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<Wコラム>スピード感の違い2・病院での出来事、あなたは本当に「韓国」を知っている?

Wow!Korea / 2016年11月30日 17時39分

<Wコラム>スピード感の違い2・病院での出来事、あなたは本当に「韓国」を知っている? (参考画像/画像提供:news1)

●たった五分のために

速さの違いでこんなこともありました。

時々胸に息苦しさを感じはじめたので、ある有力者の紹介をもらい、心臓系では有名とされている大学病院に診察を受けにいきました。病院に行くと、紹介された人のためのケアをする外来担当の課長に懇切丁寧に案内をしてもらい、一時間以上待ってやっと診察を受けました。結果は、心臓に問題があるかもしれないので検査を受けろとのことでした。検査で自転車のような機械に乗ったり、一日心臓検査の機器をつけるなど二か月半の間六、七回通いましたが、驚くことが多々ありました。まず、予め予約をしていたにも関わらず、担当先生に見てもらうのはほぼ一時間過ぎてからです。予約をしたにも関わらず……。そしてやっと先生に診てもらう時間はたったの五、六分ほどでした。

それも先生は、ほぼコンピューターの数値をのぞいて指示するだけで対話はほんのわずかです。

たまたまその直後に読んだ本が印象的でした。柳田邦男『壊れる日本人』にある医師の失敗談を紹介していました。だいたいこんな内容でした。

〈ある婦人の患者さんが来たときいつものごとくコンピューターを見ながら話していると、その婦人から「少しは私の体も触ってください」と言われハッとし、慌ててうっかり目の前にあったマウスを患者に当てようとした〉という話でした。

機械に頼りすぎて患者さんと向き合い病を治す基本を忘れていた、という失敗談が載っていました……。

恐らく、私も医師が私の顔を見ながら診察していたら長い待ち時間も何ら苦にならなかったかもしれません。

このようなことが六、七回続きますと、気が短く日本の病院の現状を知らない人間にとってだんだん我慢できなくなってきます。その上、今までの検査で血管が二か所詰まる可能性があり、ステンを入れなければならないかもしれませんので、検査入院しましょうと言われました。

「保証金三十万円を準備してください」二か月半かかって出た結論が検査入院!このスピードのなさに我慢できなくなった私は、日本と同じく知人を介して韓国の大学病院を紹介してもらい手術を覚悟してソウルに飛びました。

●二か月半と二泊三日

ソウルの病院では二泊三日の検査入院で全て終わり、薬をもらい退院しました。診断結果は、「心臓に繋がる血管が細くなっていますが、手術するほどではないので、薬で様子を見ましょう」でした。

もちろん、単純に比較するわけにはいかない特殊な例ではありますが、「紹介して貰うことの受け止め方の違い、やるなら時間をかけず速やかに」という韓国のスピード感(せっかちさ)を実感しました。

あまりの嬉しさに四十四年付き合ってきたタバコをやめました。日ごろ韓国人の「パリパリ」(早く早く)精神に危うさを感じていましたが、このときばかりは韓国人のスピード感に感謝!また感謝!

※今の大学病院のシステムだから、仕方がないと言ってしまってはそれまでですが、病院に行ってもっと悪くなるようでは先が思いやられます。韓国も日本に変わらないほど大学病院に患者が集中して、十分に見られないのが現状だそうですが、競争が激しいせいか、システムを変え自分が後どのくらいで診察が受けられるかを電光掲示板で表示するなどいろいろ工夫をしており、昔の大学病院とは雲泥の差で親切になっていた変わりように驚かされました。

文=権鎔大(ゴンヨンデ)

出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大発行/駿河台出版社)

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