テスラ、試練の夏 高まる懐疑論と株価

ZUU online / 2019年6月13日 15時10分

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(画像=Vitaliy Karimov / Shutterstock.com)

テスラ(NASDAQ:TSLA)の株価をめぐり、アナリストの議論が活発になっている。

モルガン・スタンレーのAdam Jonaアナリストは昨年テスラの目標株価を379ドルと設定したが、最悪のケースでは10ドルになると予想株価を引き下げた。

同アナリストは投資家との電話口で以下のように述べた。

「テスラはかつて成長株と見られていた。しかし過剰供給やキャッシュフロー悪化、モデルYの不振といった事実がある。資金調達目標を増額したが賛同は得られていない。リストラも多く信用性が憂慮されている」

別のアナリスト2名は株価が36ドルまで下落すると予想している。またテスラの危機を揶揄して「コードレッド」と呼ぶアナリストもいる。

この悲観的な分析はテスラの株価が今年急落したことから来ており、我々は今後も下げ相場が続くと予想する。

10日の終値は212.88ドルで、同株は今年36%以上値下がりしている。同社の時価総額は前年夏季以来およそ300億ドル低下している。

今年上半期の弱気相場の要因となった2つの悪材料は以下の通り。

■1. 楽観的な成長予測

テスラ株価は、同社がマス市場に向けて安価な電気自動車を提供し業界に革命を起こすだろうという投資家の信頼を常に反映してきた。そして技術力やユニークな製造哲学により高い収益性を維持してきた。

しかし今年初めにこの信頼が揺らぐことになった。終わらない内部課題やマスクCEOの失策、そして市場ダイナミクスの変遷が背景にあった。

安価な小型EVセダンのモデル3の売上は、割引措置にも関わらず10-12月期から1-3月期にかけて大きく減少した。

高級EVのモデルS・モデルYに至っても売上が半減する結果となった。

Sanford C. Bernstein & Co.のアナリストは、テスラはじきに競合優位性を持つヨーロッパ自動車メーカーとの競争にも曝されるだろうと指摘している。

テスラは構造的に低収益化している。背景には高コスト、予想外に狭い市場、そして技術での差別化が困難になってきたことがある。

対照的に、ダイムラー(OTC:DMLRY)のメルセデス・ベンツブランドやBMV(OTC:BMWYY)は継続して堅調なキャッシュフローを生んでおり、EV事業も拡大する見通し。

需要の急増に加えテスラのサプライチェーン問題が解決されない限り、同社のEV事業は利益を上げられないことが考えられる。

しかし同社の出荷台数が四半期比で31%減少したことで、EV事業がすでにピークに達しつつあるという懸念がますます強くなった。

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