「多子化する東京都」-少子化データを読む-大都会型子ども政策に、エリア少子化政策を重ねる危険性(1)

ZUU online / 2018年2月14日 17時20分

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「多子化する東京都」-少子化データを読む-大都会型子ども政策に、エリア少子化政策を重ねる危険性(1)(画像=PIXTA) (ZUU online)

■はじめに

東京で子どもの中学校・高校の有名校への受験を考える親ならその名前を知らない人がいない大手進学塾の某塾長の言葉が胸に響いた。

「東京都の進学塾はかつてない活況を呈しています。新しく開設したクラスはすぐに満席。有名校への進学は激戦ですね。世の中では少子化なんていっていますけれども、東京は子どもが増えていますので。」

この言葉を聞いて「違和感がない」少子化の専門家や少子化事業に従事している方はさておき、驚いた方については、もしかすると「エリア別(地元)少子化対策」に対する根本的な考えの見直しが必要であるかもしれない。

そもそも少子化というのは「子どもの数が年々減っていくこと」を指す。

日本全体でみるならば、出生率長期低迷の結果として少子化社会が発生し、人口ピラミッドが逆三角形となり、死亡数が常に出生数を上回ることによって人口減少が生じていることについては、もはや異論はない状況である。

日本全体としては「低出生率=少子化」というのは間違いない。

しかし、少子化に関して出生率との関係を語るとき、生じやすい誤解の罠がある。

日本という国レベルで生じている、低出生率(出生率が極めて低い)からくる全体としての少子化(子どもの数が減っていくこと)を金太郎飴的に「それは全エリアで起こるもの」、と考えてしまう誤解の罠である。

実は、低出生率であっても少子化するとは限らないのである。

「極めて低い出生率からくる少子化(子どもの数の減少)」という、日本全体で見ると生じている「低出生率=子どもの数の減少(いわゆる少子化)」現象をひっくり返すエリアがある。

最初の進学塾の塾長の言葉にもどるが、エリア別に見るならば「東京都」という「人口モンスター特区」が存在している。このことを少子化対策を考える上では決して見逃してはならない。

■ヒトが増え続ける人口モンスター特区・東京都

まずは東京都全体の人口を確認してみたい。

第2次世界大戦終戦の1945年から、絶えることなくその人口数を増やし続けている。1995年以降の国勢調査結果からは、さらに近年そのエリア人口増加度合いを加速化させてきていることがわかる。東京都に関してみれば、低出生率=人口減少、という数式が成り立ってはいない。

それだけでも東京都のエリア異常性が示されているのであるが、日本全体のデータと比較するとさらにその特殊性が際立ってくる。

日本全体では、1995年をピークに15歳から64歳の生産年齢人口が、そして2008年をピークに総人口が減少に転じている。しかし、東京都はまさにその年を境に「全く正反対の人口増加の動き」をみせているのである。

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