

——既成事実?

落合:時折、思い出したように「(書店開業に向けて)今はこんなことをしているよ」と話すんです。妻を正面から説得するようなことはしませんでした。相手が嫌がっているときに理詰めで話すと逆効果になってしまうから。

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