2019・2020年度経済見通し-19年1-3月期GDP2次速報後改定

ZUU online / 2019年6月10日 20時40分

GDP1次速報後に公表された2019年4月の経済指標は下げ止まりを示すものが多い。2019年1-3月期に大きく落ち込んだ輸出、鉱工業生産は、4月にはいずれも前月比で上昇した。

また、日本銀行作成の実質消費活動指数(旅行収支調整済)は2019年1-3月期に前期比0.0%の横ばいにとどまった後、4月は前月比1.6%の上昇となった。消費税率引き上げ前の駆け込み需要が見られる自動車などの耐久財が前月比4.5%の高い伸びとなったことに加え、10連休の効果で旅行、レジャーなどのサービスも前月比1.0%と堅調だった。

ただし、輸出、生産は10連休を控えた前倒しの反動、消費は連休明けの節約志向の高まりから、5月には大きく落ち込む可能性もあるため、2018年秋以降の落ち込みに歯止めがかかったと判断するのは尚早だろう。財務省の貿易統計によれば、5月上中旬の輸出金額は前年比▲13.4%(輸入は同1.3%)となっており、輸出が再び落ち込む可能性が高いことを示唆している。 2018年度後半は高めの成長となったが、景気は基調としては弱い動きとなっており、2019年4-6月期は海外経済の減速を背景とした輸出の低迷や在庫調整による成長率の下押しなどから前期比年率▲0.7%と3四半期ぶりのマイナス成長となるだろう。

今回の予測では、グローバルなITサイクルの調整が過去平均並みの1年半程度で終了し、2019年後半には底打ちすることを想定しており、日本の輸出も情報関連財を中心に2019年後半には持ち直すことを見込んでいる。

ただし、ITサイクルの底打ち時期については不確実性が高いこと、米中貿易戦争が一段と激化する可能性があることから、輸出の低迷は長期化するリスクがある。

2019年7-9月期は2019年10月に予定されている消費増税前の駆け込み需要によっていったん成長率が高まるが、増税直後の2019年10-12月期は前期比年率▲1.9%とマイナス成長となることが避けられないだろう。現時点では、大規模な消費増税対策が講じられることから、成長率のマイナス幅は前回増税時(2014年4-6月期の前期比年率▲7.1%)よりも小さくなると予想しているが、輸出の回復が遅れれば内外需がともに悪化し、景気後退が決定的となる可能性がある。その場合には、景気のピークは2018年秋頃となり、戦後最長の景気回復は幻となるだろう。

2020年度は東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年7-9月期までは高めの成長となるが、オリンピック終了後の2020年度下期は、押し上げ効果の剥落から景気の停滞色が強まることは避けられない。消費増税対策の効果一巡がオリンピック終了と重なることで、景気の落ち込みを増幅するリスクがあることには注意が必要だろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング