途上国救済を図る仮想通貨

ZUU online / 2019年3月15日 12時0分

写真

(写真= MUFG Innovation Hub編集部)

投機的な側面に注目されがちな仮想通貨だが、途上国の救済や銀行口座を持たないunbankedと呼ばれる人たちや、難民の救済にも利用されている。本記事ではDASH、Stellar、OmiseGoの途上国での取り組み、Bitnationの難民救済プロジェクトを紹介し、この分野での仮想通貨の役割を考察する。

■途上国で注目が集まる仮想通貨

途上国や新興国では、不安定な政治・社会情勢、外国からの影響を受け急激なインフレが進むことがある。2018年にトルコの通貨リラやアルゼンチンの通貨ペソが大幅安を記録したことは記憶に新しい。

経済の立て直しにあたっては、地域共同体や同盟、経済的なつながりのある国や国際社会、IMF(国際通貨基金)に支援を求めるのが一般的だ。国民は可能であれば報酬を米ドルなど外貨で受け取ったり、手持ちの自国通貨を外貨に両替したりして資産を守ろうとする。ところが2017年後半のジンバブエでは、外貨ではなく仮想通貨に両替する動きがあった。そのため、先進国を中心とした仮想通貨バブルの最中に先進国以上にビットコインの価格が急騰するといった事態が発生した。

途上国や新興国では、モバイルデバイスが普及し、一定数の国民がインターネットにアクセスできるようになったことを背景に、携帯電話を利用した金融サービスが普及している。携帯通信事業者の業界団体GSMAの調査によると、2017年時点でサハラ砂漠以南のアフリカの国々での携帯電話の契約者は44%に達し、携帯電話を利用して金銭を保管し、やりとりできる135のモバイルマネーサービスが39ヵ国で展開されているという。ケニアのSafaricomと南アフリカのVodacomが2007年にスタートしたSMSを利用した金融サービス「M-Pesa」はこの分野のサービスの先駆けだ。ケニアでサービスをスタートし、アフリカ各国やインドにサービスを拡大した。

2009年のビットコイン運用開始から約10年経ち、第一世代の金融サービスに続き、仮想通貨を利用した取り組みが新たに出てきている。具体例として、Dashのジンバブエやベネズエラにおけるインフレ救済、unbankedと呼ばれる銀行口座を持たない人たちに対するStellarやOmiseGo、Bitnationの取り組みをみてみよう。

■ハイパーインフレ救済、起業家支援

2017年11月、Dashはジンバブエのハイパーインフレ救済を発表した。2014年にXCoinとして誕生し、Darkcoinと改名されたのち、翌年現在のDashに改名された。CoinmarketCapによると2018年10月現在の時価総額は約1,450億円で13位。主要通貨とみなしてよいだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング