【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(4月号)~輸出が3ヵ月連続で減少、米国向け急伸も貿易停滞懸念を払拭できず

ZUU online / 2019年4月11日 20時15分

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【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(4月号)~輸出が3ヵ月連続で減少、米国向け急伸も貿易停滞懸念を払拭できず(画像=PIXTA)

19年2月のASEAN主要6カ国の輸出(ドル建て、通関ベース)は前年同月比2.9%減(前月:同2.1%減)と低下した。輸出の伸び率は昨年前半まで堅調に推移していたが、年後半からは海外経済の減速やITサイクルのピークアウト、米中貿易戦争、油価下落などを受けて低下傾向で推移、直近3ヵ月は小幅のマイナス成長が続いている。

ASEAN5カ国の仕向け地別の輸出動向を見ると、2月は東アジア向け(同6.7%減)と東南アジア向け(同7.2%減)、EU向け(同7.9%減)がそれぞれ低迷した。一方、増加傾向を続ける北米向け(同26.6%増)は2月にタイで実施した大規模軍事演習後の武器の出荷により大きく上昇した。これは一時的な輸出の上振れであり、貿易停滞の懸念を払拭するものにはならないだろう。

タイの19年2月の輸出額(ドル建て、通関ベース)は前年同月比5.9%増(前月:同5.6%減)と上昇した。輸出は昨年前半まで概ね堅調に推移した後、年後半からは米中貿易摩擦や世界経済の減速など先行きの不透明感が強まるなかで電子機器を中心に主要工業製品が減少傾向にあるが、2月は大規模軍事訓練後の武器の出荷と貨幣用金の輸出が牽引してプラスとなった。一方、輸入額は前年同月比10.0%減(前月:同14.0%増)と低下した結果、貿易収支は40.3億ドルの黒字となり、前月から80.7億ドル改善した。

輸出を品目別に見ると、全体の約8割を占める主要工業製品は同7.5%増(前月:同5.9%減)と上昇した。工業製品の内訳を見ると、主力の電子機器(同8.4%減)や家電製品(同2.9%減)、機械・装置(同0.9%減)、石油化学製品(同3.9%減)、自動車・部品(同12.9%減)などが幅広い品目で低迷したが、その他製造品(同252.5%増)と非貨幣用金(同105.2%増)が大幅に増加した。一方、鉱業・燃料は同1.2%減(前月:同12.0%減)と、石油製品を中心に低迷した。また農産物・加工品も同0.9%減(前月:同2.9%減)と低調だった。ゴム製品(同6.3%増)が3ヵ月ぶりにプラスとなったものの、国際市況が下落している天然ゴム(同15.8%減)とコメ(同21.5%減)が低迷した。

ベトナムの19年2月の輸出額(ドル建て、通関ベース)は前年同月比3.3%減(前月:同8.9%増)と低下した。輸出の伸び率は昨年概ね堅調に拡大していたが、年末に主力の電話・部品が落ち込み、今年2月は牽引役のアパレル関連が伸び悩んで2ヵ月ぶりのマイナスとなった。また輸入額も前年同月比4.6%増(前月:同5.4%増)と低下した結果、貿易収支は7.7億ドルの赤字となり、前月から15.3億ドル悪化した。

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