教育×テクノロジー、EdTechを巡る議論

ZUU online / 2019年6月18日 18時20分

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教育×テクノロジー、EdTechを巡る議論(画像=PIXTA)

■要旨

  • テクノロジー(Technology)を教育(Education)に活用していくEdTech(エドテック)に注目が集まっている。
  • テクノロジーの活用を通じて、学習者一人ひとりに「個別最適化」された教育の実現や、「STEMもしくはSTEAM教育」に活かしていくという期待がある。
  • 日本でも、文部科学省や経済産業省が教育におけるテクノロジーの活用について議論を進めている。一方、学校のICT環境整備等、課題も多いのが現状だ。
  • デジタル化は世界的な潮流であり、あらゆるところで取り組みが加速している。また、科学技術の発展や次世代を担う人材の育成等に向けて公教育の変革にかかる期待も大きい。教育分野でイノベーションが起きるのか、今後の政府や教育関係者等の取り組みに注目したい。

■はじめに

インターネットやスマートフォン(スマホ)の普及等もあって、デジタル技術の活用が進んでいる。スマホ1つで調べ物や買い物が出来るようになり、ビジネスの場でもデジタル化が進みつつある。政府の成長戦略でもデジタル化が重要なキーワードになっている。

一方、デジタル化がなかなか進まない分野も存在する。公教育の現場がその1つではないだろうか。しかしながら、ここ数年でテクノロジー(Technology)を教育(Education)に活用していくEdTech(エドテック)に注目が集まっている。政府でも公教育への活用が議論されている状況だ。そこで本稿では、政府の検討状況や直面する課題等について整理していきたい。

■EdTechへの期待

EdTechは、教育(Education)とテクノロジー(Technology)からなる造語である。その意味するところは、「教育におけるAI、ビッグデータ等の様々な新しいテクノロジーを活用したあらゆる取り組み(1)」、「デジタルテクノロジーを活用した教育のイノベーション(AIやVR(2)といった先端技術に限らず、アプリやソフトウェアのような既に広く普及したデジタル技術の活用も含まれる。また、公教育に限らず、企業の教育研修や学習塾等も含まれる。)(3)」とされる。

EdTechの事例の1つに、MOOCs(4)がある。インターネットで誰もが受講できる大規模で開かれた講義のことを指す。以下のモンゴルの少年のエピソード(5)が有名だ。当時15歳であった少年がマサチューセッツ工科大学(MIT)の配信する講座を受講し満点の成績を取得した。彼には米国の大学への進学希望があったが、経済的な理由で難しいと考えていた。しかし、講座の修了証を得た後にMIT関係者からMITの受験を強く勧められ、その後に学費免除で進学を果たしたと言うサクセスストーリーだ。MOOCsのようにテクノロジーをうまく活用できれば、地理的制約や家庭環境の格差等を乗り越え、多くの人に質の高い教育を受けられる機会を提供することが可能になるかもしれない。テクノロジーが進歩し、デジタル技術が普及しつつある現在、その恩恵は教育にも及ぶだろう。

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