米中貿易戦争激化、FRBの利下げ観測、イランとの地政学的リスク、ドルは売られる材料だらけ

ZUU online / 2019年6月21日 12時40分

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米中貿易戦争激化、FRBの利下げ観測、イランとの地政学的リスク、ドルは売られる材料だらけ(画像=PIXTA)

前日の東京時間に、ドル円のサポートとして考えられていた107.80円のラインを下抜けたことにより、ドル円は下値を拡大する動きを見せました。欧州時間には一旦買い戻しの動きが強まりましたが、NY時間に入ると、米・6月フィラデルフィア連銀景況指数が市場予想10.4が結果0.3、米・新規失業保険申請件数も若干市場予想より悪化したこともあり、再びドル売りの動きが活発化しました。また、地政学的リスクとして、米国とイランが軍事衝突することへの警戒感が強まっており、リスク回避の動きも加わったことで、ドル円は一時107.217円を示現しました。また、本日の東京時間には、昨日の安値を更新しています。

FOMCにて年内の利下げが示唆されましたが、この材料だけではドルの独歩安の様相を呈していましたが、ここにきて米国とイランの地政学的リスクが懸念されています。トランプ大統領は、イランによる米無人偵察機撃墜について「イランは非常に大きな間違いを犯した。米国がイランを攻撃するかどうかすぐに分かる」と警告しており、リスク回避の動きがでてきたことにより、ドル売りでなくリスクオフの動きになっています。本日は週末ということで本来であればポジション調整の動きが主導しがちですが、買い戻しの材料が出てこないと、ドル円を筆頭としたクロス円の上値は引き続き重そうです。

英保守党党首選の第5回投票では、ボリス・ジョンソン前外相が160票で1位となり、ジェレミー・ハント外相が2位となりました。EUからの「合意なき離脱」も辞さない強硬離脱派のジョンソン候補と、EUとの合意を重視するハント候補の対決になります。決選投票開始は22日で約16万人の党員による郵便投票となり、BBCやSKYテレビ、ITVなどで2候補による討論会も予定されています。7月22日の週に首相となる新党首が決まりますが、ジョンソン候補が優勢になっており、マーケットがジョンソン候補で確信を持つようであれば、急速なポンド売りが入りそうです。

◆今後の見通し

唯一の円売り材料としては、黒田日銀総裁が「適切に金融政策を行う方針で、物価安定のモメンタム損なえば躊躇無く追加緩和をする」と述べたことでしょうか。各国で緩和姿勢が強まるなか、日銀も同様のスタンスを示したことで、過度な円買いが抑制されているのかもしれません。ただ、米10年債利回りが2.00%付近まで低下していることで、クロス円の上値が重くなっていることもあり、2.00%を割り込んでくるようだと心理的にもテクニカル的にももう一段安の展開になりそうなため、この点には注意が必要でしょう。

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