デジタル・ガバメントに向けた取組み-政府の取組みは進むも、国民への浸透は進まず

ZUU online / 2019年5月13日 18時40分

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デジタル・ガバメントに向けた取組み-政府の取組みは進むも、国民への浸透は進まず(写真=PIXTA)

■デジタル・ガバメント推進への足跡

世界的にデジタル化の流れが加速している。米中の巨大プラットフォーマーがインターネットを通じて、消費者にあらゆる便利なサービスを提供している。製造の現場でも、IoTにより膨大なデータが集められ、AIでの解析により最適化される。

こうした潮流はビジネスの現場だけではない。行政においてもデジタル化の重要性は増している。政府は、2018年の成長戦略において「行政からの生産性革命」と銘打ち、デジタル・ガバメントの実現を掲げている。

日本において初めてデジタル・ガバメントを目指したのは、1994年の「行政情報化推進基本計画」だ。その計画目標には、「行政の情報化により…(中略)…『紙』による情報の管理からネットワークを駆使した電子化された情報の管理へ移行し、21世紀初頭に高度に情報化された行政、すなわち『電子政府』の実現を目指す」とある。その後、2000年の「e-Japan戦略」などを経て、現在は2017年に策定された「デジタル・ガバメント推進方針」に基づきデジタル・ガバメント実現に向けた取組みが進められている。

■デジタル・ガバメント実現の目的~当初目的は進化し、成長戦略にも

デジタル・ガバメント実現の目的は大きく3つある。

第一に、行政のコストカットである。国・地方の財政状況が非常に厳しい中、人口減少により過疎化が進み、現在の行政サービスの質を維持することが重荷になりつつある。そうした中、デジタル技術を活用し、行政内での情報処理の効率化や、オンライン手続による対面サービスの縮小などを通じ、コストを抑えつつサービスを維持するための行政改革は急務である。

第二に、利便性の向上だ。国民生活・事業者の多様化により、求められる行政サービスも多岐にわたる。情報管理のデジタル化やオンライン手続を可能とすることで、24時間、どこにいても行政サービスが受けられるなどの利便性向上に向けた取組みが進められている。

そして第三に、行政の透明化だ。民間であれば競争を通じて、消費者に支持されない会社や製品は淘汰されるが、行政はこうした競争がなく、サービスの提供主体は原則として同一である。そうした中において、より公正かつ適切な政策決定が行われるように、国民へ広く情報を開示し、政策決定のプロセスを透明化することが必要だ。ICTの普及・拡大により、大規模に透明性を高めることが出来るようになる。

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