「女は数学が苦手」のウソ “ステレオタイプ脅威”に惑わされないで【荒川和久×中野信子】

ウートピ / 2019年9月4日 21時0分

写真

「精神的に自立した価値観を持つ人=ソロ」と定義し、ソロで生きることに対して前向きな意見を発信し続けている独身研究家の荒川和久さん。最新刊『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックス)では、独身者を中心とした経済社会(ソロエコノミー)について、徹底分析しています。

同書の刊行を記念して、6月に東京都内で、脳科学者・中野信子さんをゲストに迎えたトークイベントが開催されました。「ソロの生き方」をテーマに、孤独との向き合い方や本当の自分について、熱く語り合ったイベントの模様を3回にわたってお届けします。

成長する「ソロ活市場」…孤独との向き合い方は?

荒川和久さん(以下、荒川):これまでの日本は、主婦が買い物を仕切っていた「家族市場」が中心でした。それが今後、独身や一人での消費行動をする「ソロ活市場」が6割に達する見込みです。既婚者でもソロ活的な消費が、ものすごく増えているんですね。だから、状態としては独身者の市場と、既婚未婚関係なく一人で消費するソロ活市場、その両方が増加します。

国が推計した人口構造や消費システムから考察すると、2030年には、「ソロ活市場」が「家族市場」を抜くんです。また、この「ソロ活市場」には、親元にいる独身者も含まれています。最近は、“親元未婚”が増えていて。一人暮らしの家賃を払うより、親元で暮らすほうが安くて合理的なんですね。ニートだの、パラサイトだの言われていますが、むしろ賢いんです。

そこでここからは中野さんと、「日本はみんな孤独になるか?」というお話をしたいと思って。日本には孤独を怖がっている人が、たくさんいますよね。「孤独は、お酒やタバコと同じくらい健康に悪い」みたいな。

中野信子さん(以下、中野):孤独という言葉には、「寂しい」、「かわいそう」という、ネガティブなイメージがありますよね。でも、人と会うと気を使うし、体力やエネルギーも使います。余計なエネルギーを使わずに、一人で癒やすことが大事なときもあります。

しかしながら、人間関係の中で癒やされる場合も当然あるわけです。ラットの実験では、愛情ホルモンと呼ばれているオキシトシンを投与した個体のほうが傷の治りが早いという研究結果が出ています。おそらく人間においても同じで、また体組織が成長するための役割を果たしているようだとも言われています。

このことから、「誰かと一緒にいることは健康にもいい」と主張している人もいます。ただ、実際にはどちらのエビデンスもある状態で、なかなか結論が出ない。健康のためには、一人が良いのか、多数が良いのか分からないのです。その上、自分はどちらが向いているのか、個体によっても違ってくると思います。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング