SG会田アンダースロー(グローバル)マンデル・フレミングモデル通りの反応

ZUU online / 2018年10月4日 13時0分

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SG会田アンダースロー(グローバル)マンデル・フレミングモデル通りの反応(画像=PIXTA)

シンカー: 米国経済は今後数カ月にわたって力強い成長を維持する見込みであり、債券相場には下方、リスク資産には上方の圧力がかかりやすい。ネットの資金需要(企業貯蓄率+財政収支)がしっかり存在し、金融政策が引き締め方向に向かっている中で、財政政策を拡大すれば、金利と為替には上昇圧力がかかるというのは、通常のマンデル・フレミングモデルが示す通りである。この常識が通用しないのは日本で、ネットの資金需要が消滅していれば、財政政策を拡大すれば、金利にも為替にも上昇圧力がかからない中で、経済パフォーマンスを押し上げることができる。量的金融緩和はネットの資金需要をマネタイズしてはじめて効果を発揮するため、力はない。それでも大きな流動性の供給を続けていれば、その過剰流動性が、幾分なりとも、他国、特に米国の長期金利の押し下げにつながっていたとみられる。日銀は、イールドカーブ・コントロールに転進して以降、流動性の供給を減少させている。それが、米国のマンデル・フレミングモデル通りの反応への回帰を促したともみられる。

■最新のSGグローバル・レポートと要約

●世界経済見通し(9/19) : 嵐を予感させる雲の群れ

https://doc.sgmarkets.com/en/3/0/685432/224939.html?sid=e0a1f24f5ef6e91e7560ee48db02a9e6

今回の世界経済見通し(GEO:GLOBAL ECONOMIC OUTLOOK)のタイトルは、少なくとも直近3回のGEOに比べると非常に暗い。我々はこのタイトルを選択して、「世界景気見通しは、現時点では過去3、6、9カ月と同じく堅調だが、下方リスクがますます目立ち始めている」というメッセージを込めた。そうしたリスクは、景気や金融関係の要因もそうだが、より重要なことに政策決定に根差している。

景気関連の要因では、米国の景気拡大がますます成熟化しており、設備稼働率上昇とともに、潜在成長率を超すGDP成長率の達成がより難しくなっている。さらに、サイクルの成熟化につれて異例の金融緩和が縮小しつつあり、米国景気への追い風は弱まっている。ユーロ圏も基本的には同じストーリーだ。ただ米国よりも景気サイクルの早い段階にいる。

金融面の要因では、米国株式は過去最高値を目指す動きを見せているが、世界の他の多くの市場では調整が進みつつある。同時に、新興国の金融市場(特に外国為替市場)は、金融緩和で供給されたマネー(米ドル)が徐々に引き揚げられるにつれて、圧力を受けつつある(特に米ドル建て債券の残高が多い国)。新興国全般を覆う危機が発生する可能性は高くないとみられるが、新興国の道のりは非常に険しくなっている。また、米国短期金利が上昇する中で(弊社は少なくともあと100BPの上昇を見込んでいる)、状況がすぐに回復することも考えづらい。他の新興国が今後数週間や数カ月で危機に飲み込まれる可能性も十分にある。

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