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黒字化のデルタ・アメリカン、赤字縮小のANA・JAL 航空業界で旅客需要の回復に差

財界オンライン / 2021年8月31日 18時0分

2021年4―6月期の決算を発表する日本航空(左が専務の菊山英樹氏)

日本と米国で”空”の様相が変化している。2021年4―6月期の決算ではデルタ航空やアメリカン航空など米航空大手が最終黒字に転換した一方で、日本航空(JAL)やANAホールディングス(HD)に象徴される日本勢は最終赤字が続く。

「ワクチン接種の取り組み自体が早いということもあるが、様々なデジタル証明にかかわる取り組みが先行的に進んでいる部分もあろうかと思う」とJAL専務の菊山英樹氏は語る。

 そのJALの同月期の連結最終損益は579億円の赤字。前年同期が937億円の赤字だったことと比較すると、赤字額は半分近く縮小した形だ。国内線の旅客収入は倍増したが、コロナ前の19年4―6月期に比べると3割程度の水準にとどまる。この環境はANAHDも同じ。

 一方の米国では航空大手の業績が急回復。牽引役は国内線だ。国際航空運送協会(IATA)によると、6月の国内線旅客規模は米国でコロナ前の19年6月比で85%まで回復したが、日本は32%の回復にとどまる。大手航空会社関係者は「国土の広い米国や中国は日本や韓国、シンガポールと違って国内線で稼げる」と環境の違いを説明する。

 米国の航空会社は国内線の占める割合が大きい。デルタやアメリカンはコロナ前の19年12月期で旅客収入の7割を国内線が占めている。一方で、日本のJALとANAHDでは国内線は旅客収入の半分程度に上る。

 ただ、財務的な面で見ると日本勢に分がありそうだ。直近の自己資本比率ではデルタは2%台、アメリカンに至っては債務超過だ。それに対して日本勢はANAHDが26%台を維持しており、JALは40%を超えて「世界の航空会社でも突出した健全性を保っている」(菊山氏)。

 そんな日本勢でも通期の業績見通しでは差が出た。JALは業績見通しを引き続き未定とする一方、ANAHDは純利益35億円の黒字目標を維持した。

 JALよりも借入額が大きいANAHDにとって「2期連続の赤字になれば、新規融資が難しくなる」(関係者)という事情がある。日本の航空大手の復活はワクチン接種率がカギを握る。

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