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【株価はどう動く?】世界の株価を牽引する米国株は上に行くか、下に行くか

財界オンライン / 2021年10月14日 7時0分

米国株は本格的な調整局面入りか?
 今の世界的な株高は、米FRB(連邦準備制度理事会)の未曾有の金融緩和と、バイデン大統領の史上最大の景気対策によって、米国株が史上最高値を付け、今も高値圏にあることによって実現しています。日本の株価も米株高に連動しています。

 もし、米国株が調整局面に入れば、日本の株価もつられて調整局面に入るという状況です。ニューヨークダウ、ナスダックが順調に上げている間はいいのですが、9月20日にはニューヨーク株がザラ場で900ドル以上下げるなど、波乱含みの展開となりました。

 これが一時的な調整局面なのかどうか。ニューヨークダウはすでに、コロナショックの安値から1年以上上昇を続けていますから、日柄から見てどこで本格的な調整局面に入ってもおかしくない状況です。

 私は相場の展開を見る上で、時間のサイクルを重要視しています。時間の波動には短期サイクルと長期サイクルがあり、それぞれの中に短期・中期・長期のサイクルがあるという構造になっています。

 短期サイクルの中の短期サイクルは2~3カ月、中期サイクルは数カ月~半年、長期サイクルは12~13カ月です。ニューヨークダウの中短期サイクルの出発点は昨年3月23日の1万8213ドルですから、警戒が必要な日柄です。

 私も警戒をしていたわけですが、日経平均は見事に昨年3月安値、今年2月天井と日柄通りの動きをしています。ニューヨークは5月10日の3万5091ドルが最初の高値で、そこまで約1年上昇し、6月18日には当面の安値、3万3271ドルを付けました。この3万3271ドルから再び上昇して、8月16日に3万5631ドルを付けましたが、これが二番天井の形になっています。

 相場は天井を打つ時にはM字型になりますが、これをダブルトップと呼びます。一番天井の後には軽い押し目しか入らず、二番天井の後に本格的な調整局面に入ります。

 その波動から見ると、ニューヨークダウは8月16日の高値は二番天井で、セオリー通りに調整局面に入りました。9月20日には3万3613ドルという安値を付けていますが、これは今年後半の安値、6月18日の3万3271ドルとほぼ同水準になっています。

 ですから3万3000ドル近辺まででニューヨークダウが下げ止まれば、調整局面は比較的短く終わるでしょうし、3万3000ドルを下回っても下げ止まらないということになると、本格的な調整局面を迎えることになるかもしれません。

 ニューヨークダウが今年6月安値に対してダブルボトムを形成して日柄調整をした後、再び上昇するのか、あるいは今年後半の安値を下回って、今回のバイデン相場の出発点、昨年10月30日の2万6143ドル近辺まで下げるかどうか。

 本格的な調整局面となった時には、高値から3割、厳しい時には4割ほど調整することになります。もし、8月16日の3万5631ドルを二番天井として本格的な調整局面が始まっているなら、3割下げたら2万5000ドル近辺です。これは昨年10月30日の安値と同水準ですから、ここまで下げる可能性もあります。

 足元で、世界の株価を牽引するニューヨーク株が上に行くか、下に行くかの分岐点に差し掛かっています。

 今年後半の安値3万3000ドル近辺で踏みとどまって、比較的軽い調整局面を経て、次の上昇相場がやってくるという読みが1つと、もう1つは6月18日の3万3271ドルを下回って、バイデン相場の出発点である2万5000ドル~2万6000ドル近辺まで下げるという展開のどちらかになるのではないかと見ています。

中国経済の混迷が株価に与える影響
 いずれにせよ、ニューヨーク株が調整局面に入れば、日本の株も売られます。実際、日経平均は久方ぶりに3万円台を付けた後、9月
21日には3万円台を割り込みました。

 先程の2つのシナリオのどちらでも、日経平均は2月16日の高値3万714円、9月14日の高値3万795円でダブルトップとなる可能性があります。その場合は今年8月20日の2万6954円くらいまで下がってダブルボトムを形成するという見方が有力です。

 しかし、ニューヨーク株はコロナバブルからの1年以上の上昇の中で、ほとんど調整していません。また、09年3月9日の7000ドル割れから長期上昇が続いてきましたから、本格的な調整局面に入ると、戻り高値はあるものの調整が長引く可能性があります。

 一方、日本の方は米国株ほど上がっていませんから、つられて調整局面に入ることになりますが、比較的浅く、短く調整を終えて、年末に向けて上昇する可能性があります。この展開の中では、年末にかけて日米の株価がクロスするかもしれません。

 米国株の下落要因は金融引き締めやインフレリスクですが、それ以外には国際情勢があります。すでに中国の不動産開発大手・恒大集団の破綻懸念もあり、株価は一時下落しました。23日には元建て債の利払いを発表しましたが、この恒大集団に限らず、中国経済は今後も懸念材料の1つです。ただ、この外部要因で下落した場合には、絶好の買い場ともなります。

 日米ともにリスクを抱える中、日本では9月29日には新しい自民党総裁が誕生しました。景気対策、金融緩和、デフレ脱却を継続し、成長戦略、構造改革を実現するというメッセージを出すことが求められます。

 なので、これによって年末に向けて株価が上昇し、2月、9月のダブルトップを上抜く展開が予想されます。その場合は三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所長の嶋中雄二さんのレポートでの高値予測では、年末までに3万2500円と指摘されています。新政権の政策や11月に予想されている解散総選挙の結果次第で、株価の行方が大きく左右されそうです。

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