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<Wコラム>「EXO」KRIS訴訟、韓国芸能界の中国人材への偏見を警戒する

Wow!Korea / 2014年5月16日 11時3分

しかし、今回の契約解除要求による訴訟問題で、最悪の場合、今後予定されているテレビ出演やコンサートのスケジュールに影響が出る可能性も出てきた。ただ韓国現地の業界関係者は、「コンサート開催まで残り10日を切っているので特別な変更なく予定通り進められるとみている。訴訟もまだ初期段階であり、本訴訟までは時間があるので、現在のカムバック活動は問題なく行われるだろう。」と予想している。

「EXO」の韓国コンサートは今月23日から25日までの3日間、ソウルのオリンピック公園体操競技場で開かれる予定で、今回もチケットは販売開始後、数分で売り切れるという人気ぶりをみせた。

「東方神起の悲劇」や「KARA騒動」の以降、アイドルグループのメンバーが所属事務所との契約を解除したり、無効化する動きが多くなっている。しかし、デビュー後3年も経たない若手アイドルグループのメンバーが、トップになったばかりの時点で所属事務所を相手に契約解除の訴訟を起こすのは非常に稀なこと。

企業文化を研究するある学者が、各国のストライキの特徴を分析したことがある。結果は、日本のストライキは「不景気」の時に起きる傾向があり、中国のストライキは「好景気」の時に起きる傾向があるとのこと。日本は「雇用の安定」を目指して、中国は「収入の上昇」を目指す傾向が強いとの解釈だった。

「EXO」KRISにも彼なりの事情や判断の根拠があったはずだ。しかし、提訴時期に対して韓国の文化で判断すると、「なぜカムバックしたばかりで、最高の実績を出している今のタイミングなのか」という疑問が残る。安定を目指す日本の文化で判断すると、「好景気を狙った立派な裏切り行為」として考えられなくもない。早速、韓国芸能界では、KRISを「食い逃げ」と批判したり、「中国系人材は信用できない」との暴言も出たりしている。

しかし、このような偏った見方は、差別の切っ掛けになり、グローバル化を目指してきたK-POPや韓国芸能界自ら苦しめる結果を生むだけだ。韓国芸能界は、構造的にガラパゴス的な進化が成立しないからだ。今の韓国芸能界は、日本や中国を視野に入れない限り、この10年間に上昇したコストに耐えられない。

しかも、「偏見」というのは、芸能界、つまりエンターテインメント業界の最大の敵である。現代人の退屈した生活を楽しくする仕事は、常に新しいことを目指し、創造性と多様性を追求する仕事である。個人が持つ国籍や民族、人種、宗教、言語、職業、出身など、特定の属性を理由にし、その個人を決めつけてしまう行為は、偏見を超えて差別にもなる。エンタメがそれを容認する瞬間、創造性と多様性は消滅するからだ。

いずれにしても、今回の「EXO」KRISの訴訟問題はデビューから間もない外国人材の「反乱」ということになりつつある。日本や韓国、そして中国の芸能界に少なからずの影響を与えそうだ。

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