<インタビュー>シワン(ZE:A)、“いい人のフリ”はいつも正しい
Wow!Korea / 2016年1月23日 23時10分
シワン(ZE:A)は、いつの間にか“みんなのチャン・グレ”になった。tvNドラマ「ミセン―未生―」で、社会と会社というジャングルの中で淘汰されずに生き残るため奮闘する“五放棄世代”の象徴だった。少しは委縮した態度で、静かに存在感を見せるために努力した「ミセン」の中のチャン・グレ(シワン(ZE:A))の姿は20~30代に共感され、放送終了から1年が過ぎた今でも話題になるほど愛された。
こうしてみると、シワンはたびたび正しい人物を演じてきた。演技を始めたMBCドラマ「太陽を抱く月」でも、映画「弁護人」、新作「兄思い」でも彼は正しく、善良なキャラクターを演じた。MBCドラマ「トライアングル」で冷酷な人物を演じたことはあるが、多くの人から愛された役は、いつも善良な人だった。
映画「兄思い」でシワンが演じるハン・サンリョルは、戦争孤児を集めて合唱団を率いる軍人である。このキャラクターは非常にもっともな言葉と考えばかりをしていて、シワンは自ら「善良な人のコスプレじゃないか」と監督に尋ねてみるほどだったという。常に正義感あふれる役をこなすのに大変だったと明かしたりもした。しかしイ・ハン監督は「この映画を見て、1人でも純粋で善良な人になったらうれしい」と言うと、シワンはこれを受け入れてハン・サンリョルを演じたという。
ソウル市内のカフェで会ったシワンは、実際に“善良な人コンプレックス”があるのではないかという質問に「善良なフリをしています。自分が善良な人ではないことは分かっているし、僕を好意的に見てくださる方は、実際の僕よりも善良だと思ってくださっていることも知っています。だから僕が善良でないことを分かっているけど、少なくとも善良なフリでもしなくてはならないのではないかと思い、そうしているんです」と答えた。
やはり“チャン・グレ”のような賢明な答えだった。善良なキャラクターを演じるのに不利にならないのかと聞くと、シワンは「それはわかりません。僕がまだ他のキャラクターを演じたいと感じたことがないので、まだわかりません。そういったことを感じるようになったら、制約があると思っています。だけどまだキャラクターの変化については、流れに任せたらいいかな」と明かした。自らキャラクターに制限をしたくないが、無理にイメージを変える努力をしないというのだ。
ただ彼には“善良なフリ”を脱ぎ、深い話をして難しさを吐露する先輩俳優たちがいるという。シワンは「あちこちにそういった話をする人がいます。僕と一緒に作業した方々に頼ってオープンになります。今回は監督を含めて、(イ)ヒジュンさん、(コ)アソンもそうだしイ・ソンミン先輩、(ピョン)ヨハンさん、(キム)デミョンさん、ソン・ガンホ先輩もたまに会うし、僕の心の内を話します」と打ち明けた。イ・ソンミンとは出演作「ロボット・音」が「兄思い」の公開日が近いので、お互いの試写会に行き来して応援し合ったという。
“善良な”配役は、常にシワンに幸運をもたらした。これはキャラクターの力とも言えるが、どんなキャラクターを演じても見る人に好感を抱かせるシワンだけの魅力であるかもしれない。そのためシワンは“善良な”配役に対する息苦しさを吐露した。「愛された分、それに応えたい」と心から“善良なフリ”をした。彼が見せてくれるこのような“善良なフリ”もしくは謙遜が、今やらなければならない多くの20代の俳優にとって、毒というよりは得になることがはっきり見える。
映画「兄思い」は韓国で今月21日に公開した。
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