インターネット通販市場の成長と物流施設利用の方向性

ZUU online / 2019年7月29日 19時45分

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インターネット通販市場の成長と物流施設利用の方向性(画像=PIXTA)

■はじめに

経済産業省「電子商取引に関する市場調査」によれば、2018年の企業と消費者間の電子商取引市場(EC市場)規模は、約18兆円に達した。スマートフォンの普及により、場所・時間を問わず商品の注文が可能になったことや、インターネット通販で扱われる商品の裾野が急速に広がったこと等により、EC市場は、順調に拡大している。

EC市場規模の内訳をみると、物販系分野の占める割合(52%)が最も大きく、次いで、サービス系分野(1)(37%)、デジタル系分野(2)(11%)となっている。

市場規模の拡大とともにEC化率(3)も上昇している。物販系分野の平均EC化率は、6.2%に留まっているが、商品別にみると、既にEC化率が10%以上の商品(生活家電、衣類、雑貨、等)もみられる。

いまや即日・当日配送が常識となっている物販系EC(インターネット通販)の貨物を扱う物流施設(配送センター等)では、大量の商品を迅速に入出荷することが求められている。そのため、不動産投資家(REIT等)が投資対象とする高機能な大規模物流施設が利用されることが多い。世界主要都市で事業展開している大手不動産会社のJLLの調査によれば、2010年から2014年にかけて首都圏で新規供給された先進的物流施設では、インターネット通販のテナントが約2割を占めた(延床面積ベース)。物流施設投資の見通しを立てるにあたり、インターネット通販の現状を把握することは必須といえる。

そこで、本稿では、インターネット通販市場の成長が物流施設利用に与える影響について考察する。まず、インターネット通販市場の成長可能性、等について概観する。そして、通販市場の状況を踏まえて、物流施設利用の方向性について考えたい。

※本稿は2018年7月20日・30日発行「不動産投資レポート」を加筆・修正したものである。

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(1)チケット販売、金融サービス、旅行サービス、等。
(2)電子書籍、有料音楽・動画配信、オンラインゲーム、等。
(3)すべての商取引額(商取引市場規模)に対する電子商取引額の割合。

■インターネット通販市場の成長可能性

本章では、インターネット市場の成長可能性を、(1)年代別にみたネットショッピングの利用状況(2)ラストワンマイルにおける人手不足、(3)シェアリングエコノミーの拡大の3つの観点で考察する。

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