ずっと見て見ぬフリをしてきた…「子育てとばして介護」することになった私が思うこと

ウートピ / 2019年9月14日 15時1分

親の老いが気になり始めたら、まずは普段の様子や変化をさりげなく観察し、親が受け入れやすいような話題やタイミングを焦らずに探っていくのがいいのかなと思います。

「介護ってこういうもの」をちょいちょい裏切ってくる

——島影さんは介護に関わってみて分かったことはありますか?

島影:介護についてある程度は知っているつもりでいたのですが、いざ本格的に関わってみると、「想像していたのと全然違う!」ということがたくさんありました。

私が「介護のキーパーソン」に立候補したのは2017年春頃のことです。なりゆきで「やります!」と言ってしまったとはいえ、私の祖母も認知症だったので、ある程度は認知症の症状は見聞きしていたし、通っている大学院の授業では医学や心理学、社会学などさまざまな切り口で「介護」や「認知症」について学ぶ機会もありました。

何も知らずに介護に直面したら、もっと混乱しただろうなと思う反面、ある程度知っていた割にはずいぶんテンパったし、追い詰められたなという実感もあります。「介護ってこういうもの」「認知症はこうなんだ」といった先入観が次々に裏切られ、ビックリ仰天! という出来事もたくさんありました。

例えば、中程度のアルツハイマー型認知症と診断された義母は、すでに洗濯機の使い方が分からなくなっていました。一方、軽度のアルツハイマー型認知症と診断された義父は、洗濯機の操作はOK。ただし、洗濯機を回したことは忘れてしまいます。でも、義母が洗濯ものを洗濯機に入れたら、義父がボタンを押し、洗い上がったら義母が義父に声をかけ、一緒に干す……といった具合に、うまく役割分担していました。

介護サービスを導入してからは、そこにヘルパーさんが加わり、声掛けをしてもらうなどのサポートを受けながら、私たちはもちろん他の兄弟とも同居することなく、夫婦ふたりの暮らしを続けることができたのです。

——一言で「認知症」と言っても、症状は人それぞれなのですね。

島影:よく「認知症になると、最近のことは覚えられないけれど、昔の出来事はしっかり覚えてる」と言われますよね。でも、実際にはご本人にとって印象的なことは、最近のことでもよく覚えていたりもします。

あるとき、私がうっかり壊れかけの椅子に座っちゃってズデーンと後ろにひっくり返ったことがあるんです。その様子が相当面白かったみたいで、義母はケアマネジャーさんからヘルパーさん、往診の先生……と来た人全員に「この前、真奈美さんがね……」と報告していたらしく。

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