インターネット通販市場の成長と物流施設利用の方向性

ZUU online / 2019年7月29日 19時45分

しかし、内閣府政府広報室が2017年12月に実施した「再配達に関する世論調査」によれば、回答者の7割弱が、宅配ボックスやコンビニでの受取等、いずれも利用したことがないと回答しており、インターネット通販利用者の認知度はまだ低い状況にある。

国土交通省「宅配便再配達率」によれば、2018年10月期の宅配便再配達率は、前年調査(2017年10月期)からほぼ変わらず15%と高い水準にある。特に、単身世帯が多い都市部で高い傾向がみられる。

ラストワンマイルの人手不足を解消する新技術として、無人飛行機(ドローン)を使った宅配サービスが期待されている。千葉市では2016年1月にドローンの活用に進める国家戦略特区の指定を受け、幕張地区でドローンを使った宅配便配送の実証実験をスタートさせており、2019年度までに実用化したいとしている。具体的には、ドローンで東京湾岸部の物流施設から幕張新都心内の集積所へ輸送し、その上で高層マンションの各住戸へ宅配するサービスを想定している。

幕張新都心の立地優位性
1) (比較的距離が近い)東京湾岸臨海部に物流施設が多く立地している。
2) 配送ルートの大半が海上と一級河川(花見川)の上空である。
3) 幕張ベイタウンと隣接する若葉住宅地区(今後開発予定)と合わせて、約3万6千人の居住人口。若葉住宅地区では、設計段階から、ドローン宅配を視野にいれた検討も可能。
4) 電線が地中化されている

実証実験が行われた幕張新都心は、上記のドローンによる配送ビジネスが成立しうる環境が整っている 。一方、「配送ルートの大半が海上と河川」や「電線が地中化している」地域は限られている。全国でドローンを使った宅配サービスを本格的に実用化するためには、まだ課題が多いと思われる。

このように、再配達削減の取組みやトラック輸送に代わる新技術の開発が行われているものの、ラストワンマイルにおける人手不足が早期に解決することは難しいと考えられる。

●シェアリングエコノミーの拡大

新たな経済活動の動きとして、シェアリングエコノミー(7)が注目されている。インターネット通販に関連するシェアリングエコノミーとして、ネットオークションとフリマアプリ(8)を挙げられる。ジャストシステム「Eコマース&アプリコマース月次定点調査」(2019年3月度)によれば、「個人間商取引(CtoCサービス)を利用したことがある」との回答が約3割を占めており、CtoCサービスの利用が一定程度進んでいる状況が窺える。。また、現在利用しているCtoCサービスとしては、「メルカリ」(フリマアプリ)と「ヤフオク!」(ネットオークション)が上位となっている。

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