パナソニックが提携先の米テスラの全株式を売却
財界オンライン / 2021年7月11日 7時0分
パナソニック(楠見雄規社長)は、6月25日に提出した2021年3月期の有価証券報告書で、同社が保有していた米電気自動車メーカー、テスラ株を全株売却したことを明らかにした。同社は2010年にテスラに3000万ドル(当時のレートで約24億円)を出資。パナソニックは「テスラには株売却は伝えており、協業に影響しない」としている。
同社の有価証券報告書によると、2020年3月末に808億9700万円と評価していたテスラ株が2021年3月末には「ー」となっている。実は5月の決算発表時に気づいた新聞記者やアナリストはいなかった。
2021年3月期決算短信を見直すと、「連結持分変動計算書」の「利益剰余金」の欄に4008億円が記載されている。おそらく、これがテスラ株の売却益だとみられる。
テスラの米ネバダの車載電池工場に対し、パナソニックはすでに2000億円超を投資してきた。「これだけ資金を投下しているのだから、資本関係がなくても協業には影響しない」(パナソニック関係者)という説明には一定の説得力がある。
テスラ株売却で得たキャッシュは、パナソニックがすでに発表している米ソフトウエア大手、ブルーヨンダーの買収資金(買収額は約7700億円)に充てられるもようだ。このタイミングでテスラの株価が高騰したことは、渡りに船だったのかもしれない。
テスラへの出資、そして売却は、極めてうまい投資だったといえそうだが、それだけで喜んではいられない。車載電池とブルーヨンダーが、事業として大きな利益を生み出せるのか。楠見新体制の大きな課題である。
パナソニック津賀社長が退任前、最後の決算で語ったこととは?
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