「学校には妊娠しに行くんだろう」と父や兄は言う【安田菜津紀】

ウートピ / 2019年9月17日 20時45分

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性別や年齢など、何かと理由をつけて差別を受けてしまう途上国の女の子たち。そんな彼女たちを支援する国際NGO『プラン・インターナショナル』は、10月11日の「国際ガールズ・デー」の活動の一環として、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんとグアテマラを訪問。

国民の60%が貧困層、ギャング集団の横行による治安の悪化に加え、「マチスモ」という男性優位主義の中で生きる女の子たち。その様子を安田さんに前後編に分けてリポートしていただきました。

思いを語る女の子たち

「女の子であることは、意味のないことだと思っていました」。一人の少女がそう語ると、周りの少女たちも口々に、「自分には価値なんてないと思っていた」、「何かを自由に表現していいという発想自体がなかった」、「誰も自分の意見など耳を傾けないと思っていた」と、これまでの思いを分かち合ってくれました。

中米グアテマラ、その首都グアテマラシティから車で3時間ほど離れたバハ・ベラパス県プルハ市。青々とした木々に囲まれた山道の先に、人々の暮らす集落がありました。

農業が生業のこの地では、急な斜面にトウモロコシやコーヒーの畑が広がり、山間にぽつりぽつりと、小さな家の姿が見えてきます。風が吹き抜けると、森のざわめきと共に鳥たちの心地よい声が響き、思わず目を閉じて聴き入りたくなります。

人口5400人ほどの小さな市は、多くが先住民であるマヤの人々であり、彼らの中で受け継がれてきた言葉を話します。この地域で活動を続ける国際NGO「プラン・インターナショナル」は、ワークショップや職業訓練、学校建設などを通し、子どもたちに教育の機会を築いてきました。私は、こうした活動に参加してきた地元の10代の女の子たちから、話を聴くことができました。

グアテマラに残る男性優位の考え方

グアテマラに限らず、中米には「マチスモ」と呼ばれる男性優位の価値観が根強く残っていると言います。

「学校に何しに行くんだ?どうせ彼氏を作って妊娠するんだろう」。

父や兄からそう言われ、学校に行くことを反対された経験のある子は、一人や二人ではありません。実際、早期婚や早期妊娠は、この地域内で度々起きていることではあるのですが、それは、女性がNOと言えない立場にあったり、きちんと知識を得るだけの性教育が行われていなかったりということが背景にあります。

「女性には教育など必要ない」という価値観が、まだまだ根強く残っているのが現状なのです。

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