低気圧で頭痛、めまい、胃痛…それは「気象病」かも【臨床内科専門医が教える】

ウートピ / 2019年7月10日 21時45分

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梅雨になるとどうも気分が滅入る、頭痛がする、胃が重い、全身がけだるいなどの不調を訴える人が急増していると言われます。中には、「関節が痛いから明日は雨が降る」と、痛みや不調で天気を予報する人もいます。筆者も、梅雨のころはもとより、台風や大雨が近づいてくるときには、耳の奥がツーンとなり、頭と胃が重くなります。

女性に多い症状とも聞きますが、これは病気なのでしょうか。臨床内科専門医で女性外来がある正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長に尋ねると、
「そのように、天気の変化が原因で起こる、あるいは悪化する多様な体調不良は、総称して『気象病』と呼ばれています。専門的な研究も進みつつあります」ということです。

なぜそのような不調が起こるのか、具体的な症状や対策法について、詳しく教えてもらいました。

「不定愁訴の発症」と「持病の悪化」がある

——「気象病」は多くの不調の総称ということですが、具体的にどういった症状がありますか。

正木医師:頭から足に向かって体の不調を挙げますと、頭痛、頭重、めまい、立ちくらみ、ふらつき、低血圧、脳貧血、耳鳴り、咳(せき)、ぜんそく、吐き気、おう吐、歯痛、肩こり、動悸(どうき)、狭心症、胃痛、胃重、下痢、腰痛、頻尿など、全身では、むくみ、関節痛、神経痛、けん怠感、疲労感、また精神面では憂うつ感、イライラ、うつ病などが挙げられます。

これらのどれかひとつではなく複数の症状を「発症」する場合と、片頭痛や関節痛、狭心症、ぜんそく、うつ病といった「持病が悪化する」場合があります。

——けだるい、気分が滅入るなどのほかに、痛みが出る、悪化するとのことですが、それは「天気痛」と呼ばれる症状でしょうか。

正木医師:そうです。「かつて手術をした古傷が痛む」などは経験的によく知られています。気管支ぜんそくや関節リウマチなどの病気では、人工的に快適な気象の環境をつくって治療に応用する方法も研究されています。

耳の奥で気圧を感知し、自律神経のバランスが崩れる

——気象の変化で、どうしてこのような症状になるのでしょうか。

正木医師:気象の要素である、気圧、気温、湿度の変化が原因だと考えられます。とくに、梅雨前線や台風が近づいてきたときと通過中に、気圧が低下するタイミングがもっとも起こりやすいことがわかってきました。

体調の変化のポイントはいくつかありますが、まず、「耳」が受けるダメージが挙げられます。速度が速いエレベーターで高層階に昇ったときや、飛行中に耳がツーンとなることがあるでしょう。気圧の変化は、耳の鼓膜のさらに奥にある「内耳(ないじ)」で感知するとされます。内耳は体の平衡感覚に関係し、ダメージを受けるとめまいやメニエール病を発症することがありますが、気圧の低下を感知したら、脳にその情報を伝えます。

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