トルコショックはブラックスワンの始まりか、トルコショックの原因と影響について考察

ZUU online / 2019年5月22日 14時0分

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出典:Getty Images

昨年の8月に起きたトルコショックにより、トルコ共和国の基軸通貨であるリラが突如暴落しました。そして今年の3月26日に2度目の新トルコショックが起き、トルコ発の世界的経済不安に発展する事態が起きています。

その要因はリラの急落によって欧州の金融機関が保有するトルコ関連の金融資産が焦げつくことが懸念されているからです。今、トルコに何が起きているのか、今後はどのようなシナリオが待っているのか、今回はトルコ経済の行方について詳しく解説していきます。

■ トルコショックとはなにか

トルコショックを把握するためには、トルコが経済的には新興国であり、投資という観点でいえばエマージング市場であるため、アメリカ経済の影響を直接受けやすいことを理解する必要があります。これはアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)の金利政策に左右されることを意味します。つまりFRBが金利を下げた場合、金利が高い新興国へと資金が集まりトルコ通貨リラも上昇します。

反対にアメリカの金利が上昇すると新興国市場にある資金が再びアメリカに集中するので、トルコ通貨リラは下がります。実際、昨年にFRBが金利を上昇させたとき、トルコやアルゼンチンなどのエマージング市場の通貨が暴落しました。

このような仕組みを理解した上で、なぜトルコショックが起きたのかを説明していきます。

トルコショックはNATO(北大西洋条約機構)の加盟国であるアメリカとトルコの間で、2016年7月にトルコで発生したクーデター未遂事件が発端になっています。トルコ側が黒幕として主張するアメリカ在住のイスラム組織指導者の引き渡し請求をアメリカが証拠不十分として拒否したことで、両国の間に火種が起きました。

そうして背景があり、同年にトルコがクーデター未遂に関与したとして米国人牧師を拘束し、激怒したトランプ政権は引き渡しを要求しますが、トルコはこれを拒否します。そして2018年に入りトランプ政権は制裁としてトルコの鉄鋼やアルミニウムの関税を引き上げました。そうした要因が引き金となり起きたのが、トルコ通貨リラが急落したトルコショックなのです。

一時期トルコリラは対ドルレートで7リラ前半まで下がり、市場最安値を記録するほど深刻な事態となりました。それに続いて今年3月26日に再び新トルコショックが起き、いまなお混乱が続いているのです。

■ なぜトルコショックが起きているのか

トルコショックが起きた発端はもう一つあります。トルコ経済は他の新興国と同様に対外資本依存度が高いです。海外から資金を集められるため、トルコリラの国債は金利17%と新興国の中でも群を抜いて高い水準です。そのため、日本を含めた先進国の投資家にとってリスクは高いものの、リラはキャリートレードを考える上でとても魅力がある投資先です。

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