男にも女にも平等な扱いはできないけどフェアではいたい【鈴木涼美】

ウートピ / 2019年7月12日 20時45分

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恋愛、結婚、不倫、ハラスメント、フェミニズム、メンヘラ、おじさん……をテーマに、男と女の間のあれこれをつづった、鈴木涼美さんによるエッセイ『女がそんなことで喜ぶと思うなよ 〜愚男愚女愛憎世間今昔絵巻』(集英社)が6月に発売されました。

同書に登場するのは「女は30歳過ぎてからのほうが実は魅力的だよ?」と言ってくる年上おじさんや「大事なのは君の意思だから」ととことん責任を回避しようとする“イマドキ”の男子など、思わず「こういう男いるよねー」とうなずきたくなる男ばかり。

と、同時にそんな男についてああだこうだと言いながらも、結局は男のことばかり考えちゃう女の矛盾もあぶり出されています。

世の中にはびこる「男の勘違い」から世の中にあふれる「正しさ」まで、鈴木さんに3回にわたってお話を伺いました。

【第1回】30歳になった途端「君のこと理解してるよ」おじさんが増えた…
【第2回】「正しさ」から解放されないと恋愛なんてできない…

平等な扱いはできないけど「公平」でありたい

——「深夜のファミレス」のおしゃべりを横で聞いているような本である一方で、だからといって女同士で「連帯」しているわけでもないですよね。女だからといって一枚岩ではないし、それこそ木嶋佳苗からマザー・テレサまでいろいろいるしなって思うのですが……。

鈴木涼美さん(以下、鈴木):私は、基本はフェアではありたいなとずっと思っていて、いろいろ連帯したい女も連帯したくない女も、男も、どっちかに寄ると話がすごく矮小化(わいしょうか)してつまらなくなる気がしちゃう。基本的に誰に対しても、男に対しても女に対しても平等な扱いはしないけど、公平ではありたいと思っていますね。

もちろん、友人の肩を持ちたいし、男と女がいたら女の肩を持ちたくなっちゃいますよ。でも、そうやって、共感を広げていって、「かわいそうだ」「あいつはひどい」っていうのだけが感染していくのはフェアではない気がするんです。多方面から見る、ということを省いたら、やっぱり不公平で。

それは私がファミレスで話しているただの女であると同時に、書き手でもあるわけで、書き手の責任として、こっちを突っ込むなら、自分の思い込みがないか常に自己チェックをしたいし、あっちも悪ければ両方突っ込まないと、いずれ私の話なんて誰も聞いてくれなくなると思う。

“共感”は暴力にもなり得るから…

鈴木:例えば、とある女性を批判したとして、同調してくれる男の人がいるとするじゃないですか。でも、「俺も超そう思ってて。こうこうこうですよね?」って言われても、そうじゃないなと思ったら「いや、そうでもないよね」って言う、同調に対してかなり慎重なところはあります。共感は、暴力的にもなり得るから。

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