BOE、ブロックチェーンへの熱意 独自仮想通貨発行は実現するのか?

ZUU online / 2017年2月28日 12時10分

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BOE、ブロックチェーンへの熱意 独自仮想通貨発行は実現するのか?(写真=chombosan/Shutterstock.com) (ZUU online)

中央銀行としては世界で初めて、分散型台帳技術に秘められた可能性の探索に乗りだしたイングランド銀行(BoE)。独自の仮想通貨「RSコイン」発行の可能性とともに、BoEのブロックチェーン開発への取り組みを追う。

■ブロックチェーン決済システム構築への取り組み

BoEは2016年1月、決済システム改革の一環として、分散型台帳技術の採用を検討していることを明らかにした。改ざん不可能な全取引データを永久に記録するというブロックチェーン最大の利点を活かし、有価証券の管理環境や決済システムの向上を図る試みだ。

1999年に金融機関破綻時のシステム・リスクを低減する意図で導入された「RTGS(即時グロス決済)」だが、20 年近くの月日が経過し再構築を必要とする時期に差しかかったとの判断もある。分散性に優れたブロックチェーンへの基盤移行をとおし、低コストで安全性の高い決済システムの再構築を目指している。

2016年6月にはFinTechアクセラレータを設立。国際プロフェッショナルサービス企業、PwC(プライス・ウォーターハウス・クーパース)、サイバーセキュリティー信用格付け企業、BitSight、データリスク・ソリューション企業、Privitarと提携し、本格的なプロジェクト開始に乗りだした。

金融取引にともなうデータセキュリティーのブロックチェーン化から始まり、ブロックチェーンを採用したシステムおよびデータ収集組み込み型メタデータ(属性情報)管理、ルール言語を含むビジネスルール・ツールの概念実証(POC)を進めている。将来的には特に取引報告データなどの次世代データクレンジングの開発にも、ブロックチェーン技術を利用できる可能性を追求していく意向だ。

それ以前、2015年12月にはユニークな試みとして、ブロックチェーンに精通した大学生インターンを募集。斬新なブロックチェーン活用のアイデアで見事選ばれた6人の学生には、インターン補助金やプロジェクトへの参加権利が提供された。

■独自の仮想通貨「RSコイン」とは?

BoEがブロックチェーンとともに研究を進めているのが、中央銀行発行の仮想通貨だ。ビットコインに代表される仮想通貨が、BoEのブロックチェーン研究の土台になったといっても過言ではない。2014年以降、定期的に仮想通貨に関する報告書を発表している。

また、中央銀行にとっての利用価値を検証する意図で、2016年2月にユニバーシティ・カレッジ・ロンドンと提携し、仮想通貨「RSコイン」を開発。「スペシャル・キー」と呼ばれる通貨供給量の制御など特殊な権限を付加させた点が、プロトコルによって制限が定められたビットコインと異なる。またビットコインの取引件数が1秒間に7件と限定されているのに対し、RSコインは2,000件以上の取引処理が可能だ。

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